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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『特殊な部隊』と『征夷大将軍』  作者: 橋本 直
第三十九章 腹黒人造人間の論破

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第218話 次々と甘い提案をしてくる腹黒い人造人間

「リンさん、甲武は遠いですよね。別に苗字が変わるのはどうでも良いんですけど……宇宙酔いは……ちょっと……」


 ためらう誠を見てリンは少し笑顔を浮かべた。


「はい、そう申されることは十分承知しておりました。次の選択肢も当然用意しております。私は所詮最下級の女郎の身。自由になれたことだけで十分満足しておりますので甲武の名門武家貴族の地位などあまり執着はございません。そこで、誠様の嫁となることに何の抵抗もございません。もうすでに、二人の新居となるべき土地は押さえております。それほど立派なものではありませんが上級公務員が暮らすには適当な大きさの土地です。そこにそれにふさわしい一戸建て住宅を建て、そこで二人で暮らす。そして私も正式に東和国の国籍を取得してこのまま司法局実働部隊の局員として活動を続ける。まあ、家がすぐに立つわけでもありませんから新居に入居するまではかえで様に代わり私が『婚約者』としておそばについております。これならば今の生活を特に変えることなく誠様の暮らしに変化はございません」


 リンはそう言って誠を見つめた。誠はいつの間にそんな準備をしていたのかと少しリンの先走り気味なところに恐怖を覚えながら話を聞いていた。


「他にも選択肢があるような雰囲気ですが……どうなんですか?」


 誠はリンのあまりに用意周到なところからこれを誠が拒絶した時の事さえ考えているのだろうと試しに聞いてみた。


「さすが、誠様。私の考えなどすべてお見通しのようですね。誠様は絵が好きだとか……その道で生活していく人生というのも理想ではありませんか?」


 リンはここで誠を試すように言葉を切った。


「ええ、好きですけど……好きなことで食べていけるほど世の中甘くないですよ」


 誠は何回かイラストコンテストで佳作程度は取ったことが有ったのでそう答えた。


「そうです。ですがご安心ください。私は医師免許を持っています。東和でも開業することはすぐにできます。私が誠様の実家近くの開業医の分布をリサーチしたところ、あそこは比較的開業医の集中している地域だと分かりました。当然競争が激しい地域と思われましたが、あの近辺には肛門科を専門とするクリニックが存在せず、多くの痔などの患者は消化器内科や内科を受診しているということが分かりました。かえでさまは肛門をお使いになることがお好きなので私は肛門科を専門とするクリニックの熟練医師として開業し、すぐに話題の名医と呼ばれることになるだろうことは想定の範囲内です」


 リンの言葉に誠はかえでから送られてきた無修正動画『愛の手紙』でそっち系のプレイがやたら多かったことを思い出して苦笑いを浮かべた。


「妻が医師、しかも予約が必要なほどに名を知られた病院の経営者ということになれば、誠様は絵を描くことに専念していただけます。生活の事はすべて私にお任せください。ただひたすら絵を描いて……いいえ、何なら今度は芸術大学に編入されてはいかがでしょうか?芸術大学の学費は高いですが、医師の平均年収を考えるとどうということは有りません。いかがでしょう?良い考えだと思うのですが?」


 相変わらず無表情でリンはそう言った。好きなことを好きなだけできるどころか大学の学費まで出してくれるという。誠の心は揺らいでいた。

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