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冬:ネリネ

挿絵(By みてみん)


ネリネを初めて見たのは、淡路島の国営公園の特別展示だった。


印象深い花である。


まず、そのネーミング。

ギリシャ神話の 『海の女神(ネーレーイス)』 にちなんだと言われる学名である。

ネーレーイス、実は1人ではない。海関係の神様っぽい人たちの娘として生まれた姉妹の総称。

複数の花が集まるこの多年草に、実に相応しい。


きっと名付け親は、博識でロマンチストの英国紳士だろう…… などと勝手に妄想して楽しんだものだ。


その展示では、ネリネの中でも 『ダイヤモンドリリー』 と呼ばれるものが多かった。

陽光浴びてキラキラと輝く花弁が珍しく、飽きず眺めた思い出がある。



…… が、まさかこの冬。


我が家においでになろうとは。


いや、葉っぱは引っ越し当時からあったの、知ってる。

雑草じゃないっぽいから、抜くのやめとこうと、ずっと放置してた。

ついでに、存在そのものを忘れていた……


そんな、今頃になってである。


花の少なくなった庭に、急ににょきにょきと伸びてきた茎と目立つピンクの蕾。


「あんたいたの。そして誰っ!?」


と思ってるうちに花が開き、ますます驚いた。


この、犬でいえばコリー様、猫でいえばペルシャ様なイメージのお方が、こんな手抜き上等の庭にひっそりといらっさるだなんて…… 『生えるとこ間違えてますよ』 と忠告してあげたいところだが。



まー、しょうがないよね!



後に調べたところによれば、ネリネは実はヒガンバナの仲間だそう。

…… 『こんなところに畏れ多くも!』 とは思わなくて良さそうです(笑)

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バナー製作:秋の桜子さま
― 新着の感想 ―
[良い点] 海の女神ネーレーイス、良い得て妙ですね("⌒∇⌒") ウェーブがかったピンクの花弁が、 海の中で揺らめく髪のような、ピンクの尾びれのような、そんな印象を感じました(*´∀`)♪
[良い点] 何故突然咲いたのでしょうかね? 周囲の雑草が刈られたからでしょうか。 環境によって成長の段階が変わるのは植物の興味深い所ですね。 [一言] 花の形がなんとなく彼岸花に似ていますね。
[一言] 「変な名前をつけるやつばかりではない」って幸田さま、これ大リンネ様の命名でしたよ?(苦笑 でも大量に分類したので雑なものも多いんですよねぇ。 美しい花ですもんね……ネリネはかなり思い入れが強…
2021/01/16 01:56 退会済み
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