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創造スキルは万能です~ソロでダンジョン深層まで攻略していた俺、配信に映ってバズってしまう~  作者: ターシ


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21/25

21 85階層再挑戦

本日2話目です。0時に前話を投稿してあります。


:いけえええええええ!!

:80階層で四つ腕の次は85階層で三つ首か

:なんでその攻撃を避けられるんだ...


 ダンジョン85階層。中ボスである三つ首の蛇。

 鑑定では《深淵三首蛇(アビス・ヒドラ)》と表示される魔物。

 5度目の配信である今回、俺は再びそいつと戦っていた。


「ふっ、ふっ」


 短く息を吐きながら、相手の行動をしっかりと見る。三つの首からはそれぞれ炎、雷、状態異常の霧を出してくる。

 大技は三つの頭が同時に魔力を出して、一つの巨大な魔法として放つ技。拘束さえされなれければ、あの大技を出す隙は与えない。


(擬態を見破れば、正面戦闘なら80階層主よりは弱いと思ってたけど...)


 こいつの脅威は『気配感知を無効』してくる擬態だ。擬態込みだと過剰駆動の使用を視野に入れる必要があるが、それさえ対応すれば通常戦闘で勝てると判断した。

 なので今回は熱感知や音感知で事前に位置を把握し、見つけた段階でスキルを戦闘用に切り替えた。


 予想通り、正面からの戦闘ではブルーオーガより脅威は感じない。ただ...


(攻撃が読めない!)


 最初に『鑑定』をしたことにより、多少の情報はある。だがどんな攻撃をしてくるか、どんな動きをしてくるかは戦わないと見ることができない。


:動きが曲線的でやりにくそう

:口からの魔法に、尻尾での薙ぎ払い、それに突進もしてくるな

:主、突進をかなり警戒してる感じするな


 近づかれると拘束される可能性がある。それだけは避けないといけない。

 なので最初は魔法による攻撃をしていたが、鱗に魔法耐性でもあるのか通りが悪い。

 それにくねくねと動いて避けられるし、口からのブレス魔法で打ち消されもする。


(前みたいに剣で斬る必要があるか...。近接戦は精神削れるな)


 前回の拘束からの大技がどうしても脳裏から離れない。尻尾や胴体に巻き付かれないように常に動きながら、瞬迅斬で斬りつけていく。


(斬りつけて鱗が傷ついたところなら、魔法の通りがよくなるっぽいな)


 戦いながら自分で情報を更新し、少しずつ優勢に持っていく。

 極鋭刃をぶっ放したい気持ちに駆られるが、これだけ曲線的な動きの相手に当たるはずもないので使うのを我慢する。


:首落としたあああ!

:いや、また生えてくるぞ

:何回生えてくるんだよ。これで3回目だぞ

:不死身か?なんか特定の倒し方あるとか?

:いや、なんか変わってるぞ


 なんとか蛇の首を斬り落とすこと3回目。首を斬るごとに再生しているが、3回斬り落としたところで深淵三首蛇に変化が訪れた。

 衝撃波を出し周りを吹き飛ばし、その胴体から手足が生えてくる。


:ええええええええ!?!?

:なんじゃそりゃ!?

:3つの首の蛇に、さらに手足?化け物じゃん

:魔物というよりもはやモンスター


 第二形態だ。先ほどまでの曲線的な動きは減った代わりに、パワーが増した。


(きつい...。でも、手足は魔法の通りがいい)


 手足部分は逆に物理の防御は高く、魔法耐性は低いらしい。

 だが、手足の攻撃に三つ首のブレス、それに尻尾の攻撃まで加わると、防御に集中せざるをえない。


:防戦一方じゃん

:逃げたほうがいいんじゃない!?

:これ逃げられるか?


 しばらくの間、相手の攻撃を受ける時間が続くが、その間に必死に勝ち筋を見つけていく。


(ここだ!)


 しばらく攻撃を受け続けていると、深淵三首蛇は何度か大振りの技をしてきた。そのタイミングを狙って、俺は懐に潜り込む。


 深淵三首蛇の大振りの拳が地面に直撃し、砂煙が舞う。俺は『幻影』スキルを創造し、自分の幻影をその砂煙の中につくりだす。


「シャアアアアアアッ」


 深淵三首蛇が砂煙の中を攻撃してる間に、俺は後ろに回り込み剣を構える。


 絶大な切れ味を生み出す『極鋭刃』、隙ができたならこれが使える。タメにより威力が増したその一撃は、深淵三首蛇の尻尾を斬り落とした。


(尻尾は...再生しない!これで拘束の危険性は減った。)


:尻尾切れた!?

:いつの間に後ろ行った?

:さっきまでそこにいたよな?


 そのまま杖に持ち替え、貫通力のある炎の魔法である貫炎槍(かんえんそう)で足を貫く。

 深淵三首蛇は突然尻尾が切れ、足が貫かれたことに驚きながらも、首の1つが振り返りブレスを放ってくる。


 そのブレスを貫炎槍で相殺、どころか貫いて当てるが、鱗に阻まれてダメージはない。


 だが機動力を奪ったことにより、俺は位置を変え、技を変え、相手が対応できないように攻撃をしかけていく。


 そして...


(瞬迅斬!)


 長い戦いの末、最後の一本の首を斬り落としたところで、深淵三首蛇は粒子となっていった。


:勝ったあああああああ

:おおおおおおおお!!!!!!!!!

:お疲れ様!!!!!!!

:よく勝てた!!!!!!!!


 荒い息を吐き、膝に手をつく。疲労が一気に押し寄せてきた。


(第二形態に入ってからは再生しなかったな...)


 おそらくは、再生能力に限界があるのだろう。再生能力が切れたら第二形態に移行、と言ったところか。

 前回と違い、過剰駆動は使わずに勝てた。だが前回も、そして今回も、情報があればもう少し楽に勝てただろう。


(やっぱり一人で情報集めは限界があるか...)


 自分自身で情報を集める。深層でそれをやっていれば、いつ命を落とすかわからない。前回もかなり危険だったわけだし。

 それに、情報というのは魔物だけでない。階層にある植物などもポーションの素材になったりするし、それらを全て一人でやるのは…不可能とまでは言わないが、それに近い。


:ん!?!?!?!?!

:宝箱じゃね!?!?

:主さん!!!宝箱出てるよ!!!!!


 そんなことを考えながらドロップアイテムの回収に向かうと、そこにはなんと宝箱が出現していた。


(...マジか。久しぶりに見たな)


 体感ではあるが、深層に行けば行くほどドロップアイテムは少なくなっている。

 そんな中、85階層で宝箱を見つけられたのは素直に嬉しかった。


:主さんわろてるやん

:これにはさすがの主もにっこり

:そりゃ嬉しいだろ。こんだけ苦労して宝箱まで出たんだから。

:開封!開封!


 前回と同じく周囲に魔物はいないと思う。だがさすがにここでのんびりはしたくないし、疲労もかなりある。俺は宝箱をマジックバッグにしまい、一階層の転移石を取り出し起動した。


─────────────────────────────────────


:一階層おかえりーーーー

:開封してから終わるよね!?

:いったん休憩してもいいぞ


 一階層に来た俺は、ひとまずその場に座り込み水分補給をする。


「疲れた...」


 思わずそうつぶやいてしまった。傷はそれほどないが、攻撃を受けないために集中していたし動き回っていたので、体が重く感じる。


:疲労宣言

:ちょっと笑ってしまった。ちゃんと人間なんだな

:そりゃ疲れるわ。お疲れ様


 座り込み休憩しながら、色々と考える。

 このまま85階層の中ボスと何度も戦って、経験値稼ぎと中ボスとの戦闘の慣れをしていく手もある。

 だが階層主や中ボスのたびにそれをしていくのか?もし少しでも事故が起きれば命を落とす...のはこれまで通りだが、階層主や中ボスはその可能性が跳ね上がる。


 ただ魔物を倒すだけなら、過剰駆動を使えばいい。だがあの反動を毎回味わうのもつらいし、魔物との戦闘に勝てるだけで、その後の探索などはできない。


(俺の目的は...寿命を延ばすアイテムだ。) 


 そのための素材が深層階層のどこかにある可能性は、否定できない。素材探しをするには過剰駆動なしで探索する必要がある。

 だが魔物の情報収集、素材の発見、それらを一人でするのは...


:ぼーっとしてるな。相当お疲れだ

:四つ腕の鬼も三つ首の蛇も、深層の魔物はなんか御伽話みたいだな

:あれを初見で、一人で倒せるのはとんでもない

:そもそも初見なのか?知ってる風にも見えたけど


 しばらく考えたのち、俺はすっと立ち上がりドローンに近づく。


:お、動き出した。

:休憩終わり?

:何してるの?ガサガサ聞こえるけど


「えーと、これコメントの投影ってどうすればいい?」


:普通に喋った!?

:コメント見る気になったか!?

:ボタン押せばいけるんじゃない?

花歌さんぽ:ドローンの先頭に黄色いボタンありませんか?

:ぽぽちゃん!?


 ドローンに搭載されている小さい画面で高速に動くコメントを読み取りながら、言われた通り先頭を見てみる。


「黄色いボタン...あった。これ押せばいいのかな。」


 そのボタンを押したところで、ドローンから光が出て空中にコメントが投影される。


「...これ、スクリーンとかないのになんでこんなはっきり見えるんだ?」


:投影できたか

:それは考えてはいけない

:魔石によって超技術が可能になったのだよ


 素朴な疑問を口に出してしまったが、コメント欄曰く超技術らしい。まあ有用ならばそれでいいだろう。


:なんでいきなりコメント見たん?

:心境の変化か

:今の休憩中に考え変わった?


「えーと、なんて言えばいいかな」


 俺はまだまとめきってない考えを、なんとか口に出していく。


「深層って、めちゃくちゃ危険でさ。今回の敵も、戦いながら情報分析してなんとか勝てたし。」


:そりゃ危険よ

:今回の敵は情報なかったのか

:80階層主はわかりきってる感じだったけどな


「俺一人で深層の魔物と戦いながら敵を分析して、さらに植物とかの素材も見つけるために探索していくっていうのは...不可能とはいわないけど、そのうち事故が起こりそうなんだよな。」


:ソロだと猶更な

:ソロのきついところだね


「だから俺一人でやるのはきついから、他の人にも深層に来て情報集めを手伝ってほしい。まぁこれは元々そのための配信なんだけど...映像よりも言葉があったほうが、もっと早くみんなも来てくれるかなって思って。」


:なるほど?

:早く来いよお前ら。ってことか

:どれだけ強いって言っても、一人だと限界あるもんな。


「ということで一旦コメント返し?というか、コメントと会話してみようかなって。みんなの知りたいことを教えてもらいたい。」


:宝箱の中身が知りたい!!!!

:まずは宝箱の中教えてくれ!!!!

:宝箱が気になって夜しか眠れねえよ

:宝箱って何が入ってるんですか?


「...あ、考えるのに夢中で宝箱忘れてた。とりあえず開けようか。」



次回は2月2日(月)更新です。

今回2話投稿するか悩みましたが、前話だけだと話が失速しそうな気がしたので、この話も同じ日に上げることにしました。

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― 新着の感想 ―
41階層の事件がダンジョンアプリのニュースに取り上げられるのに、主人公には取材すらなし? この配信終わったら、取材陣待ち構えてる?
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