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滅亡回避し栄華を手に! 名門だけど滅び歴史に埋もれた豊嶋家の嫡男に転生したので天下統一を目指します。  作者: 武雅


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上洛 1

1489年4月 鎌倉御所


俺は足利政知に呼び出され、何度この鎌倉御所に足を運んだことだろう…。


鎌倉御所内にある謁見の間に、俺や足利成氏を始め、太田資忠、三浦高虎、成田正等、など、関東の主だった国人衆が、関東公方である足利政知より、鎌倉へ出仕せよとの命で呼び出されている。


「皆の者、大儀である。 面を上げよ」


上座に足利政知が座り、関東管領、吉良成高が声を掛けると、平伏していた一同が面を上げ、足利成氏が「公方様におかれましてはご機嫌麗しゅう」と心にもない挨拶をする。


自身の命で、関東の諸将が鎌倉で一同に会した事で、満足げな表情を浮かべながら鷹揚に頷き、吉良成高に向かって顎をしゃくると、意を受けた吉良成高が、今回関東の諸将を呼び出した理由の説明を始めた。


どうやら、京の幕府…、というよりも、日野富子を始め、前将軍である足利義政、そして管領である細川政元が、9代将軍である足利義尚に働きかけ…、いや、圧力をかけ、関東公方である足利政知の次男である亀王丸を京にある天龍寺香厳院の後継者に定めたことで、幕府より、亀王丸を上洛をさせ出家させるようにとの命が下ったとの事だ。


だが、それだけなら良かったのだが、恐らく細川政元あたりが、関東公方である足利政知を京の政争に巻き込みたいらしく、亀王丸のみならず、足利政知を始め、足利成氏、そして俺にも上洛するようにと行って来た。


そして嫡男である茶々丸が足利成氏の養子となった事で、本来であれば、亀王丸が将来関東公方を継ぐことになるはずであったが、武者小路隆光の娘が産んだ三男の潤童子可愛さのあまり、幕府の命をすんなりと受け入れたのだ。


とはいえ、その程度の事であれば、関東の諸将を鎌倉に呼び出す必要はないのだが、亀王丸を上洛させるにあたり、亀王丸の護衛という名目で、関東公方として恥じぬ上洛にせよと書状に記されていたようで、今回、各家々の当主に亀王丸の事を伝えると同時に、上洛の為の資金と兵を出すようにとの事であった。


「恐れながら、公方様。 兵はいか程をお考えで?」


足利成氏が、最初に声を上げると、集まった者達も同様の事を思っていたらしく、一斉に足利政知に視線を向ける。


「うむ。 関東公方である余の次男、亀王丸を連れての上洛じゃ。 畿内では争いが絶えず、我らも争いに巻き込まれるかもしれぬが、関東公方の名に恥じぬようせねばならぬ故、余は5000の兵を率いて上洛するつもりじゃ」


「5000にございまするか? しかし某や豊嶋殿も公方様とは別に兵を率いて上洛をする事になり、いたずらに畿内を刺激するばかりか、謀反を疑われかねませぬ」


5000の兵を率いて上洛すると言い出した足利政知の言葉に驚いた足利成氏が慌てて諫めようとするが、当の足利政知は、平然とした表情で成氏の言葉を制する。


「成氏、案ずるな。 これは管領である細川政元よりの添状にも兵は多い方が良いとあった。 幕府の実権を狙い、畿内に兵を率いて来ておる者や、暗躍している者共がおるとの事、5000の兵を率いて上洛すれば、その者共も、亀王丸や我らに手出しが出来ぬうえ、余の威光も示せると細川政元が書状を寄越したのだ。 謀反を疑われる事はない。 故に、此度の上洛で、畿内の者どもに東夷と陰口を叩かれておる我らの威を示すのだ!!」


足利政知の言葉に、一部の者から「おお~」と感嘆の声が漏れたが、俺や成氏を始めとした多くの者が細川政元の真意に気付き、渋い顔をする。


「おお~、皆も幕府の実権を握ろうと画策する者共がおるのを知っておったか! なれば話が早い。 兵を率いて上洛すれば、その者共も我らへ容易に手出しは出来ぬうえ、幕府と関東公方が親密であると示す事で、胡乱な考えを持つも者共も考えを改めようぞ」


渋い顔をした者達の顔を見渡し、それを何故か幕府の実権を狙っている者達に対するものと思い込んだ足利政知は、我が意を得たりと満面の笑みを浮かべている。


実際の所、亀王丸を天龍寺香厳院の後継者に定めたのは、いざという時の将軍候補としてでもあるが、関東公方が暴走しないように人質としての側面がある。

そして、細川政元が足利政知に、大軍を率いて上洛を促したのは、自身の政敵を威圧すると同時に、日和見をしている者や、政敵に従っている者を味方に引き入れる為だ。


そんな事にまで頭が回っていない足利政知は、関東を纏め上げた関東公方として上洛し、坂東武者を自身の威光で従えている様を幕府に見せる事が出来ると思い込んでいる。

気楽な公方だ…。


その後、各家々が出す兵の数などが話し合われたのだが、結果として上洛に際し、足利政知が率いる兵の数だけで8000までに膨れ上がってしまった。


多くの者が、細川政元の思惑に足利政知が乗せられていると分かってはいるのだが、当初割り当てられた兵の数では有事の際に自身の身を守れないとあって、大身の者の率いる兵が増えたのだ。


まあ俺も有事に備えて。

というか思う所もあり、足利成氏は意図的に兵数を絞り、1500の兵を率いて上洛すると宣言したにも関わらず、豊嶋家は5000の兵を率いて上洛するといったのだが、それがまずかった…。


俺が5000の兵を率いると言うと、集まった者達の多くが釣られるように声を上げだし、主だった者だけで


三浦高虎、2000人

太田資忠、1000人

成田正等、1000人

里見成義、500人


の計4500人、これに加え、足利政知の供回り500と、関東で一応独立を保っている国人衆達や、関東に近い場所に所領を持つ奥州の国人衆を合わせて3500程で合計8000となったのだ。


兵糧を始めとした費えは各家で用意する事になっているが、昨年は、凶作気味だったのに大丈夫なのか?


恐らく、借銭だろうな…。

そこまでして京に行きたいものなのか?

稚拙な文章ではございますがお読頂き誠にありがとうございます。

また誤字報告ありがとうございます。

本当に、誤字脱字、言い回し等、稚拙で申し訳ございません。


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― 新着の感想 ―
[一言] 上洛の隙を狙って駿河の伊勢が空き巣狙いをして攻め入って来る恐れが大きいので、上洛軍は東海道を通って駿府で伊勢盛時にも上洛に同行しろと強制してはいかがでしょうか。 そして、逆に上洛中に盛時不在…
[一言] 上洛、絶対一波乱起きるよな。 何せ京は魑魅魍魎が蠢く魔都だから・・・。
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