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現実世界(短編~中編作品)

次の電話

作者: 相内 充希
掲載日:2018/10/01

イメージ的には、深夜のFMラジオで曲と曲の間に流れる短い朗読劇。

まだ誰もが携帯を持っているのが当たり前じゃなかった20世紀末。

恋人より友達優先の彼氏を持った女の子のお話です。








「うん、うまい」

 そういって彼は本当においしそうに私の作ったご飯を平らげていく。

 そんな様子を見ているのがうれしくて、しばらく見ていると

「ん、食べないの?」

 彼はそう言うや否や、私の皿からエビフライを奪っていった。

「あぁ! エビ!」

 大好物なのに~。

 声にならない声で非難しても、彼は知らん顔で、あっという間に皿を空にしていった。

 見てて楽しくなるぐらい、いい食べっぷりだなぁ。


 久々に一緒に食べるご飯。

 テレビを見ながら、他愛のないおしゃべり。


 「あ、俺、もう行くわ」


 ……そして、あっという間に彼は帰っていく。


「んじゃ、おやすみ」

「うん、気をつけてね」

 キスを交わし、彼の背中を見送る。


 今日も言えない。


 ……今度はいつ会える?


 きっと彼はこう答えるだろう。


「いつでも」


  でも、鳴らない電話。

  きっと明日はいつもの仲間と一緒だね。

  好きって言ってくれたのはあなたなのに、いつも待つのは私……。


  携帯を持たないあなた。

  でも、いつもうちにはいないあなた。


  ずるいな……。

  私のほうが、絶対好きだよ。


 もう待たないと思うのに、あなたの声を聞くだけで、その決意はもろくも崩れ去る。

 会えない日、いつも涙が止まらないなんて、あなたは知らないでしょう。

 本当は、ずっと一緒にいたいだなんて、夢にも思ってないでしょう。

 いっそ、さよならしたら楽だろうだなんて。


  鳴らない電話。

  携帯なんて持たなければよかった。



 冷たいシルバーのボディをなでながら、私は次の電話を待っている……。











ここでラジオから洋楽バラードや、静かなサックスの音色が流れる……みたいな。


先日投稿した「素直」と対になるようなストーリーです。


ネットで交流してた10~20代の女の子たちの恋愛相談や雑談から生まれました。


現代風に焼き直してみようとも思いましたが、取材不足なこともあり納得のいく形になりませんでしたが、もともとの文章のリズムが気に入っているためあえて古い時代のまま出してみます。


今だとこんな感じの彼との連絡ってどんな感じですかね。

未読放置とか?

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― 新着の感想 ―
[一言] ご飯を食べただけで帰るとは何てヘタレな男なんでしょう。 大昔はメッシー、アッシーっていましたね。 今ではスマホのない生活は考えられません。 でも電話がかかってくるのは煩わしい…… 便利にな…
[良い点] 「鳴らない電話」……これは、永遠の?テーマですね。片思い的。 鳴らない電話を尚待ち続けたい女性の切なさ、哀しさ。それを本作はよく表していると思います。 男性は、友情の方が大事なんですかね?…
[一言] クロスオーバーイレブンというラジオ番組を思い出しました。津嘉山正種さんの声が良かったので時々聞いていました。あんな感じで音楽➡小話➡音楽・・・っていくんですね! このお話みたいに若いときは思…
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