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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『特殊な部隊』と『征夷大将軍』  作者: 橋本 直
第六章 不吉な朝の一幕

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第19話 アメリアの嘘と何かを恐れるかなめ

「そんなことは余計なお世話だ!それに進展の方法が夜這いなんて変態のする事だ!オメエはかえでか?ああ、そうだったな、オメエはあの変態のかえでを尊敬しているんだったな!夜這い位かわいいもんか!毎晩毎晩アタシ等がいくら邪魔をしても飽きもせずに神前の所に夜這いをかけやがって。そんなにヤリてえなら他にもおなじもんを持ってる野郎はたくさんいるんだからそっちを使え!神前はオメエにはやらねえ!コイツはアタシんだ!」


 かなめはいつも以上に不機嫌そうにそう言いながら厨房に向って歩いて行った。


「かなめ姫はあんなことをおっしゃりますが、誠様にはご自分の意志がございますのでお気になさらずに。ちなみに私には誠様しかおりません。あのような立派なモノをお持ちの殿方など女郎をしていた時にも見たことが有りません。それに誠様の精のおかげで私は法術に目覚めました。この恩を返す手段は私の身体を使うよりほかの方法を私は思いつきませんので……このリン、命に変えましても誠様に最上の快楽を提供する覚悟と技術を持っております。ご安心を」


 リンの考え方はどこかズレている。一体自分は何を安心すればいいのか?誠は食事を進めながらそんなことを考えていた。


「でも急な休みなんて困りますよね。僕も以前アメリアさんと一緒に急な休みをクバルカ中佐に貰ったことが有りますけどその時も何をして良いのか迷ってしまって……」


 誠は話し出すとすぐにエロい展開に強引に持って行こうとするリンの会話術を学んでいたので無難な方面からそう話を切り出した。


「なあに?誠ちゃん。あの時はデートしたじゃないの!忘れたの?かえでちゃんは自分が誠ちゃんの初めてのデートの相手だって自慢してるけど違うわよ。誠ちゃんの初デートの相手は私。つまり私が誠ちゃんの初めての女と言うわけ?まあ、あんな格好の女と一緒に歩いて初めてデートと呼べるというのがかえでちゃんの考え方なんでしょうけど、その考え方を持ってる時点でかえでちゃんは変態の露出狂だから。百人に聞いたら百人がそう答えるでしょうね」


 誠達の前に座ったアメリアはそう言うと寮の朝食としては豪華に過ぎるシチューとフランスパンとサラだの乗ったトレーを置いた。


「まあ、それではその時にすでに誠様の童貞は……アメリア様、その時の感想をお聞かせください」


 急にショックを受けた顔でリンが真剣にアメリアにそう尋ねた。


「ええ、私がおいしくいただいたわよ。あれは本当に激しくって……私も意識が飛んじゃうくらい……」


 リンの反応に気をよくしたアメリアは調子に乗って事実を捻じ曲げて話し始めた。


「アメリアさん。嘘はいけませんよ。ただ単に車でうろうろしただけでそのままゲーセン行ってアメリアさんがいかにゲームが得意かという事実を知っただけじゃないですか……そもそもあれはデートとは呼べませんよ。あれがデートなら遼州人の男性はほとんどデート経験者ということになる。うちの整備班の人は島田先輩と西以外は全員彼女いない歴=年齢ですけどあの位の事はほぼ全員が経験済みだと思いますよ」


 誠はいつも通り出鱈目を言うアメリアにうんざりした顔を向けながらそう言った。


「しかし、かえでも非番か……こりゃあラッキーだな……まあ、アイツが来るんだから当然か……叔父貴とランの姐御……たぶんアタシ等にアレを押し付けるつもりだな……今日は面倒な一日になりそうだ。まったく厄日だぜ」


 アメリアの隣の席に腰を下ろしたかなめは誰に言うでも無くそんなことを口にしていた。その不機嫌そうで何か誠達に隠し事をしているのが明らかなかなめに誠は同じように不安を感じながら誠にだけ出される無臭ニンニクエキスの入ったドリンクをリンから渡されたものを飲んでいた。

 

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