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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『特殊な部隊』と『征夷大将軍』  作者: 橋本 直
第三十三章 『専業主夫』への道

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第179話 すべてを諦めた『アダルトグッズ』に自称『許婚』が示した『転職先』

「いやあ、昨日は災難だったね。それにしても待遇が元に戻ったんだから良いことじゃないか」


 出勤の為に誠はリンが運転するかえでの高級乗用車に乗り込んだ。


 いつも自室で食事を済ませるので誠の自分の女性陣と島田、そして寮生たちの扱いの愚痴を聞き終えたかえではそう言っていつものようなさわやかな笑顔を浮かべた。


「戻って無いですよ。昨日までは僕は隊では『人間』でした。でも今日からは全員から『アダルトグッズ』扱いですよ。あの年下の西やアンまで僕を『アダルトグッズ』として見て来るんですよ?耐えられます?そんな生活」


 誠は泣き言をこぼす相手としては明らかに不適格なのは分かっていたが、この思いをかえでに言わずにはいられなかった。


「でも、ラビロフ大尉の提案した方法以外、誠君にその待遇から抜け出す道が無いのは誰の目にも明らかだよ。それにクバルカ中佐の言う『女の中の女』にお姉さまがなれるとは到底思えない。つまり、君の待遇は何も変わらないということだよ。別にいいじゃないか、『アダルトグッズ』扱いされるくらい。むしろ僕にとっては羨ましいくらいだ」


 本性が真正のマゾヒストであるかえでにとっては『アダルトグッズ』扱いくらいは笑いごとで済む話なのだろうが、誠にとっては真剣な悩みと化していた

 

「しかし、君に辞められると……僕も寂しいな。出会える時間が一分でも減る。これは君を愛する心を持つ『許婚』である僕にとっては耐えがたい事なんだ……いや、待てよ……ああ、君にもう一つの道を僕は提案してあげよう。『ブラック企業』の『社畜』なんかになるよりはるかにいい解決法……いや、究極の解決策と言って良い」


 かえでは良いことを思いついたというように手を打って誠の方を向くと誠の手を握りしめた。


「いきなりなんですか?あのカウラさんでも僕の待遇が良くなる方法は見つからなかったんですよ。そんな仕事があるなら紹介してくださいよ。かえでさんはセレブの皆さんともお付き合いが有るんでしょ?そう言うコネとかないんですか?」


 誠は顔を間近まで近づけて来るかえでに向けてそう言った。


「なあに、簡単なことさ。君と僕が結婚して、君が『主夫』として家庭に入ればいい。そうすればすべて丸く収まる。違うかな?」


 そんな甘くささやくかえでの言葉に誠の脳内は沸騰した。


「結婚!いきなり何を言い出すんですか!早いですよ!そんなの!」


 誠は突然のかえでの提案に慌てふためいた。


「それなら聞くけれども、他に道があるのかい?このまま隊に残っても『物』か『ハエ人間』の二つの道しか誠君には残っていない。隊を辞めて『ブラック企業』に転職してもひたすら搾取されいずれ過労死する『社畜』の運命が待っている。それならば、僕という誰もが羨む妻の扶養に入り、悠々自適の生活を送る。誰だって選ぶ道は一つだと僕には思えるんだけど」


 そう言うかえでの顔が笑っていないのが誠には逆に怖かった。

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