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ゴブリンside
狼どものねぐらを制圧してやろうと群を引き連れてきたが、なんだあいつらは?
「おい!なんか土と木の人形がいるが、あれはなんだ?」
「ゴブ?わからない?あれなに?」
「おい!ちゃんと偵察したのか(怒)」ガス!
まあいい。数が少ない。潰せるだろう。
「コボルドどもを突っ込ませろ。数は少ない、叩き潰せ、奪い尽くせ、突撃だ‼進め!進め!」
ガハハハハァァァ!!すべて俺のもんだ‼
sideout
ネスside
コボルドを盾に、ゴブリンどもが迫ってくる。プレッシャーが半端ない、よく考えたら、これが初陣だな。緊張してきたな。
だいたい、ダンジョンマスターが地上戦をしようなんて間違っているんだろうか?
おっと、現実逃避している場合じゃない。敵が迫っている。少し壁役が薄いか?
「ストーンクリエイト」
土魔法のコツは理解している。レベルも上がった、高さ1メートル、幅50センチ、長さ10メートル位のものなら作れるようになった。簡易陣地ならこれで十分だろう。
「ゴーレム隊防げ、とおすな!!食い止めろ。」
「弓隊、打ちまくれ!!」
前衛のコボルドどもが、矢に倒れてゆく。あたりに血の匂いが充満している、血の匂いに酔ったのか、コボルドだけでなく、ゴブリンどもも突っ込んでくる。倒れたもの等、気にもせず、踏みつけて迫ってくる。
「槍隊左右から攻撃せよ‼」
これは、厳しいぞ、ヨクナリ早く頼む。西斗何をしている。早く来い。
気ばかり焦る、落ち着け、戦いはこれからだ‼焦るな。
ワオォォォォン!!!
来たか。よし!!ゴブリンどもの勢いが減った。抑え切れる。
「ゆくぞ‼ゴーレム隊押し戻せ!!槍隊は陣形を少し開け。弓隊、矢をすべて使いきるつもりで打ちまくれ!!」
ふぅ、行けそうだな。
クヮァーーーー!!
バサッ、
ヨクナリよくやった。ボスらしいやつに網をかけて動きを抑えてくれた。
「ヨクナリよくやった。そのまま、撹乱せよ‼」
どれぐらい、戦いが続いているのだろうか?あたりには、コボルドやゴブリンの死骸が転がっている。大半を倒しただろう。あたりは、掃討戦に移っている。
グァァァァァァ!!
なんだ。クッ、あぶねー!
ボスゴブリンが死体の下に隠れていやがった。
片腕を失い、血だらけ、いくつもの矢が刺さったまま、俺に血走った目を向けている。おまえだけは殺す!そんな目だ。
「ロックバレット!!」
ここは一騎討ちじゃないのかって?うんなものやってられるか、こちとらダンジョンマスターだ。そういうのは、騎士にでもまかせておけばよい、それよりも被害を確認しないと。
とりあえず勝った。それで十分だろう。
今後の建て直しが、頭が痛い。
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