表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
107/154

107 『真実は常に1つ!』

「は~これが例の……ちょっとすごすぎじゃない?」

「そうだねー。でもミカちゃんのだって相当なものなんだよ?

 わかってる?」

「わかってるよぅ。まぁ確かにあれから結構経ってるしね。

 それであたしのは?」

「さて、姫ちゃん戦闘テストはじめよっか」

「ん」

「うぉーい!」


 お庭での動作実験は大成功といっていいものでした。

 でもこれからが本番だったりします。

 何せ今度は実際に戦闘をしてためしてみるのですから。


 ちなみにミカちゃんは仲間はずれにするのもアレなので呼んだんですが、やっぱり性能にびっくりして、値段にびっくりして、そして自分にも欲しいと言い出すところまで予想通りです。

 そんなミカちゃんは軽くスルーしてさっそく戦闘実験なのですが、システム的に完成している人形ですからね。

 動作実験で動かせている以上は戦闘だって出来るはずです。


 ただし目的としては姫ちゃんが戦闘で今までのように動かせるか、がポイントになるんです。

 庭でやった動作実験はあくまでゆっくりのんびり出来る環境でしたからね。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「つよい!」

「はやい!」

「「っぱない!」」

「これ完全に無双ですわ」

「ん。楽勝」

「だねー。じゃあ次行こうー」


 戦闘実験ということでまずは【首都サブリナ】より少し離れた脱初心者ゾーンと呼ばれる、始めたばかりの初心者が背伸びして戦闘を行う場所でやってみました。


 まぁ当然のように姫ちゃんの操る『魔導人形:蟲型・蜘蛛』は凄まじい戦闘能力を魅せつけたわけです。

 庭で見せたような必殺技を繰り出すまでもなく、8本足に内蔵された大剣で撫でるように切り捨て、大きな牙で一瞬にして粉砕していました。

 動きによどみもなく、それどころか凄まじい早さと強さでした。

 予想通りではありましたが、もっと強いところでやってアクシデントなどあったらいやですからね。

 まずは段階を踏んで、というやつです。

 特に非戦闘組の私や双子がいますので。


 でも次はそれなりに強いMOB(モンスター)が出るところです。

 特に今はイベントMOB(モンスター)がいますからね。

 属性を持たない『魔導人形:蟲型・蜘蛛』がどこまでやれるのかちょっと楽しみでもあります。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「……反則じゃない?」

「すっごー」

「ずっこー」

「「属性ないのに!」」

「これはびっくりだねー」

「ん。まさかの事態」


 順調に戦闘実験は進み、イベントMOB(モンスター)も対象にしてみたところで驚きの事実が発覚してしてしまいました。

 なんとこの『魔導人形:蟲型・蜘蛛』、属性を持たないのにイベントMOB(モンスター)を通常のMOB(モンスター)のように倒してしまえるみたいです。


 木人形ではイベントMOB(モンスター)が持つ無属性耐性のせいでダメージがカットされてしまうのですからその特殊性がよくわかるというものです。

 詳細欄にも特にそれらしいことは書いてないのですけどね。

 もしかして魔改造したのが原因だったりして……。


「ねぇ、ミーとムー。

 あの大剣ってさ、確か仕上げの時に何かしてなかったっけ?」

「したっけ?」

「どうだっけ?」

「「よく覚えてない!」」

「私もよく覚えてないんだよねー」

「なになに? あんたら一体何したの?」

「気になる」


 人形に搭載される武装は、完成してしまうと詳細がまったく見れなくなります。

 それは人形の一部として完成してしまうからなのですが、困ったことなのか嬉しいことなのか、武装毎に特性は残るようなのです。


「あ、でも『マリオネットカスタマイズ』使えば」

「外せる!」

「見れる!」

「「真実は常に1つ!」」

「おー?」

「ん」


 双子が何故か背中合わせになって『魔導人形:蟲型・蜘蛛』を指差していますが、とりあえずスルーしておきましょう。

 木人形では一度武装をセットしてしまうと武装自体の交換は出来ても詳細欄が閲覧できなくなります。

 これはバグなのか仕様なのか、詳細欄は閲覧できなくても違う人形に装備できたりするのでおそらくは前者なのかもしれません。

 あんまり意識していなかったのもあって報告していませんでしたが、運営に『メール』を送っておいたほうがいいかもしれませんね。

 『マリオネットカスタマイズ』というボーナススキルがある以上、本来は武装の変更は出来ないものなのかもしれませんし。


 ミカちゃんと姫ちゃんにも軽く説明して、『マリオネットカスタマイズ』を使用して武装を解除すると、やはり詳細欄が見れました。


 それによると――


 ====

 スティールグレートソード

 大剣/★4/ATK+168 HIT-25 属性:風/エンチャント:風・小/耐久180

 ====


 ……おかしいですね。

 この風の属性は一体どこからやってきたんでしょう?


「ねー。ミー、ムー」

「あー!」

「あれだ!」

「「『風の結晶』!」」


 どうやら現物を確認して双子が思い出したらしく、詳しい話を聞くことが出来ました。

 以前アリミレートさんが持ってきてくれた『土の結晶』と同じようなアイテム――『風の結晶』をこっそりと仕込んでいたららしいのです。

 魔改造に夢中でまったく気づいていませんでしたが、仕込んだ双子自身も忘れていたので仕方ないですよね。

 それに『風の結晶』の入手場所などの情報も『土の結晶』の情報を対価に聞けたので万々歳です。


「やっぱり属性だったのね~」

「残念」

「だねー。魔導人形自体にそういう性質があるんだったらびっくりだったのにねー」

「せやろか」

「せやで」

「「解けない謎はない!」」

「もー双子は何のものまねなの?」

「大昔の!」

「かなり前の!」

「「アニメ!」」

「ん」

「はいはい、んで他に実験すんの?」

「んー……。とりあえずここまで動けるならもう十分かな?

 姫ちゃん的にはどう?」

「十分。あとは細かく検証する」

「りょかーい」


 双子の謎の行動はどうやら大分前にやっていたアニメを見た影響みたいです。

 まぁ私はまったくそういうのに興味がないのでスルーですけど。


 これにて実験は終了です。

 あとは双子に払う魔改造代ですね。

 思わぬところでレアアイテムを使っていたようですのでその辺も含めてちゃんとしなければいけません。

 他の武装も一応確認しておくとしますかね。


 検証したくてうずうずしてるところごめんね。

 もう少し待っててね、姫ちゃん。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 結局あれから全ての武装を外して確認してみましたが、大剣8本中5本に属性がついているという結果でした。

 人型の部分や牙には特にこれといったものはなく、至って普通のスティール系装備でした。

 でも5本もの大剣に属性がついていたということは『風の結晶』を最低でも5個は使用していたようです。

 結構入手しやすいのかな?


 ちなみに双子と話し合った結果、勝手に使用していた件も含めて『風の結晶』の代金は半々で手を打つことに。

 『魔導人形:蟲型・蜘蛛』自体は素材製作の契約分は支払いなど完了したので問題ありません。

 えげつない値段ですが、これで姫ちゃんの支払いは私のところで一本化できたので満足です。


 姫ちゃんもイベントのラストスパートをかけられるでしょうし、winwinです。

 まぁミカちゃんが若干ぶーぶー言ってましたが、『封闇秘剣』や『ダークショートソード』など、色々融通してたんですから我慢させました。


 でも掲示板にも先出し情報として色々書き込んでおきましたが、これから姫ちゃんが大活躍するのはまず間違いないので当分は荒れそうです。

 あまり気にしないといってもやはり私達を中心とした話題になってしまいますからね。

 完全に気にならないといえば嘘になります。

 私が叩かれる分にはまったく気にしませんけど、姫ちゃんが叩かれるのは正直いい気分ではありません。

 本人は気にしないと思いますけど。


 『魔導銀』から始まった一連のミニイベントも終わったのでそろそろお店の補充品を作らないといけません。

 何せ楽しすぎて全部放っておいてしまいましたからね。

 私にしては珍しいです。


 ……いやそうでもないのかな?

 ま、まぁとにかくまだまだスティール系装備の需要は高いのです。

 イベントアイテムもそうですが、ガンガン製作するとしましょう。

 あ、もちろん双子には『クールー飯店』でご飯をご馳走しました。

 なぜかミカちゃんもついてきて喬っていきましたがまぁいいでしょう。

 姫ちゃんは検証したいからといって辞退していましたが、姫ちゃんらしいです。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ