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第80話

京の町中-


総司は体調が整い、久しぶりに巡察に加わった。その日は特に何事もなく、屯所へ戻ろうとしていた。…その時、総司は遠くに想い人の後姿を見つけた。


総司「…人違いじゃないだろうか…?」


そう思いながら目をこらして見てみるが、間違いではないようである。


総司は後ろの伍長に先に帰るように指示した。

皆、頭をさげて行こうとしたとき、一番後ろを歩いている中條が総司に近づいてきた。


中條「…可憐様ですよね?」


中條も気づいていたらしい。総司が「ええ…ちょっと行ってきます」と言うと、中條が隊服を預かると言って手を出した。

総司は中條の気遣いに感謝し、その場で隊服を脱ぐと、もう見えなくなっている姿をおいかけて走り出した。


総司「…?どこへ行かれたのだろう?」


見失ったらしく、さっきまで見えていた姿が消えている。

ふと路地なども覗いてみるが、いない。


総司「家へ帰られるのだったら、こちらの方向ではないしな…」


総司はとりあえず、人が多いので紛れているのかもしれないと思いながらまっすぐ歩いていった。

歩くうちに、やっと人ごみの中から想い人の姿が見えた。


総司「!…よかった…」


総司は人ごみを掻き分けて、追いかけていく。

しかし、その時ふと殺気を感じ、後ろを振り返った。


数人の浪人が総司を見ているようである。


総司(…こんな時に…)


総司は歯がゆい思いをしながらも、想い人を追いかけるのをやめて別の道を歩き始めた。

浪人たちが追いかけてくる。


総司は足早に路地の中へ入っていった。

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