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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『特殊な部隊』と『征夷大将軍』  作者: 橋本 直
第四十章 永遠に来ない純愛

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第223話 現れた5人の女死神

「ほう、神前。オメエはいつからそんな女を語れるような身分になったんだ?偉くなったもんだなあ……」


 嵯峨のタバコとは違う明らかにきついタバコの煙が誠の鼻をくすぐった。


「そうだな。私の純愛を踏みにじって隊長の言われるがままに新たな女に手を伸ばす……これはもう地球人のプレイボーイを気どっているんじゃないのか?」


 恐れを感じながら顔を上げた誠の視界に緑のポニーテールが揺れていた。


「そうよね……誠ちゃんをいつも見守って来たのは誰かしら?守って来たのは誰かしら?その時そこにパーラはいた?いなかったわよね。いつもいたのは私達だもの」


 紺色の髪と糸目の大女の姿が嫌でも誠の目に飛び込んでくる。


「僕達は『許婚』なんだ。その事実を変えたければ『甲武の鬼姫』と呼ばれたお母様と誠君のお母様に剣で勝てるようになることが必要だと僕は思うよ」


 いつもの誠に向けるさわやかな笑顔はその整えられた短く整えられた金髪の下には無かった。


「私は適切なご提案をして差し上げたんです。ですので、それに対してはそれ相応の礼をするのが人の道というものかと存じ上げますが……ちがいますか?誠様」


 無表情の顔の口元にはかすかに怒りの歪みを讃えてその銀髪の女性は誠を見つめていた。


「いや、あの……これはですね……皆さんが悪いというわけではなく……僕のような凡人には皆さんのような素敵な女性は釣り合わないんではないかなあと……僕って自虐的なところがありますから……」


 死を覚悟した誠の言い訳にかなめ、カウラ、アメリア、かえで、そしてリンの五人は指を鳴らして誠とパーラを取り囲んだ。


「隊長!なんとかしてくださいよ!僕殺されますよ!」


 5人の殺気に当てられて誠は面白そうにその様子を笑って見つめている嵯峨に助けを求めた。


「だから言ってるじゃないの。男なんてみんな女にとっては『アダルトグッズ』か『現金自動支払機』なんだって。カウラ以外は『アダルトグッズ』として、カウラにとっては『現金自動支払機』としてお前さんは必要とされているの。誰かに必要とされているんだよ。これはこれで男冥利に尽きると感謝しなきゃ」


 嵯峨はまるで助けを出すつもりは無いと宣言するようにそう言った。


「隊長!酷いです!これじゃあ誠君は報われませんよ!」


 そう叫んでパーラは5人と誠の間に立った。


「おう、パーラ。随分とデカい口が叩けるようになったな?オメエは運が悪いよな?今日のアタシは腹の居所が悪い。いつ銃を抜いてもおかしく無い気分なんだ……この場でアタシに射殺されるか……神前を諦めるか……選ばせてやる。アタシは慈悲深いだろ?どうだ?天に見放された悲劇のヒロインさんよ」


 そう言ってかなめは左わきにある茶色いホルスターを軽くたたいた。その様子を見てパーラはその場にがっくりとひざまずいた。

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