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『マリちゃん、なんでトマトケチャップ好きじゃないの?美味しいのに』

好みだ。味覚だ。美味しいかどうかは私が決める。

「そもそもトマトがあんま好きじゃない」

『えっもしかしてトマトに砂糖派?』

「かけない」

『じゃ、塩派?』

「かけない」

『マヨ派かぁ…』

「かけない!なんでかけなきゃいけないんだ!それに派ってなんだ!」

ケンカ売ってるのか、ケンカ売ってるのか、売るなら買うぞ。むしろこっちから売るぞ。

『…マリちゃん怖い』

怯えてもかわいくない。

「トマトはサラダに入れるか、ポークビーンズでしか食べないんだ」

キランと勇者の目が光った気がした。

『ポークってことは豚だよね!作って、作って、豚肉持って来るから、ね、ね』

それじゃ、買いに行ってきますと勇者は飛び出して行った。

何なんだ、あれは。もう二度と来るな!

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