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7.なぜこんなになるまで放っておいた  ※ラッキースケベ注意?

近年なろうでせゲフゲフ表現が引っかかってBAN☆食らったものが出たそうだ。

被害にあわないようこっちも気を付けよう、うん(゜∀゜;)

 英雄譚では『勇者』と『魔王』は切っても切り離せられない存在だ。

 『魔王』が現れるから『勇者』も現れる関係から、双方は表裏一体であるぷ。


 ケバブが『勇者』になった以上、世界のどこかでケバブと同様に誰かが『魔王』となってもおかしくない。


 ケバブはもしかしたらっと考えてる間も、グランは鍋をかき回しながらケバブに語り掛ける。



「僕には何もわからない。なにせ僕は英雄じゃない。ましてや勇者様でもない……そんな器はないからね。気になるなら訪れてみればいい。そして、実際に会ってみればいい。……うん、旨い」


 出来上がったスープを味見しながらグランは満足げにつぶやく。

 こんな話を聞かされて、ケバブは気が気でなかった。


 自身が勇者……魔王を退治する宿命を背負った勇者になったから余計気がかりであるも、グランはそんなケバブを見越したかのように話しかける。


「今は仕事に集中する時さ。ゴブリンは退治したら終わりじゃない。被害者の救出、そしてケアも大事な仕事さ。だろう、アシュレちゃん」


「くくく……その通り。特に美味しい料理は生きる糧。もらっていい?」


「もちろんさ。肉や野菜は小さく切って食べやすくなってるはずだが、万が一もある。気を付けながら食べさせてやってくれ」


「らじゃーこういうのは教会でよくやってきた。任せて」


 出来上がったばかりのスープを複数の器に注ぎ、それをお盆に乗せたアシュレはテントへと戻る。

 そこはゴブリンの住処から救出された女性達が詰めており、男性厳禁だ。

 グランやケバブでは入れないので介護は同性である女頼りであるも……


 クラヴァはガサツすぎて介護に向かず、クラヴァは体格が男性を彷彿とさせ過ぎて怯えられる。


 その件をクラヴァにからかわれて喧嘩になったのは余談だが……

 とにかく、女性達のケアはアシュレに一任されたわけだ。


 不安は尽きないっというか、不安だらけであるも……



「問題ないさ。アシュレちゃんみたいなタイプは案外優しいものだし、傷ついた女性達をしっかりケアしてくれるさ」


「そうですか……俺には全然想像できないんですけど」


「その気持ちわからないでもないけど……辺境のゴッドライフにもいたからねぇ。アシュレちゃんみたいな魔女が」


「い、いたんですか……アシュレみたいなのが」


「居たさ。3年前に弟子だった女の子をかばって亡くなってしまったけど、その魔女サトーマイさんがアシュレちゃんそっくりなんだ。丁度アシュレちゃんと同じ黒髪で服の趣味も同じ。二人一緒に並べばもう親子として通用するぐらいさ」


「親子…………」


 親子と聞いてつい神妙な顔つきになるケバブ。

 それもそうだろう。アシュレは捨て子……

 ケバブやクラヴァ、レヴァニと違い、彼女は両親の顔を知らない。


 もしかしたら……



「あーお腹すいたーケバブーご飯できてるー?」


 思考の渦へと浸る前に、無遠慮とばかりに届いてくる声にケバブは我に返る。

 振り返るまでもない。

 ここまで無遠慮な声掛けなんて一人しかいない。

 まだ半年も経ってない付き合いながらも即座に判別できる。


 なのでケバブは声の主であるクラヴァの方へと振り向き……







……


…………


………………




 その後、何があったかはあえて語らない。


 あえて描写はしない……が、この直後にケバブが飛ばした言葉で大体状況は察せられるだろう。


 だからここでは描写しない。


 そんなケバブの口から飛び出た言葉は………
































「 ふ く を き ろ !!」



















……………………



 ケバブ達のゴブリン退治はこの一件以後も続いた。

 なにせゴブリンキングは倒してもロードは複数いたわけだ。


 複数のロードが本体とは別の群れを率いて周辺の村々を襲っていた。おかげで……




「なぜこんなになるまで放っておいた」




 っといわんばかりな被害にあっていたわけだ。



 もちろん、被害を受けた村々は早々に領主へと歎願(たんがん)するも、領主はまともに取り合わなかった。領主がアテにならないと判断した村は退治の専門家を派遣してもらうべくギルドへ依頼を出していた。

 依頼料としてそれなりの額を差し出していたが……


 ギルドは救援依頼を深刻に考えていなかった。

 依頼料を横領し、いつも通り格安な報酬で依頼をださせていた。


 格安なので高ランク冒険者は依頼を引き受けず、受けるのは大体新人。


 普段通りのゴブリンであれば新人であっても半分の確立で退治できるが、相手はキングやロード。

 王としての才覚を持つゴブリンが群れを率いているわけだ。


 新人には荷が重すぎた。


 依頼の引き受けた新人のその後は……


 だというのに、ギルドは何の手も打たない。

 失態の責任を新人冒険者に押し付けていたわけだ。


 高ランクな冒険者もゴブリン退治すらできない新人達を馬鹿にしていたわけで……


 こういったギルドの方針や空気が被害を拡大させていたわけだ。



 もちろん、ゴブリン退治を終えた今も方針が変わらないどころか、重箱の隅をつつくかのような些細なミスを理由にして少ない報奨金を削る始末。


 よって……ケバブは提案した。












「グランさん、ギルド上層部を潰しましょう」

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