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ユニーク賢者の異世界冒険記  作者: ハヤテ
第1章

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間話2 残された者達(王族)

 お待たせしました。1日遅れの間話第2弾です。


 小夜子達がそれぞれの思いに耽る中、ファストリアの王族達はというと、


 「ふぅ……」


 現在、国王であるウィルフリッドは、寝室のベッドに座っていた。その表情は、疲れの他に色々な感情が混ざり合っている様だった。


 そこへ、トントンとドアをノックする音がした。


 「陛下、私です」


 「ああ、入ってくれ」


 ドアを開けて入ってきたのは、ウィルフリッドの妻である王妃マーガレットだった。


 マーガレットは部屋に入ると、ウィルフリッドの隣に座った。


 「昼間のことを、考えていたのですか?」


 「……うむ」


 マーガレットの質問に弱々しく答えたウィルフリッドは言葉を続ける。


 「『自分らのために戦って死ねなんて言うこいつらが信用できない』」


 「それは?」


 「あの少年が言った言葉だ」


 「……」


 「言えなかった」


 「?」


 「『そんなつもりは無い』と言えなかった」


 そう言って、ウィルフリッドは両手をグッと握った。


 「情けない。私は、自分が情けない」


 ウィルフリッドは悔しそうに言うと、マーガレットはソッとその手に触れた。


 「でしたら、もう一度会った時に、ちゃんと言いましょう?」


 マーガレットにそう言われて、ウィルフリッドは握った手をほどいた。


 「ああ、そうだな」


 ウィルフリッドがそう決意すると、マーガレットは穏やかに頷いた。


 2人は少しの間見つめ合っていると、マーガレットから口を開いた。


 「それにしても……」


 「? どうした?」


 「彼、ものすごい子でしたね」


 「どういう意味だ?」


 「あの暴言」


 「! ああ、あれか」


 その言葉を聞いて、ウィルフリッドは春風から受けた暴言を思い出した。


 「あれは……痛かったな」


 「ええ、本当に殴られたような感覚でしたわね。ただ……」


 「ただ、なんだ?」


 恐る恐る問うウィルフリッドに、マーガレットは顔を赤くして、


 「ちょっと……感じてしまいましたわ」


 と、恥ずかしそうに言った。

 

 「なに!? そうなのか!?」


 どうやら王妃様は、目覚めてはいけない「()()()」に目覚めてしまったようだった。


 とんでもない答えに驚くウィルフリッド。もしもここで普通だったら、


 「おのれ幸村春風、絶対に許さん!!」


 と、激しく怒りの炎を燃やすだろう。


 だが!


 「……じつは、私もなんだ」


 「まあ!」


 どうやら国王様も目覚めてしまったようだった。


 そして、2人はひしっと抱き合った。


 ところ変わって、国王の寝室から離れた部屋では、その部屋の主である第2王女のメルフィアナが、


 「ハァ……」


 と、ため息を吐きながらベッドの中で考え事をしていた。


 (あのお方、『春風』っていいましたっけ)


 考えていたのは、謁見の間で見た少年、春風のことだった。


 (あの戦いぶり、すごかったなぁ)


 メルフィアナは、騎士を相手にした春風の戦いを思い出していた。


 (それに、すごく綺麗だったなぁ)


 その戦い方に、メルフィアナは「美しいもの」を感じていた。


 (それに、お父様とお母様を前にしたあの物言い)


 そして、その戦いの前に出した春風の3回にわたる暴言を思い出して、


 「ちょっと……キュンとなってしまいました」


 そう言うと、メルフィアナは頬が熱くなったのを感じた。


 どうやら、第2王女様も、目覚めてしまったようだった。


 さて、さらにところ変わって、メルフィアナの部屋から少し離れたところにある部屋では、


 「おのれ、幸村春風!」


 と、部屋の主である第1王女ユリアンナは、1人、春風に怒りを燃やしていた。


 「よくもこの私だけでなく、お父様、お母様、メルフィアナにまであんな暴言を! そして騎士や神官達にあんな暴力を! 挙句仲間である勇者様達を置いてここを去るなんて!」


 そう叫んで、部屋に置かれた小さなテーブルをバンバン叩きながら怒りをあらわにする。


 「絶対に、許せない!」


 どうやら、まともなのはユリアンナだけのようだった。

 


 


 


 

 




 


 

 

 今回は王族達が主役の話をしました。第1王女ユリアンナ以外、目覚めてはいけないものに目覚めてしまった、国王ウィルフリッドと王妃マーガレットと第2王女メルフィアナ。春風はこの事実を知って頭を抱えることになるのですが、それはまた別の話ということで。


 というわけで、次回で間話はひとまず終わりです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 王室は無実だと思います。彼らは自分たちの世界の本当の歴史を知らないのです。 私はファーストプリンセスのために一つだけ言います。私たちの主人公のハーレムメンバーになる準備をしてください。私た…
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