表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/235

13

勇者は今日もやってくる。


『マリちゃん。パンが堅いの』

首を傾げてみる。

「普通じゃない?」

『ふわふわの白パンが食べたい』

「軟弱な!顎を鍛えろ!顎を」

『そうじゃなくて。黒いパンに飽きたんだよぉ』

「黒パンは噛めば噛むほど味が出て美味しいじゃん」

『マリちゃんも前世ではふわふわの白パンとかデニッシュとか好きだったでしょ?』

「うーん。朝食だったら、ライ麦どっさりのドイツパンにレバーペースト塗ってたな」

勇者は私の手元をじーっと見た。

『今と同じ?』

頷く。黒パンにレバーペーストの朝食。

「女性は貧血になりやすいから予防が肝心だし、レバーペースト好きだし、黒パンに合うし」『マリちゃん、お腹空いた』

言うなり、私の手から朝食を奪って口に放り込んだ。

『う、レバーくさっ』

暴挙に怒る前に勇者は飛び出して行った。口元を抑えて、目に涙が浮かんでるようだった。

人の朝食奪うなんて!二度と来るな!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ