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「干物と燻製と塩蔵だったら何が好き?」

『マリちゃん作ってくれるの?マリちゃんが作ってくれるならなんでも♪』

「弟へのお土産を考えてるだけ。お前の年齢がたまたま近いんだ」

なんで残念そうな顔をするんだ。珍しく私の方から話しかけてるのに。

『アジの干物もスモークサーモンも好きだよ。塩蔵って?』

「塩鮭とか」

『好き、好き!焼いたそのままもいいけど、鮭握りとかお茶漬けも大好き!』

「はいはい」

米は無いけどな。

うーん。どれもオッケーとなると逆に難しいな。

干物になりそうな魚を探しながら、サンジャックで干物とスモーク作って、鮭があればスモークと塩蔵を試すか………よく切れる刃物が必要だな。

むしろ干物もスモークも片っ端から試した方が早いかな。

燻製の設備はどうするか。ハム用のとかが空いてるかな。

従姉兄たちに聞いてみよう。ってか、大々的に実験して貰えばいっか。よし、ある程度の指針を出して丸投げで行こう。よくできたのだけ、お土産にしよう。面倒くさいとこは人に任せるのが一番。


「用事は済んだ。さっさと討伐に行ってこい」

『マリちゃん。美味しいもの食べさせてくれるんじゃないの?市場に行こうよぉ』

「ちょっとリース商会に行ってくる」

『ロッティ姉さんとこなら一緒に行くよ。護衛頼まれてるし、明日っから討伐行くから留守の打合せもしなきゃ』

お前に護衛されるの迷惑なんだよ。牛よりはマシか…目立つもんね。ここでは有名人だし。

でも、この警戒っぷり………なんかあるんだろうね。ってか…牛!お前の適当さが私に迷惑かけるんじゃ。敵対組織は踏みにじっておけよ。


明日っから魔物の討伐が始まる。街の守りを残して、勇者と騎士団はカスレを拠点に討伐に出たり戻ったり…。


とりあえず、加工用の魚介類の選定から始めてみますかね。

途中で変なちょっかいをかけて来たヤツらがいたら、二度とそんな気を起こさないようにお仕置きしなきゃね。

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