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ユニーク賢者の異世界冒険記  作者: ハヤテ
第2章

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第51話 春風、暴れまくる

前回のあらすじ


 春風君、擦り付け犯達に雑魚扱いされた上に戦うハメになる。味方はいない。


 それから、あれよあれよという間に小闘技場の準備が整い、春風とバンデルは闘技台の上に立った。


 周りにはリエラ、アリシア、ヴァレリー、フレデリック、バンデルの仲間達、そして、多くの人が見物客として集まっていた。


 バンデルは背中の大剣を手に取り、準備万端と言わんばかりのポーズをとるが、対する春風はというと、


 「なんでこうなった?」

 

 と、機嫌悪そうにボソリと呟きながらげんなりとしていた。それが、バンデルのやる気と怒りをさらに上げているのだが、今の春風にそんなことを考えている余裕はなかった。


 (ハァ、ホント嫌になる)


 春風はため息を吐いていると、


 「ハールー! 頑張ってー!」


 と、リエラからの声援が聞こえたので、「しょうがないか」と目の前のバンデルに向き合い、腰のホルダーから愛用の鉄扇ーーメタリックフェザーを抜き、右手で構えた。


 ーーワァアアアアアッ!


 周囲からの歓声が響き渡る中、審判役の係員が宣言する。


 「スキル、魔術ありの一本勝負、先に相手を戦闘不能にするか、闘技台の外に出した方の勝ちとする! それでは、両者、始め!」


 「オラァ! くたばりやが……」


 始まってすぐに大剣を振り上げて突進するバンデル。


 しかし、その大剣が振り下ろされることはなかった。


 バンデルが剣を振り下ろす前に、春風はバンデルの懐に飛び込み、閉じた状態のメタリックフェザーを、バンデルの腹に叩き込んだのだ。バンデルは金属製の胸鎧をつけていたが、あくまでも胸の部分だけなので腹には届かず、結果ダメージを受けることになった。

 

 「ぐ、お……」


 バンデルは持っていた大剣を落とし、ダメージを受けた腹を押さえた。


 春風はメタリックフェザーを右手から左手に持ち帰ると、スッとバンデルに近づいて、強烈なアッパーカットをくらわせた。もちろん、この時の右腕は魔力で強化されていた。


 「ぐえあああ!」


 2回もダメージを受けたバンデルは倒れそうになったが、意外にもどうにか踏ん張って、落とした大剣を手にした。


 「おお、中々根性があるねぇ」


 そう言って、春風はバンデルにパチパチと拍手を送るが、当のバンデル本人は、


 「ふ、ふざけやがって! テメェみてえな雑魚に、この俺がぁ……」


 かなり頭に血が上っている様子だった。そんなバンデルを見て、春風は、


 (ああ、この人、俺とリエラの試合見てないんだな)


 と、冷静に分析していた。


 「コイツを、くらいやがれ!」


 バンデルは大剣を再び振り上げると、それに力を込めた。スキルを使用する気だ。


 「大剣技、『剛斬波』!』


 振り下ろすと同時に放たれた大きな斬撃が、春風に向かって襲いかかってきた。


 しかし、春風は避けなかった。真っ直ぐ向かってくる斬撃に対して、春風はメタリックフェザーを開くと、バンデルと同じようにそれに力を込めた。そして、


 「鉄扇技、『旋風招来』」


 そう言って、春風はメタリックフェザーを、思いっきり仰いだ。


 次の瞬間、闘技台に凄まじい風が吹き荒れて、バンデルが放った斬撃を飲み込んだ。その後、残った風がバンデルを闘技台の外へ飛ばそうとしたが、すぐに大剣を突き立ててそれを阻止した。

 

 だが、春風の攻撃は終わらなかった。


 春風はメタリックフェザーをホルダーにしまうと、バンデルの顔面に飛び蹴りをくらわせた。その後、なんとか踏ん張るバンデルの腹目掛けて、春風は両手による連続パンチをかました。当然、魔力によるパンチ力の強化を忘れずに、だ。


 「オラァ! オラオラ、これ、でも、くらっときなぁ!」


 ボカ! バキ! ドゴォン!


 「グホォ! グゲェ! グボァ!」


 流石にアニメのようなスピードのあるものは出来ないと春風はわかっているため、速くは出来ない分、一撃に込める力を強くした。

 

 「ぐおお。て、テメェ、一体何モンだぁ? 『戦士』か? それとも『格闘士』の職能持ちか?」

 

 何度も腹を殴打されたバンデルは、苦しそうに腹を押さえながら春風に質問した。


 その質問に、春風は答える。


 「いえ、『魔術師』ですが、何か?」


 4秒の沈黙後、バンデルは信じられないと言わんばかりの表情で喚く。


 「う、嘘言ってんじゃねぇ! なんで『魔術師』が接近戦なんてやってんだよぉ! テメェには常識ってもんがねぇのか!?」


 「ありますけど、無視しました」


 春風は躊躇いなく即答した。


 それを聞いて、バンデルは、


 「グゴフォア!」


 吐血した。実際に血は吐いていないが。ついでに、腹に謎の衝撃を受けた。


 春風はそんな状態のバンデルを放って、


 「うーん……」


 と考えていると、闘技台の外にいるバンデルの仲間達を見て、


 「あのー、すいません」


 と、話しかけた。


 いきなり話しかけられて戸惑うバンデルの仲間達。しかし、春風はそんなことはお構いなしに続ける。


 「なんかもう、めんどくさくなってきましたので……」


 『?』


 「まとめてかかって来な」


 それは、春風の静かな挑発だった。


 それを聞いて、バンデルの仲間達は、


 『上等だぁあああああ!』


 全員、怒って一斉に闘技台に上がった。


 



 


 


 


 


 


 


 


 

 

 


 

 

 


 


 


 


 


 


 

 

 次回、春風君、複数を相手に思いっきり暴れまくる。

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