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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『特殊な部隊』と『征夷大将軍』  作者: 橋本 直
第十章 『征夷大将軍』対策会議

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第52話 閑職への旅と公方様の功徳

「西園寺。なんだか不謹慎な話をしている割にはうれしそうだぞ。どうせ、二か月とか一か月刻みで次々と出先機関をたらい回しにされたんだろ?」


 冷めた瞳でかなめを見つめながらカウラはそう言った。


「さすがは小隊長殿。察しがいい。甲武のシュツルム・パンツァー開発を一手に引き受け、あの『近藤事件』ではアタシを苦しめた『飛燕』を開発した醍醐製作所……の総務部庶務課の課長補佐代理。戦艦の火器管制システム開発で知られる摂州情報システム……の物資調達部の文書管理課長代理と言う名目でのシュレッダー担当。軍事基地の建設に多くの実績を残している大甲武建設……の設備管理課の課長代理と言う名前だけの電話番……まだまだあるぞ!」


 かなめはもうこうなれば自棄だとばかりに誠から聞いても何のための仕事か良く分からない暇そうな役職を連呼した。


「いいわよ!聞きたくないわよ!そんなの!どうせお荷物扱いで配属直後に上司から絶望されて追い出されて次から次へと飛ばされたんでしょ?でも、そんな扱い受けたら普通自覚するでしょ?自分が役立たずのクズだって!」


 かなめの具体例の連呼に耐えられなくなってアメリアが叫んだ。だが、かなめは余裕の笑みを浮かべて首を横に振るだけだった。


「そこがあの女の底知れないところだ。そんな誰がどう見たって見捨てられてるとしか言えない状況でも自分が引く手あまただから次から次へと仕事が回ってくると信じてるってんだからな。転属するたびにアタシのところに電話してきて、長々そのことに関する自慢話だ。アイツは自分が無能だということを全く理解してない事だけが脳裏に残るだけの時間をアタシは過ごした。迷惑な話だぜ」


 そう言ってかなめは自分の言っていることに呆れたようにため息をついた。


「なるほど。でも、これでは田安中佐のラッキーという奴が……」


 カウラがそこまで言ったところでかなめは手を差し出して発言を妨げる。


「まだ、アタシの話は途中だぜ。その飛ばされた先々でな、あの馬鹿は奇跡を起こした……」


 突然かなめはまるで宗教に目覚めた人のような話をし始めた。


「奇跡?何それ?まあ、最初の海賊船騒動も、次のうつ病テロリスト騒動もどっちも奇跡的ではあるけどね」


 もう聞きたくもない。そんなうんざりした表情でアメリアがつぶやく。


「そうだ、アタシが聞いた話じゃ。あの馬鹿を馬鹿だってことでからかったりせず、まあ何となく使えないけど悪い奴じゃ無いってことで親切にすると……良いことがあったそうだ」


 かなめは静かにそう言った。


「何よ……良いことって?『将軍様』で、甲武四大公家の当主だからお金でももらえたの?」


 相変わらずアメリアは呆れている。その態度にかなめは少し怒りの表情を浮かべた後、話を続けた。


「アイツは世間知らずだから金なんてものはアタシが見せるまではまったく見たことがねえから、金をやると人が喜ぶなんてことすら知らねえ。だからそんなんじゃなくって純粋に良いことなんだって。まあレベルは色々あったらしい。茶柱が立つとか、小銭を拾うとか……小はまあどうでもいいことだが……実際、宝くじの高額賞金が当たったなんてこともあるらしい。偶然じゃないぜ……そう言うのが5人、10人いるとなれば、オメエも単なる偶然だなんて片付けないよな?」


 あまりに意外な言葉を履いた後、かなめはアメリアをにらみ返した。



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