初冬:聖火
薔薇の品種はめちゃくちゃ多い。
世界中の薔薇愛好家たちが日々研鑽して作ってるのだろう、などと想像している。
バラ園などに行くと、プリンセス・ミチコだのプリンセス・マサコ、プリンセスダイアナだのといった品種名がワンサカと書かれている。皇族の女性のために新しい薔薇を作る慣わしでもあるのだろうか。
そういえば、私が好きな漫画の敵役※でも薔薇愛好家が出てくるんだが、青い薔薇を作るのに全てを賭けてる人で印象深かった。
最期のセリフが 『撃ったな…… 私の薔薇を……』
自分死んでるのに薔薇! 超泣ける……。
色々と妄想していると 『薔薇愛好家』 は実に楽しい。
が、それはさておき。
『聖火』 である。
なにやら品評会で賞をとった、中輪の紅。
花数も多くポンポン咲く。恐らくは四季咲きで、気づけばしょっちゅう咲いている。
が、シーズンはおそらく初冬。
秋の中盤にしっかりついた蕾が秋の深まりとともに膨らみ、ソワソワと眺めているとある日ぽんっと花開く。
とにかく丈夫で、虫があまりつかず、初心者にも育てやすい。
めちゃくちゃ親孝行な子である。
雑に育ててるのにありがとう。
※『Zーツェットー』 (青池保子、プリンセスコミック)に出てくるルシアンさん。薔薇のためにKGBのスパイやってる人です。素敵。
※薔薇の大きさは小輪3cm前後、中輪6cm前後、大輪10cm前後、くらいのイメージです。(あくまで私のイメージ)
大輪と呼びたいけど、そう呼ぶにはちと小さいのです……。




