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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 『特殊な部隊』と『征夷大将軍』  作者: 橋本 直
第二十一章 売り買いの対象となったヒーロー

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第102話 諦めに満ちた雰囲気

「結局、かなめちゃんがいくら金持ちと言ってもかえでちゃんには勝てないんだ……ふーん。それで強敵が出ると諦めて話題を変える。まあ、かなめちゃんらしいというかなんと言うか……でもまあ……意外な人が誠ちゃんを手に入れた……ああ、何でもないわよ!聞かなかったことにしてね!すべては後でのお楽しみだから」


 アンが運んで来たココアを飲みながらアメリアはもう話題に飽きて銃を磨くのに専念しているかなめを見つめてそう言った。そのアメリアの顔を見て誠はアメリアのネットオークションが自分を振り回すことになるだろうとうんざりすると同時にアメリアが口を濁した『意外な人』となぜその人物が誠を手に入れたことになったのか不思議に思ったが、絶対アメリアはいくら誠が強い調子で詰問しても口を割らないのが分かっていたので黙っていた。


「馬鹿、神前がマゾならアタシの魅力で虜にできるがそのアタシの望みをアタシが諦めれば……いや、アタシは最近マゾにも目覚めつつある。神前、タダで良いからアタシを縛っていいぞ、鞭も蠟燭も許す。それに先のとがったお馬さんにアタシを乗せるのも……どうだ?オメエそう言うエロゲが好きだっていうじゃん。しかもヒロインキャラはアタシ、つまりお姫様だ。これ以上の望みはないだろ?え?違うか?」


 かなめはそう言って今度は強引に誠の襟首をつかんで自分の顔に引き寄せた。その明らかに威圧する気満々のかなめの顔に誠は怯えて冷や汗を流す。


「言ってることとやってることが滅茶苦茶ですよ!西園寺さん!だから!西園寺さんの愛は歪んでます!そんなプレイはアメリアさんの作るエロゲの中だけで十分です!実際にやりたいわけじゃありません!それにアニメやゲームに出てくるお姫様は日頃から銃を持ち歩いたり、平気で人に『射殺する!』と叫んだり、今こうして好きだという人間の襟首をつかんで持ち上げたりしません!」


 かなめも滅茶苦茶な提案を誠ははっきりと拒絶した。その態度を見てかなめは大きくため息をつくとそのまま手を放して誠を椅子に落した。そしてそのまま自分の席に戻ると絶望に包まれたような表情を浮かべて頭を抱えた。


 誠は少しかなめに同情する気もあったがそのほとんどがかなめ自身のまいた種なのは明らかなので何も言わずに彼女を見舞っていた。


「ふーん。そう言う条件なんだ。じゃあこちらもこういう条件を……」


 そんな誠とかなめのやり取りを完全に無視してアメリアはアメリアの出品した品物を落札した人物とメールの交換をしていた。



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