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グッドバイ・ピッチ  作者: カロリーはうまみ
2年目(久松プロ5年目)
90/141

11/23 対談・武田克虎×久松敬 〜2人のセーブ王〜 菅汐里の録音データ①より

お二人とも、お時間頂きありがとうございます。本日はよろしくお願いします。


「うむ」

「はい。よろしくお願いします」


えぇと、今日は私が大テーマを振ってそれに対してお二人でやり取りをしていただく、って形式で進めていこうと思います。

まず、お二人とも今季どうでした?武田さんから…。


「まぁ、今年は40登板を割って、投げる機会自体はこれまでに比べるとかなり少なくなったなァ。それでもセーブ王になれる程度にはセーブ機会があったし、年齢や経年劣化の事を考慮するとこういう年があってもいいのだろう。本音を言えばもっと投げたくはあるがねェ」

「対照的に僕は初の40試合以上登板でした。体へのダメージは…。うぅん、まだ実感がないですね。タイトル取れたり、オールスター出られたりでシーズンとしてはすごく充実してたと思います」


ありがとうございます。えーと、どうしましょ。色々聞きたい事はあるんですが。

では、まず。お二人は師匠と弟子の関係?みたいですが、そのきっかけは…?


「初っ端それすかぁ?」

「おおっ。いい質問だな」

「初対面すごかったんですよホント。あー、えー。話してもいいんですけど、これ録音内容まんま使います?あ?ちゃんと校正と編集する?じゃあいいか。いやね?なーんかデッケェ男が近づいてくるなぁと思ったらこの人で、開口一番、去年プロ初セーブを上げたのはお前か、とか聞いてくる訳ですよ。ビックリしますよね」

「その時に久松にも言ったが、俺は相手を叩き潰すのも完膚なきまでに負けるのも大好きでねェ。ノーブルでは張り合いが無くなっていたところだったから楽しみで仕方なかったのだよ。ポジション争いというものが、な。故にッ。誰が俺の相手になるのかを確認したかったのだ」


ということは、初対面がそんな感じで…?


「話の流れが色々あって、初対面3分くらいで勝手に弟子扱いされたってハナシですよ」

「俺はクローザーとして必要な心構えは伝授したつもりだが?」

「えぇまぁ、それはそうです。正直そこは否定出来ませんし、感謝してます。本当にありがとうございました」

「…うむ。であれば、これは師と言っても差し支えなかろう?時に久松…、今日はいやに饒舌だな?」

「あンたのキャラに負けないかつ企画成立させるために手数でなんとか張り合おうとしてんだよ…」


…えーっと。久松選手、その心構えっていうのは?


「あぁ…。うーん。要はですけど。クローザーってのは、どんだけナメられないかが大事って言ったらいいんですかね。技術や能力があるのは前提、そこから更にメンタル面要因でパフォーマンスにブレが生じると。で、それを自分でコントロールしなければならないぞ、って事と解釈してます。ざっくりいうと。いいすかねこれで」

「久松よ。概ねそうだが、濁す事はあるまい。菅女史、俺は久松にこう伝えたのだ。クローザーとは、大魔王であらねばならない、と」


大…なに…?


「ほら、こうなっちゃうから。あとここはあくまでインタビューなんですからおっきな声出しちゃダメです」

「む、失敬。まぁその、久松のまとめ方と解釈で合っている。突き詰めたいところはあるがね」


いえ、私の方こそ失礼しました。

…こう言っては失礼かもしれませんが、メンタリティ一つで成績って大きく変わるものなのですか?

久松選手は今季すごい成績を残されましたが、その要因について先ほどの話も交えて伺えればと思います。


「わかりました。まぁ、運は良かったと思いますね。いい当たりが正面突いた、みたいなのが結構多かった印象です。もちろんまっすぐやシンカーは数値的にも良化して、相手に押し付けられるボールになったのが1番大きいでしょうね。それぞれ去年からのテーマではあったので、クリアした結果成績アップって感じで、達成感はありました。役割としては、なんというか今までにないポジションを任されて、最初の試合とかはランナー出してヤバいな、って思ったりもしたんですけど、武田さんの仰ったメンタルのコントロールと場の空気を制圧する、っていうのを意識して乗り切れたなぁと思ってます。あの試合抑えたから後が楽になったみたいなね」


なるほど。武田さんから見て久松選手は今季どうでしたか?


「その質問を待っていたッ。いや開幕戦は本当に驚いたものだッ!勿体無い勿体無いと7回にどれほど言ったことか…。そもそも俺はキャンプ中言っていたのだよ宇多コーチに。これを中継ぎとして使わないのかと!前に回すのかと!タフさはいっぱい投げるためにあり、いっぱい投げられれば当然、気持ちが、いい!だのに!そうしたら、だ。いや俺は正直困惑していた。今日はベンチにいるだけでいいと言われていてな。何故?と思っていたら久松がずっとマウンドに立ち続けるではないかッ。そしてそのままセーブを挙げて…。他人のセーブであそこまで感情を揺さぶられた事はない。シーズン半ば吉永監督に、俺にもやらせてくれと言ったほどに、アレには情動を突き動かされたな。いや…気持ちよかったろうなァ…さぞ。あァッ!俺もやりたいッ!アレで気持ちよくなってみたいッ!3イニングセーブゥッ…」


メモ:武田さんが落ち着くのは20:18:09地点

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