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蒼焔の魔女 ~ 幼女強い 【感謝! 7000万PV・書籍版第1巻2巻2026年1月10日同時発売・コミカライズ企画進行中!】  作者: 一 二三


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白焔の魔女 ⑧

趣味で書いていた異世界転生ファンタジーです。


人様の目に触れさせるのは初めてのことなので躊躇いましたが、思い切りました。

雑で拙いかもしれませんが、異世界に見る夢を共有していただければ幸いです。

 乗馬パンツっぽいスリムラインのボトムと編み上げブーツの腰回りから爪先までのラインは、実に女性的な絶妙の肉感がありながらも、キュッと引き締まっていて無駄な贅肉の気配も無い。

 軍服っぽい立て襟のジャケットに、左肩だけに羽織った純白のマント。

 胸も大きい。いや、マジで大きいよ。

 血振りをして鞘に納めた細身の剣はサーベルかな?

 凛々しくて、目付きのせいか少しキツめの顔立ちに見えるけど、ルナリアを大人にしたら、こんな感じになるのかなと思わせる、ものすごい美人で、一部の隙も無く、完膚無きまでに―――。


「・・・タカ〇ヅカだ」

「えっ? 何?」

「・・・あ。気にしなくて良いよ」

 小首をかしげるルナリアに、ぱたぱたと手を振った。手を振った動きで脇腹に鋭い痛みが走って私は口を閉じる。

 私たちの元まで来た女性は、片膝を地面につき、ぎゅっとルナリアを抱きしめた。


「よくぞ無事だった」

「叔母様・・・」

 かなりの力で抱きしめられたんだろうね。

 「えうっ」と、ルナリアの呻き声が漏れていた。

 数秒の抱擁の後、寝っ転がったまま動けない私を女性が見下ろした。

 悪意も、嘲りも無い、その辺の子供を見る普通の目だ。


「こっちの()は?」

「私の大切なお友だちで、命の恩人よ!」

「そうか」

 さっと私の全身を見渡して、くっきりと男の靴跡が付いた脇腹を指先でグッと押した。

「・・・ぐえっ」

 痛いよ、叔母様。


「肋骨を何本かヤラレているな」

 続いて、血で濡れた私の髪を掻き分けて、傷口を確認する。

「こっちは切っただけか」

「ど、どうかしら? 叔母様」

「心配ない。命には関わらん」

 サーベルが提がった腰とは反対側の腰嚢(こものいれ)から小瓶を取り出し、キュポっと栓を抜く。

「飲め」


 有無を言わさず、口に突っ込まれた。

 いきなりだったから、鼻の奥にまで流れ込んできた液体で悶絶する。

 ぐえっ! めっちゃ青臭い! 苦、エグい!

 何これ!? 毒じゃないよね!?

 目を白黒させる私の様子に気付いたのか、叔母様はニヤリと笑った。

 不敵に笑う表情まで格好良くて綺麗とか反則だろ。


回復薬(ポーション)だ。美味(うま)かろう?」

「・・・けほっ。お、美味しくないです」

 ポーション!? ポーションだって!! これが!? ふおおおおお!!

 私でも知ってるファンタジードラッグの代表格じゃん!

 内心では盛り上がっているのに、動揺が収まりきっていない私の口から転げ出た言葉は、実に正直な味の感想だった。


「はははははは! そうか、そうか!」

 この人、体育会系っぽいね。

 なんで嬉しそうなんだよ!

 スゴいねぇ、ポーションって。あれだけ痛かったケガなのに、2分でゴハンが暖まるよりも早い短時間で、スーッと痛みが引くんだよ。

 後で聞いた話では、なんと、このポーション、すごく高価なお薬で、一般市民には手が出ないものだったらしい。

 バカみたいに高価なだけ有って、単純骨折ぐらいなら一晩で治る代物だそうだ。


「ん? これは・・・干し肉か?」

「・・・どうぞ。・・・でも、土で汚れてるかも」

「構わん。土を被った干し肉ぐらい、戦場では普通に食う」

 たすき掛けしていた蔓ごと外して渡すと、男前な叔母様は一枚引き千切って、何の躊躇いも無く齧りついた。

「鹿肉か・・・? 旨いな。それに柔らかくて良い」

「・・・ありがとうございます」

「お前も食っておけ。栄養を摂ると治りも早い」

「・・・はいムグッ」


 また口に突っ込まれた。

 この人、変! 絶対、変わってるよ!

「術式を使うと、腹が減ってイカン」

 次から次へと干し肉を噛み千切りながら、叔母様は死体の検分に行った。

 みるみる痛みが引いてきたので、よっこらせ、と体を起こす。

 ポーションって、本当に凄いな。


白焔の魔女⑧です。


ポーションって良い響きですね。

ポーション! ポーション!

次回、パパ登場!

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― 新着の感想 ―
叔母様、豪快な女傑ですねえ。
長距離マラソンしたあとで、ジャーキーとか食える?食いたい?まずは水分じゃ?
余裕あるなーw ぼこぼこ状態で観察描写かい!
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