牛五郎さんの得点は、、、？

そんな中、司会のだいこん役者の声が場内にこだました。

「あ～ 圧巻のパフォーマンスでしたね～提灯アンコールさん？」

「···············」

これには、流石の毒舌の提灯アンコールも、黙り込んでいたわ。

それはそうよ！ あれにコメントなんてすぐに出てくる筈もないのよ。

と思いつつ、あたしは何かに気づいた！

はっ！黒奈とは、また違うんだけど、夢中になっていた自分がそこにはいた事を··········。

これが『推し天活』ってやつなのかなぁ？

他を忘れてしまうぐらいに夢中になれる！

そうしている間に、牛五郎の推し投票までもが終わってしまっていたらしく、次の出場者の名前が、だいこん役者からコールされたのだった。

完全に上の空だったわ！

「え～お次の方は～！」

「13番目の善行～人の命を助ける事が正義！ 果たしてその正体は、白い白衣の天使か？ はたまた白い小悪魔か？ 看病された者だけが知るぞよ～♪ その白衣の名前は、看護師天女、濡れ髪の『イルス』！！！」

(場内の歓声)

「イルス♪イルス♪イルス♪イルス♪」

「君に看病されたいよぉ〜！イルス」

先の二名の時とは、違い、男だけの低いボイス達の声援だった。

すると、ステージ上にいた白衣のイルスが、何処からか？ 巨大な注射器を取り出したの。

「推しのみなさ～ん♡ はぁ～い♪ お注射のお時間ですわよ～♡ たっぷりと刺し遊ばせ♪」

白衣の胸元を不自然に解放し、豊満な谷間を見せつける色気タップリのイルスの言葉に、火がついた推し男達が、発狂しだす。

「うぉぉぉぉぉーーーー！ 早く、刺してくれぇぇぇーーー！イルス」

「お、俺は、一挙に3本行くぜ！」

「なんだとぅ！ 俺様は、5本は楽勝だぜぇ」

その声援の内容を聞いたあたしは、

「あっちゃあぁぁぁーーー またまた、頭が痛くなりそうなのが出てきたわよね·····」

と、頭を掲げるのであった。