第208話 面白がる『駄目人間』と立ち位置の違う女達
「カウラさん、本気ですか!そんなの変ですよ!」
誠は下着だけの姿になって誠に歩み寄ってくるカウラに向けてそう叫んだ。
「神前を私だけのものにするにはこの方法より他の道はない。もとより私は慰安用に作られた戦闘もできる人造人間『ラスト・バタリオン』だ。その目的に沿って貴様を私の物にする。常に貴様の状態が私が使用しているという状態であれば他の女共は手出しができない。『アダルトグッズ』である貴様にはそれを拒む権利はない」
そう言い切ったカウラは今度は誠の服を脱がし始めた。
「なるほど、そう言う考え方もあったね。というか、『ラスト・バタリオン』は地球のドイツ系の人種の遺伝子を元に作られたから遼州人と違って『愛』とか信じてるんだね。ベルガーの今の態度はまさに『愛』だ。まあ、性格が歪んでいるという自覚の有る俺から見ても相当歪んでるけど」
嵯峨は全く誠を助けるつもりは無いというように面白い見世物を見るような態度で笑っていた。
「おい!叔父貴!オメエが言い出したことでカウラの馬鹿が暴走してるんだろうが!止めるのが隊長の責任だろ!カウラ!そりゃ強姦だ!やめろ!」
かなめは一向に止める気のない嵯峨を見切るとタバコを灰皿に押し付けてカウラを誠から引きはがした。
「なにをする!西園寺!私は隊長の許可の元『アダルトグッズ』である神前を使用しようとしていただけだ!人間を襲えば強姦だが、今の神前は『アダルトグッズ』だ!これは私個人の問題だ!」
カウラはかなめに羽交い絞めにされながら必死に抵抗する。
「ふーん。カウラちゃんてそんなに誠ちゃんの事が好きだったんだ……でも、私もそんな光景を見せられると邪魔したくなるのよね。それと、さっきの隊長の発言はどう考えても冗談にしか聞こえないわよ。まあ、誠ちゃんが全女子の『アダルトグッズ』になったということは認めてあげてもいいけど。つまり、勤務終了後の初使用の権利をカウラちゃんはここで宣言した。その程度の所で良いんじゃないの?それに誠ちゃんは全女子とアン君の『アダルトグッズ』なんだから、全女子とアン君には平等に誠ちゃんを使用する権利があるような気がするんだけどなあ」
アメリアの言葉に『アン』の言葉が入っていることが気になりながらも自分がどうやら『ハーレム展開』に突入したのだと誠は思った。ただし、誠の立ち位置は『モテ主人公』ではなくあくまでも『アダルトグッズ』に過ぎない事実に変わりはなかった。
「そんなの認めねえ。それになんでアンが使用して良い人間に入ってるんだ?アイツは男だぞ」
不服そうにカウラを羽交い絞めにしていたかなめがつぶやいた。
「許さん。私以外の使用は絶対に認めない!常に24時間神前は私が使用する!」
カウラはかなめの腕の中で怒りに震えた表情でそう叫び続けていた。




