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ユニーク賢者の異世界冒険記  作者: ハヤテ
第2章

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第33話 再会後の、道中にて

前回のあらすじ


 あれから1週間後、春風君、リエラと再開する


注)大変遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。


 再会の約束を果たした後、春風とリエラはマイスターンを目指して森の中を進んでいた。


 「それにしても、結構かっこいいね、その姿」


 リエラは歩きながら、今の春風の格好を褒めた。


 「あ、うん、ありがとう」


 春風は恥ずかしそうに顔を赤くしながら答えた。


 現在の春風の格好はというと、まず頭にはシンプルな見た目のゴーグルをつけていて、上半身はフードがついた昼間の青空を思わせる青いローブを着ている。もちろん、動きやすいように袖と丈は少し短くしてある。両腕には左腕側が若干大きめな、左右非対称のガントレットをつけている。リエラはそれを見て、殴られたらとても痛そうだと思った。ズボンは黒い長ズボンで、リエラからは見えないが、ベルトには「武器」を入れた革製のホルダーと、小さなポーチが取り付けられている。そして両足には茶色い革製のブーツを履いていて、ブーツのつま先と踵のは小さな鉄板が取り付けられていた。


 「俺のスキルについては話したよね?」


 「うん、聞いたよ」


 「実はこのローブ、スキルを使って俺が作ったんだ」


 「え、そうなの!?」


 「うん。ローブだけじゃない、このゴーグルも、ガントレットも、ズボンもブーツもなんだ」


 「そうだったんだ!」


 そう、実はこれらは全て、春風がスキル[魔導具作成]で作ったものだったのだ。


 「もちろん、材料はメイラス様達や精霊達が集めてきてくれたんだ。そしてそれらと魔石を組み合わせて作ったのがこれらってわけ」


 「お、おーう、そうなんだ」


 たじろぐリエラに、春風は続ける。


 「それとね、リエラ」


 「な、何?」


 「ここには俺1人で来たんじゃないんだ」


 「え、どういうこと?」


 春風は左腕側のガントレットの大きな装甲をパカっと開いて、中をリエラに見せた。そこにあったのは、


 「あれ? それって、前にアマテラス様とゼウス様を召喚した道具……『スマホ』だっけ?」


 「うん。あの後、こいつも魔導具として改造したんだ」


 そう、外した装甲の下には、春風が[魔導具作成]で最初に作った魔導具、「魔導スマートフォン零号(以下零号)」が装着されていた。


 春風は零号の画面に向かって話しかけた。

 

 「ヨルサさん、出て来ていいですよ」


 すると、画面が光ってそこから老婆の幽霊ーーヨルサが出て来た。


 「え、ヨルサおばあちゃん!?」


 「お久しぶりでございますじゃ、リエラ様」


 まさかのヨルサ登場に驚くリエラ。ヨルサはそんなリエラに、深く頭下げて挨拶した。


 「ちょっと、どうなってんの春風!? どうしておばあちゃんがいるの!?」


 リエラは怒涛の勢いで春風の両肩を掴み、ガクガクと激しく揺らした。


 「お、お、落ち着いてリエラ、順を追って説明するから……」


 それは、全ての準備を終えてさあ行くぞというところまで来た時、


 「お待ちくだされ春風殿!」


 「? なんですかヨルサさん」


 いきなりヨルサに呼び止められたので、春風はなんだろうと思ってヨルサの方に振り向いた。


 「どうか儂も連れてって欲しいのですじゃ」


 「え、どうしたんですかヨルサさん? 理由を聞いてもいいですか?」


 突然ヨルサから同行をお願いされた春風は、その理由を問うことにした。


 「お恥ずかしながらこのヨルサ、リエラ様と春風殿の旅の結末と、儂が生前に遺したあの予言が現実のものとなるかを、誰よりも間近で見たいという思いに駆られてしまったのですじゃ」


 「それってつまり、俺とリエラが最終的に侵略者達をぶっ殺すところを見たいってことですか」


 「その通りですじゃ」


 「それ、ヘリアテス様から許可は取ってあるんですか?」


 「問題ありません、春風さん」


 春風がそう問うと、ヨルサの後ろからヘリアテスが現れて、ヨルサの代わりに答えた。


 「ヘリアテス様……」

 

 「春風さん、私からもお願いします。どうか彼女も一緒に連れて行ってください」


 「よろしいのですか?」


 「はい、今の私は簡単に外を出歩けない身ですから、私の代わりに彼女にこの世界の行く末を見せてあげて欲しいのです」


 ヘリアテスにそう言われて、春風は「うーん」と考え込んだ。


 (そう言われても幽霊のヨルサさんをどうやって連れて行けばいいんだろう。どんな危険があるかわからないしな……)


 その時、ふと左腕側のガントレットを見て、「あること」を閃いた。


 (あ、そうだ!)


 春風はガントレットの装甲を開いて、中の零号をヨルサに見せると、


 「ヨルサさん、ここに入ってはどうでしょうか?」

 

 「そ、それは、アマテラス様を召喚したあの道具! よろしいのですか春風殿!?」


 「はい、ここなら多分安全だと思いますし、何より異世界の道具ですから、退屈はしないと思います」


 「おお、ありがとうございますじゃ。では早速……」


 そう言って、ヨルサはスゥっと零号の中へ入った。


 「どうですかヨルサさん?」


 「おお! これは中々興味深い! 実に面白そうなものがいっぱいじゃ!」


 気に入っていただけてなによりと思ったら春風は装甲をガチャリと閉じると、


 「それではヘリアテス様、そして精霊王様達と精霊の皆さん、1週間の間、お世話になりました」


 そう言って、春風はヘリアテス達に深く頭を下げると、


 「では、行って来ます!」


 と元気良く言った。


 それを見てヘリアテス達も、


 『いってらっしゃい!』


 と、元気良く返して、春風を見送った。


 「……というわけなんだ」


 「はあ、そうだったんだ」


 春風の話を聞いて、ハハハと乾いた笑いをこぼすリエラ。


 「まあ、そういうわけで、よろしくお願いしますじゃ、リエラ様」


 「うん、私の方こそよろしくね、おばあちゃん」


 元気の良いヨルサとリエラのやり取りを見て、春風は少しほっこりした。


 その後、しばらくの間歩いていると、


 「ほら、あそこだよ」


 と言ってリエラは歩みを止めて、これから行く目的地を指さした。


 それは、1週間前に見たファストリアの白い外壁よりも、大きくて頑丈そうな石造りの壁だった。


 その壁を見て、春風はリエラに問う。


 「もしかして、あの壁の向こうにあるのが……」


 「うん、これから私達が行く、通称『ギルドの聖地』こと、『中立都市マイスターン』だよ」


 リエラがそう言うと、春風は目の前の壁を見る。


 (あの向こうにあるのが、マイスターンか……)


 その後、春風とリエラは、壁に向かって再び歩き始めた。


 


 



 


 


 


 


 




 


 


 

 

 今回の春風君の服装につきましては、ちゃんとそれぞれに名前がありますので、その辺りは本編の中で明かしていく予定です。

 それと文章につきまして、読んでいて何かおかしなところがありましたら、指摘してくれると嬉しいです。


 それでは、次回、春風君、マイスターンに足を踏み入れる。

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