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ユニーク賢者の異世界冒険記  作者: ハヤテ
第2章

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第55話 春風、誘われる!?

前回のあらすじ


 春風君、二つ名を貰う(ただし、本人はいらないと思っている)。


 (えー、皆さんこんにちは、ハルこと幸村春風です。今、ギルドの受付係員さんとランチに来ています)


 と、頭の中でそんなことを呟く春風は現在、ギルド総本部の外にある食堂にて、ギルド総本部の受付係員、ユーリエとランチに来ていた。


 (どうしてこうなった?)


 ことの始まりは、バンデル達との戦いが終わった後のことだった。


 戦いを終えた春風は、


 「しばらく1人になりたい」


 と言って、宿泊施設の自分の部屋に戻っていた。


 ベッドに腰掛けると、春風はステータスウインドウを開いて、新たに取得した称号を確認した。


 最初の冒険者……この世界「エルード」で、一番最初に冒険者になった者。新たな伝説を作るのか。それとも、何もなしえないまま終わるのか。それは、これからのあなた次第である。


 「うわぁ、意味わからねぇ……」


 春風は深くため息を吐いた。すると……。


 ぐぅううううう。


 「アハハ、お腹すいちゃったよ」


 そう言うと、春風はベッドから立ち上がって部屋を出た。


 (食堂で何か食べよう)


 そう考えながら受け付けを通り過ぎようとすると、後ろから、


 「おーい、ハルくーん!」


 と、自分を呼ぶ声がしたので振り返ってみると、そこにはユーリエが手を振っていた。そして、ユーリエがタッタッタと春風に駆け寄って、


 「ハル君、午前中はお疲れ様」


 と、笑顔で言った。


 「あ、どうも、ありがとうございます」


 春風はぎこちない表情でそう返すと、ユーリエは、


 「今からお昼ご飯かな?」


 と、問いかけた。


 「ええ、まぁ……」


 「私も今からなんだ。それで、この近くに美味しい料理を出す喫茶店があるんだけど……」


 「?」


 「よかったら、一緒にお昼、どうかな?」


 「!?」


 それは、年上女性からの、まさかのお誘いだった。


 「それって、どういう意味……」


 警戒した春風が尋ねようとしたその時だった。


 「ちょっと待ったーっ!」


 怖い顔をしたリエラが、春風とユーリエの下に駆け寄りながら「待った」をかけてきたのだ。


 「あら、リエラ。一体どうしたの?」


 「『どうしたの?』じゃありません! 何ハルを誘ってんですか!?」


 「何って、別にいいじゃない。ちょっと2人で食事に行くだけだから」


 「なっ!?」


 意地の悪い笑みを浮かべながら話すユーリエと、そんな彼女にプンスカと怒るリエラ。その様子を見て、


 (ああ、なるほど。これが『修羅場』ってやつなのかな)


 と、春風は遠い目をしながら思った。


 「とにかく、ハルを連れて行こうっていうなら、私も行きます!」


 「うーん。私はハル君と2人だけで行きたいんだけどなぁ」


 (うう、お腹すてるんだけど。あ、なんかヒートアップしそうな雰囲気)


 中々終わらないリエラとユーリエのやり取りにイラっとなった春風が、2人を止めに入ろうとした時だった。


 「なら、リエラは私と食事をしようか」


 と、リエラの背後から現れたヴァレリーが、リエラの肩を掴んで言った。


 リエラはビクッとなって、


 「ヒェッ! マ、マスター!?」


 と、震えながら悲鳴を上げた。


 「ユーリエ。リエラは私に任せて、お前はハルと言ってこい」


 「ありがとうございます」


 ユーリエはヴァレリーにお礼を言うと、


 「さぁ、ハル君。一緒に行こうか」


 と、春風の手を取ってギルド総本部の外へと駆け出した。もちろん、訳もわからず戸惑う春風を無視して。


 「ハ、ハールー!」


 後ろの方で悲しげに春風の名を呼ぶリエラの声が聞こえたが、手を引かれている春風には、その声に答える余裕がなかった。


 (で、今俺は、こうしてユーリエさんとお昼ご飯を食べに来ているわけなんだよなぁ)


 そして現在、春風はユーリエと一緒に、ギルド総本部の近くにある喫茶店でお昼ご飯を食べている。ちなみに、2人が頼んだのは、は美味しそうなサンドイッチのセットだ。


 美味しそうにもぐもぐと食べるユーリエに、春風は恐る恐る尋ねた。


 「あの、ユーリエさん」


 「? どうしたのハル君?」


 「何故、俺を誘ったんですか?」


 「あー、うん。それはね……」


 サンドイッチを食べ終えたユーリエは、セットのコーヒーを一口飲むと、真剣な表情で春風の質問に答えた。


 「理由が2つあって、ハル君に興味がわいたっていうのがそに理由の1つね」


 「俺に興味……ですか?」


 「ええ、ギルドに登録してからまだ日は浅いというのに、総本部長から二つ名を与えられた。これって、長いギルドの歴史の中で、ハル君が初めてなんだ」


 「え、マジですか?」


 「うん、マジ。で、2つ目の理由は、ハル君に聞きたいことがあるんだ」


 「な、何でしょうか?」


 たらりと冷や汗を流す春風に、ユーリエは質問する。


 「あなた、リエラとどういう関係なの?」

 

 


 


 


 

 


 


 


 


 


 


 

 次回、春風君、リエラについて聞かされる。

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