表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『特殊な部隊』と『征夷大将軍』  作者: 橋本 直
第十五章 何の為に来たのか分からない『将軍様』

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/166

第67話 『駄目人間』の伏せられた能力

「あのお客さんですか……本当に大丈夫なんですか?さっきから西園寺さんを自分のカミさん扱いして……頭のネジがちょっと緩んじゃってるような感じにしか見えないんですけど。あんなのにここをうろつかれると迷惑ですよ。ただでさえ危ないものがいくらでもあるんですよ、ここ。事故でも起きたらだれが責任をとるんです?俺は嫌ですよ」


 島田がいぶかしげな表情でかなめを見つめる。


「そういうんじゃねえよ。アイツも軍人だ。多少の危険位覚悟はできて……無いだろうな。なんでも監査なんだと。一応司法局の関係者だ。大丈夫だろ?それとオメエが言うようにアイツの頭のネジが緩んでるのは間違いない。アイツの頭のネジを締められる人間はこの宇宙には一人も存在しねえ。いくらオメエが機械のネジを締めるのが得意でもアイツの頭のネジはどうしようもねえ」


 鳥居が次々と連写する様を見つめながらかなめはそうつぶやいた。


「まあ写真くらいは良いですがね……『武悪』とかの起動データをくれとか言われると問題ですが……アレのデータ。司法局でもトップシークレットで『特殊な部隊』の隊員と司法局の幹部以外は教えるなとクバルカ中佐からきつく言われてるんで」


 島田はそう言いながら頭を掻いた。


「あれはやっぱりヤバいのか?起動実験の時もそうだったが……あんな機体本当に使い物になるのかよ」


 かなめはそう何気なく尋ねる。


「確かにヤバいと言えばヤバいですね。あんな性能の機体を戦場に持ち込んだらどうなるか……まあ、現在存在するどの国の機動兵器も対処不能……ああ、クバルカ中佐の『方天画戟』が有りましたね。まあ、あれは俺達が調べる前に隣の工場の連中が運んでっちゃったんでどれほどの機体かは俺も知らないですけどね。それと『武悪』のエンジンを起動するのに隊長の法術を用いるしかないなんてことが外に漏れると……色々とありまして」


 島田は05式の足下をウロチョロしている麗子から聞こえないようにかなめ達に話しかける。


「隊長の能力を知られるとどうなるんだ?」


 そう尋ねるカウラの表情は硬かった。


「隊長は法術適性が無いってことで外部には通してるんで……まあ、不死身なのは他の軍の連中も承知してますからそれが嘘だってことは分かってるとは思うんですがね」


 島田はそう言いながらランの深紅の05式先行試作型を見上げている麗子に目をやった。


「叔父貴が法術適性無し?そんな嘘が通用するのか?」


 そう言いながらかなめは島田に目をやる。


「そう言いますがね……部隊長が法術師なんて言う部隊は他にねえんですよ……遼帝国とかはあるかも知れませんが少なくとも東和には一つとしてそんな部隊ありませんよ。法術師は戦場には居てはならない存在。それは『近藤事件』の後の『国際戦争法規新規条約』の条文に書いてあるって西が言ってました。俺はそんな法律文書なんて読む趣味無いから知らないですけどね」


 島田はめんどくさそうにそう言うと『武悪』に手をふれようとしている麗子に向けて走っていった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ