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『マリちゃんって転生してからお味噌を作ろうと思ったことは一度もないの?』

「ないよ」

『異世界トリップものの定番なのにぃ』

本の世界と現実は違う。

「興味ない。作り方知らない。発酵は面倒」

『発酵って?』

だからぁ、首傾げても可愛くないし。ってか、そこからか。

「わかりやすく言うと、食べ物が微生物によっておいしくなることかな」

『微生物さん、ありがとうって話だね』

「逆においしくならずに食中毒になるようになったら腐敗」

『微生物さん、ヒドいってこと?』

「具体的に言うと、牛乳がヨーグルトになったら発酵で、牛乳が変な匂いになってお腹を壊すようになったら腐敗」

腐敗のとこで力強く頷くな。

「で、牛乳を出しっぱなしにして旅行とか行ったらどうなる?」

『……トイレのお世話になります…』

やったことあるでしょ。

『えへっ』

だから、私より身体が大きいのに照れても可愛くないって。

「で、牛乳を出しっぱなしにしたらだいたいどうなる?」

『…………腐る』

良くできました。

「つまりは素人が手を出すと食中毒の元が出来る可能性が高い」

にこにこ。

『…で、今日のスープは何でしょうか?』

「玉ねぎ」

『ゴチになります』

たかりかよ。

「そろそろハムと干し肉がなくなりそうだな」

『買って来まぁす』

勇者は勢いよく飛び出して行った。

ふっ。交換とは言ってないよ。ってか、二度と来るな!

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