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ユニーク賢者の異世界冒険記  作者: ハヤテ
第1章

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第30話 魔石、作ってみた

前回のあらすじ


 春風君、作った魔法を試した後、神様にツッコミを入れる。


 一通り魔法を作り終えると、春風は湖の側にある大きな木の下で、今度こそ動かなくなっていた。


 「だ、大丈夫かい春風君?」


 そんな春風に近づいたのは、風の精霊の女王であるヒューノだった。


 それまで遠くを見ていた春風は、一度視線をヒューノに向けると、再び遠くへと戻して、


 「……笑ってください。こんな情けない自分を笑ってください」


 と、かなりネガティブな返事をした。どうやら激しい痛みに襲われすぎた上に魔力もかなり消費したことによって精神的に参ってしまったようだ。せっかくの300もある『精神』も、度重なる痛みと魔力消費の前には全くの無意味だった。


 「ま、まぁ良いこともわかったこともあったわけだしぃ、そんなに落ち込むこともないんじゃないかなぁ」


 必死に慰めるヒューノの言葉に、春風は、


 「……そうですね」


 と、弱々しく笑顔で答えた。


 ヒューノが言っていた「良かったこと」とは、新しい融合スキルの入手だった。


 力魔法“バレット”を試した後、春風はティーアに促され、他の属性、すなわち火、水、土、風の魔法を作った。


 すると、頭の中で声が聞こえた。


 『スキル[炎魔法]、[水魔法]、[土魔法]、[風魔法]の入手を確認しました』


 『条件が満たされたことにより、融合を開始します』


 『融合が完了しました』


 『融合スキル[4大魔法]が生まれました』


 その声を聞いた時、春風は喜ぼうとしたが、その後すぐに激しい頭痛に襲われたので、それどころではなかった。


 そして「わかったこと」とは、光属性と闇属性の魔法だけは作れないと言うことだった。


 [4大魔法]を入手した後、すぐに光属性の魔法を作ろうとした。すると、


 『この魔法は現時点では作成できません』


 というメッセージウインドウが出て来たのだ。


 ならばと思い、今度は闇属性の魔法を作ろうとしたが、また同じメッセージが出て来た。


 その後、激痛と魔力消費によって酷く疲れて来たので、休憩しようとして木の下に寝転がり、しばらく動けないでいたのだ。


 動けない中、春風は何故光と闇の魔法が作れなかったのかを考えていた。


 (メッセージは『現時点では作成できません』って出ていた。現時点ってことは、単純に俺自身のレベルが足りないからか、もしくは俺が『見習い賢者』だからか、あるいは何か条件が必要だからか、だな。あぁ、だめだ。痛みと疲れで考えがまとまらねぇ)


 遠くを見ながらそんなことを考えていると、


 「お疲れ様です、春風さん」


 声がした方を向くと、そこにはヘリアテスがいた。


 「あ、どうもですヘリアテス様」


 「お昼ご飯ができました」


 その言葉に、春風は痛みと疲れを忘れてガバッと起き上がり、ヘリアテスと共にログハウスの中へと戻った。ちなみに、メニューはヘリアテス特製のサンドイッチで、とても美味しかった。


 食事が終わり、紅茶を飲んで一息入れていると、ヒューノが話しかけて来た。


 「ねぇ、春風君」


 「なんですか?」


 「君の持っているスキルの中に、[魔石生成]ってあるよね?」


 「はい、ありますけど」


 「見たい!」


 「へ?」


 「どんなスキルか見てみたいんだ!」


 精霊の王なのに子供のように目をキラキラさせながら言うヒューノを前に、春風は「うーん」と考えると、自身のステータスウインドウを開いた。


 (よし、お昼ご飯のおかげで魔力は回復しているな。これなら……)


 そう考えて、春風はステータスウインドウを閉じると、ヒューノの方を向いて、


 「わかりました。ちょうど俺もどんなスキルか見たいと思っていましたので、いいですよ」


 「やったー!」


 喜ぶヒューノを前に、春風は早速スキルを試すことにした。当然、他の精霊王達とヘリアテスも一緒だ。


 「スキル[魔石生成]、発動」


 春風がそう唱えた瞬間、頭の中で声が聞こえた。


 『作りたい属性の魔石を選択してください』


 そう言われると、春風は考えた末、まずは風属性の魔石を作ることにした。


 (まぁ、俺の名前が『春()』だからってのが、一番の理由なんだけど、これは黙っておこう)


 作る魔石を決めると、


 『消費する魔力の量を決めてください』


 と、また声が聞こえた。


 (あ、そういえば消費魔力は10から決められるんだった。といっても今は30までが限界だけど)


 とりあえず初めての生成なので、春風は10魔力を消費することにした。


 (両手を合わせて、意識を集中してください)


 春風はその声に従って、両手をギュッと合わせて意識を集中し始めた。


 すると、合わせた手と手の隙間から緑色の光が漏れ出した。


 光は数秒もしないうちに消えて、しばらくすると手の中に何か固いものが入った感じがした。


 春風は合わせた手を離すと、そこには米粒サイズの緑色の水晶のような石があった。


 (で、出来た! でも、ちっちゃいな!)


 春風はその米粒サイズの石を鑑定した。


 魔石【風】(レベル1)……専用スキル[魔石生成]で作った風属性の魔石。魔導具の核としての使用は出来るが、レベル1なので魔導式のインストールは不可。


 (おぉう、本当に魔石だよ。でもちっちゃいけど)


 春風は1人心の中でそんなことを呟いていると、ポンと肩を叩かれた。


 振り向くと、そこには目をキラキラさせたヘリアテスと4人の精霊王がいて、


 『他の属性の魔石も見たい』


 と言ってきた。


 その様子を見て、春風はダラダラと冷や汗を流した。

 


 


 

 


 


 


 


 


 


 


 

 次回、春風君、最後にあるものを作ります。

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