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126 『おいひぃ~』

 ミカちゃんがお土産に持ってきたシークレットランクとでも言うべきイベントクエストの景品は大変美味しゅうございました。

 お菓子を専門としているるーるーさんでもまだ作り上げることが出来ないレベルですね。

 恐らく彼女もすぐに食すことになるでしょう。

 そしてその美味しさを再現するために研究を重ねてくれると思います。

 今までもたくさん美味しいお菓子を作ってくれた彼女ですから、とても期待できますね!


 でもそれまでには時間が必要でしょう。

 なのであまり参加していなかったイベントクエストに私も参戦することにしました。

 もちろん戦闘など出来ませんので高ランクのパーツの納品で達成するのです。

 というか私も今回のイベントで荒稼ぎするために高ランクのパーツをお店で販売していますので、販売分を少し減らして消費するだけでいいのです。

 ミカちゃんからの情報で最初に受けられる最高ランクのクエストを何度も攻略することにより出現するクエストだとわかっていますからね。

 あとは納品してお菓子をゲットするだけです。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「おいひぃ~」

「ですねー。でもこんなに種類があるとは思いませんでしたよー」

「……コレをアレで……でもあっちも……」

「私はこのベリーパイがもう堪らないですぅ~」

「私はこのカスタードパイを押しますよー」

「あの実から抽出して……」

「はぁ~しゃ~わせぇ~」


 目論見通りにシークレットランクを出せたのでたくさん受けてきました。

 高ランクパーツ販売をしている私ですからね。

 納品するだけのクエストなんて楽勝です。


 実際にやってみて判明したのは、お菓子はたくさんのバリエーションがあるということです。

 もちろん最初から受けられるランクでも結構な種類のお菓子があったので予想出来ていたのですが、実際にやってみるまではわからないですからね。

 それにシークレットランクの報酬のお菓子はとても美味しいですから。例え種類が少なくても納得してしまうでしょう。

 でも実際は他のランクと同じようにたくさんの種類があり、今その試食会をみんなで行っているところです。

 工房のリビングには見るだけでも楽しめるくらい美しいお菓子の数々が並んでいたのですが、今はもう大部分が欠けていてみんな素敵な笑顔です。

 もちろん私も色んな種類の美味しいお菓子を食べられて満足です。

 ただまぁ1人だけ真剣な顔で考え込みながら食べてる人がいますが。


 るーるーさん的には今目の前にあるお菓子は目標とするには非常に魅力的なものなのでしょう。

 【ふろんてぃあーず】の食材を研究して現実のお菓子を再現しているのも良いですが、ゲーム特有のお菓子を作るのもまた刺激になるそうです。

 是非研究してイベント後にも食べられるようにしてほしいものです。

 応援してますよ、るーるーさん!


 ところで【ふろんてぃあーず】は当然ゲームですから、たくさん食べても現実には一切影響しません。

 食事関連では『渇水度』や『空腹度』のゲージこそあるものの、上限に達しても食べ続けることは可能です。

 つまりお腹いっぱいにならないんです。

 だからでしょうか。甘ロリさんのお菓子を食べる勢いはもはや誰にも止められそうにありません。

 これはもうやけ食いの域を通り越しているフードファイターレベルですね。

 一体彼女の何がそこまでさせるのでしょうか。

 まぁ美味しいものをずっと味わい続けることが出来るんですからわかる気もしますが。


 いくらお腹いっぱいにならないとはいえ、お菓子を食べ過ぎればなんだか胸焼けした気分になります。

 なので甘ロリさん以外は普段の2倍程度の量を食べた程度で満足していたのですが、クエストをいっぱいしてきたのでお菓子は大量にあります。

 でもその大量にあったお菓子もほとんど甘ロリさんが食べてしまいました。


 お菓子の提供者は私だけではないのですが、7割くらいは私です。

 でも半分以上甘ロリさんが食べてしまいました。

 食べ終わった後で甘ロリさんが頻りに謝っていましたが、それよりも我を忘れるほどお菓子に夢中になってしまうあなたが心配です。

 今までこんなにお菓子に夢中になることはなかったのでやけ食いなのでしょうか?

 ストレスですかね? それとも……?


「ララルさん、何か悩み事があるのなら相談に乗りますよ?」

「へ? 悩みですか? ん~最近上司がうざいのが悩みといえば悩みでしょうか~? 何やらしつこく誘ってくるのですよ~。

 早く帰って【ふろんてぃあーず】したいのに~」

「そ、そうなんですかー」

「それって迫られてるんじゃないの?」

「求愛」

「えぇ~……私あぁいうのはタイプじゃないので~」

「じゃあじゃあどんなのタイプなのよ?」

「気になる」

「えぇ~そうですねぇ~。あ、でもこの前通勤中に見かけた人がですね~」


 どうやら失恋とかそういうわけではないみたいです。

 女子会を毎回開いている私達ですが、どうにもこういった恋バナ的な話は少ないです。

 なのでミカちゃんも姫ちゃんも食いつきが半端ないです。

 私はほとんどそういうのは諦めていますが、やっぱり興味がないわけがありませんからね。

 でもるーるーさんは興味がないのか、それどころじゃないのか。

 お菓子の研究に没頭してしまっているみたいです。

 いくつかサンプルとして持ち帰ることにもなっていますし、楽しみですね。

 さて今は甘ロリさんの恋バナですよ!


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 テコ入れされたハロウィンイベントは当初のイベントと比べるべくもないほどに盛り上がっています。

 やはり美味しいお菓子の景品というのはみんな欲しいようです。

 もちろん美味しいだけではなく、食事ボーナス目当ての人もいるのですけどね。

 イベントの景品ですので今後入手するのは難しいわけですから結構嬉しいボーナスが多いんですよね。

 もちろんどのお菓子にどのボーナスがついているかはランダムなのですが。

 というか貰えるお菓子自体がランダムですしね。

 それに食料は一定時間経つと腐ってしまいます。

 『(アイテムボックス)』や倉庫に入れておけば多少は長持ちしますが、それでもずっと保存しておくことはできません。

 特にイベント限定アイテムである今回のお菓子は賞味期限とでも言うべき期間が短い設定のようです。

 『ゲーム内時間』で1週間くらいしか保存しておけないみたいですので、他の食料と比べると10分の1くらい短いのです。

 まぁ他の食料もものによって賞味期限は違いますけど。

 特にテイクアウト不可品についてはもっとも賞味期限が短いといえるでしょう。

 賞味期限は過ぎても食べられることは食べられます。

 食べるのに適正な温度じゃなくなって美味しさは半減しますし、食事ボーナスがついていても無効になったりしますけど。

 まぁ今回のイベントのお菓子はその美味しさと食事ボーナスが魅力的なので賞味期限を過ぎても残しておくような人は少ないでしょう。

 コレクターなら残すかもしれませんけど。

 でも腐った食料を所持しているのなんて私は嫌ですねー。


 さて盛り上がっているイベントですが、クエストをクリアするとお菓子が貰えるだけではないのを忘れてはいけません。

 そう、達成方法別に天秤が傾くアレです。

 現在のところ、天秤の傾きは納品側に少し傾いています。

 どうやらお店でパーツを販売したり、私自身が大量にクエストを行ったのが原因みたいです。

 まぁたくさんの人達がイベントに参加していますので、私がやった分については誤差だと思いたいですけど。

 でもどうやらシークレットランクは天秤の傾き具合が他のランクよりもずいぶん大きいみたいなんですよね。

 なので多少は影響しているらしいです。


 これも姫ちゃん率いる検証魔達の調査結果が掲示板にアップされた故に知ったことですけど。

 ぶっちゃけてしまえば天秤の傾きなんて私はまったく気にしていませんでしたし。

 それよりもお菓子を貰うことに夢中でしたから。


 イベントのテコ入れが入ったのは10月の中盤からですので、もう残りの日数もわずかです。

 今まで天秤の傾きによる影響は特にありませんでしたので、現在ではイベント終盤に何かしらあるのではないかという意見が掲示板でも優勢です。

 私もきっと最終日あたりにレイドボスでも出るんだろうと思っています。

 パンプキンヘッドあたりが怪しいですよね。

 それともヴァンパイアでしょうか。


 何はともあれ、前回のイベントの例もありますので生産系プレイヤー開拓者も巻き込まれる可能性があります。

 今回は仮装したイベントNPC(ノンプレイヤーキャラ)が街中のあちこちにいますので舞台も街中になる可能性が高いというのが掲示板でも優勢です。

 街中で戦闘とかNPC(ノンプレイヤーキャラ)達にとってはいい迷惑ですよね。

 開拓地防衛戦の例もありますから、建物が壊されるといったこともありそうですし。

 工房やお店に被害なんてあったらたまったものではありません。

 そう、もし街中が戦場なんてことになったらNPC(ノンプレイヤーキャラ)達だけが被害者というわけには決してならないでしょう。

 でもイベントですからね。きっと専用の特殊フィールドあたりに飛ばしてくれると信じています。

 まぁそれもこれも終盤に本当に街中で戦闘になったらの話ですけど。


 お店といえば、『リベール』産の高難易度特殊装備の独占販売が遂に破られました。

 というかめちゃくちゃ早かったですね。

 でも全てというわけではなく、高難易度レシピの中でも比較的簡単な部類のみ他で販売が少しあった程度です。

 難易度的にはスティール系装備よりはそこそこ優しいくらいですね。

 でもシルバーよりは難易度が高いのもあってか、『オプション』もついていない程度のものでした。

 それでも少しずつ後続の生産系プレイヤー開拓者のレベルが高くなってきているのが実感できます。

 この調子で私に追いついてきてほしいですね。

 まぁ恐らく生産系プレイヤー開拓者では一番前を走っている私ですのでなかなか難しいとは思いますけど。

 それにしても未だにスティール系装備の製作者って現れないんですよね、私以外。

 ちょっと難易度高すぎなんじゃないですかね?


 それとやはり『リベール』で普通に販売されているレシピ以外はそれぞれNPC(ノンプレイヤーキャラ)クエストをいくつか達成すると貰えるみたいです。

 私はすでにラクシャさんのクエストでたくさん貰っているので関係ないのですが、それ以外の人はそうやって少しずつ集めるしかないみたいです。

 これもやはりトップのボーナスというやつですかね。

 運営もトップの人には後続を引っ張って欲しいということなのでしょう。

 まぁ実際私が先行してレシピをゲットしてお店で色んな装備を販売したから、色々な戦闘スタイルが増えたわけです。

 そのおかげで需要が高まり、新しくレシピをゲットした人も需要に合わせてどんどん製作できています。

 需要に合ったものが彼らの適正レベルの生産にもなっているようで、スキルLvがどんどん伸びているところでしょう

 私もうかうかしていられませんね。

 トップを維持するためにも頑張って製作を続けましょう!

 あ、でもその前に美味しいお菓子を食べて英気を養ってからですね!



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