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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『特殊な部隊』と『征夷大将軍』  作者: 橋本 直
第十五章 何の為に来たのか分からない『将軍様』

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第69話 『将軍様』を行かせたくない場所

 麗子は島田の真冬だというのに汗をかいている作業服姿におもわず鼻をつまみながら誠達の所に戻ってきた。


「まったく、ここはなんていうところかしら?清潔感のかけらも感じさせませんわ。かなめさん。私の妻ならば夫に気を使って前もって香水でも撒いておくくらいの気遣いはできませんの?まったく気が利かない人ですわね」


 麗子はハンガーの汗と油と雑音にうんざりした調子でかなめをにらみつけた。


「オメエは、ここをどこだと思ってるんだ?ここは最上級の上流階級向けサロンじゃねえんだ。戦場一歩手前の実戦の場なんだ。オメエ本当に軍人に向いてねえな。辞めちまえよ。ああ、オメエも軍を辞めると田安家の家名が廃絶になるんだったな。良いじゃねえか、オメエみてえな馬鹿を輩出した時点で建国の英雄田安高家に始まる田安家は終わったんだ。オメエは素直に甲武の廃棄コロニーででも好きに生きてろ」


 かなめのあきれ果てたという調子の発言には誠達も同意しなければならなかった。


 麗子はハンガーに居るのが明らかに不快だという顔をしている。それを察して面倒な監査官の気を逸らそうとカウラが麗子の手を引いた。


「そうか、監査官にはハンガーはお気に召さないようだな。しかし、他に見るところは……シミュレータか?いくら監査とは言えコックピットに乗せる訳にもいかないし」


 そう言ってカウラは苦笑いを浮かべた。


 隊にはアサルト・モジュール訓練用と運用艦『ふさ』のブリッジクルー向けのシミュレータルームがあった。しかし、どちらもあまり本局の人間に見せたいものではなかった。


 誠の配属以前はごく普通のシミュレータだったが、アメリアのせいで同人エロゲーム原画絵師としてその筋では有名人である誠の着任後に状況は一変した。


 『面白そうだから』というアメリアらしい一言で誠のデザインした人には見せられないような卑猥な格好をした美少女のステッカーがあちらこちらに貼ってあり、完全にお遊び気分を醸し出していた。それは全てアメリアの趣味によるもの。アメリアはそもそもそう言う羞恥心というものがまるでない女性だった。


「あそこか……意外と大丈夫なんじゃねえの?アイツは女好きだし。自分にもついてるものが絵に描いてあっても別に不思議に思わないんじゃねえの?逆に修正とかモザイクとかかけてあると不思議に思って変な話をしてくるから余計面倒だ」


 かなめはいかにもめんどくさそうにそう言って苦笑いを浮かべる。


「そうそう、考えるだけ無駄よ……田安のお嬢さんの報告書なんてどうせ誰も読まないんだから。偉い人は機能だけしっかりしてれば何も言ってこないわよ。シミュレータはシミュレーション訓練ができる機能さえあれば良いの。どんなエロいイラストが貼ってあっても壊れるわけじゃないんだから良いんじゃない」


 アメリアは悟り切った表情で珍しそうに機体を見上げている麗子に視線をやった。



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