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幽閉された式神使いの異世界ライフ  作者: ハクビシン
2章-10 国賊排除と学院生活の始まり
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教室にて

「なんだぁ、お前らビクビクして? 何か話があるのか? 」

「「「あのっ……その……」」」


 アーサーが話を聞きに行ったが、明らかに脅してる様にしか見えない。

 止めに入ろうと思うのだが、彼らの瞳にはアーサーよりも俺の方に恐怖が在るようだ。


「アーサー君、君は戻った方が良いわ。それじゃ脅してるのと変わらないわよ?」

「あぁ、悪ィ!! 元からこの口調だから変えるのが難しいんだ」

「……阿呆」


 止めに入ったエリーゼの方を見た他の生徒達は、感謝するように頭を下げていたのだが、俺の後ろから抱き付く姿を見ていた後、青ざめる様子と共に自分の席に向かっていた。


「何なんだぁ? あいつ等?」

「さぁ? 何か怯えてるのは目でわかるけど?」

「「ハァ……何となく察したわ(よ)鈍いのね、二人とも」」

「「???」」

「あの子達、最後のルークとカミナさんの模擬戦を見てた子達だよ」


 そう言えば、最後にカミナと派手な模擬戦したなぁ、其でここまで怯えられても困るのだが……。


「あのレベルの模擬戦って何時もの事なんだが?」

「嫌、流石の俺でもあれは嫌だぜ。ルーク……ってか何時もあんなの受けてんのかよ!? 無理だろ普通」

「そうか? 慣れれば結構綺麗な光景なんだがな?」

「あんな光景、親父が魔物氾濫(スタンピード)の時に使う魔術より、出鱈目なヤツだぜ? 俺なら間違いなく、くたばってたな」

「つまり、カミナの剣技を受けた上に、全ての魔術ごと消し去ったから恐怖の対象となっていると?」

「だと思うぜ」


 心外だ、父様やダリウスの訓練もそれなりに厳しい物だったし、カミナの訓練はその延長でしかないと思っていたのだが?


「そう言えば、親父さんの訓練とかはどうなんだ?」

「えっ? 父様の訓練?」

「あぁ……あんだけ激しい模擬戦するなら、他は普通の魔術訓練とかだろ?」

「そうだな……普通のナイフ1つで3日間サバイバルしたり、魔術を一切使わずの魔獣討伐に、分解された術式を組み直して発動させたりかな?」


 父様曰く『魔術に頼りきると、魔術の効かない相手に苦戦したり、何もない状況に対応する事が命を助ける事になるから』といった生き残る為の訓練。


 ダリウスからは『対魔術師の戦闘の極意は、相手に気取られず術式を改変、若しくは暴発させる等、此方が乗っ取る事で行動を潰すに限ります。出来なければ、発動前に術者を攻撃することです』と言われ、魔術の持つ意味や式の組立図をバラバラにした物をひたすら解読、編纂していた。


「鬼だ、お前の家」

「明らかに勉強方法スパルタやね、確かヴォルガ兄さんが、今の方法に近い勉強しとるわ」

「へぇ、そうなんだ」


 どうやら、勉強の仕方がスパルタらしいが、俺としては楽しみながら出来ていたので、問題は感じていなかったのだが?


「ふむ、全員揃っているみたいだな? それぞれ席に着け」


 教育のドアが開き、一人の男性が入って来た。

 眼鏡を掛けたその男性に見覚えがあった。確かオーレルカと呼ばれていた人だ。


「初めまして、私はオーレルカ・ザイール。この王都魔術学院ドラムシアスの魔術教師で君達の担任となります。そして、今日君達のクラスメートに大物が居ることは名前を見てもわかると思いますが……アーサーさん、オリビアさんあなた達はどうして教室に居るのでしょうか?」

「「あっ、そうだった。忘れてた(ました)」」


 二人とも何か忘れて、教室に来たみたいだがどうしたのだろうか?


「この『DS』クラスは、能力の高い者や魔力制御面で不安定な数値を出した者、特殊な魔術を扱う者を集めた特殊クラスとなります。今年は神龍皇国、獣公国、帝国から王族の生徒を迎える事となり、このクラスの生徒として共に勉強する事になりました。皆さんにも自己紹介をしてもらいますので、お願いしますね?」


 そう言ってオーレルカ先生は扉を開ける。

 そこには、俺の知っている彼女達が、知らない服装で並んでいた。


「帝国ドーラン、第二皇女のソフィア・ロードス・ドーランです。皆様よろしくお願いしますねぇ~」

「獣公国ダムシアン、第三公女。リーフィア・ヴァン・ダムシアンですわ」

「ウルムンド王国レシアス王家、第四王女エルザ・ウルムンド・レシアスです」

「神龍皇国レスティオ、第六皇女のオリビア・セム・レスティオや、良しなに」

「えっと、神龍皇国の……第二皇子、アーサー・セム・レスティオだ。口調が悪ィけど気にしないでくれ。あと、そこのルークとはダチだから、怖がんなくて良いぞ……以上!」


 何とも個性的な挨拶だと思ったが、アーサーよ、してやったぜ見たいに親指立てるな、恥ずかしい。


 自己紹介が終わりそれぞれ席に座るが、やはり俺の隣は、彼女達の席で間違いない様だ。

 左右をソフィアとリーフィアが、前にエルザが座る形で形成されていた。


 そして、自己紹介が始まる。

 順調に自己紹介が流れて行く中、エリーゼの番が来た。


「皆様初めまして、(わたくし)、エリーゼ・ル・ステンノと申します。ミスリル級の錬金術師として、商品を開発してますので、名前を聞いた事がある方もいらっしゃると思いますが、ここでは一生徒として学ばせて頂きますので、よろしくお願いします。あぁ、あとルーク子爵の婚約者でも在りますので」


 錬金術師のカードを提示した挨拶かと思えば、婚約者としての発言までしていた。エルザ達は笑いを堪えているようで、少し頬が揺れている。

 そして、俺の番が廻ってきた。


「初めまして、ルーク・フォン・アマルガムです。先の紹介に在りましたエリーゼの婚約者でもあります。他にも婚約者はいますが、気にせず仲良くしてください」


 営業スマイル全開で挨拶を行い、威圧感は与えないように、早急に頭を下げて席に座る。

 流れ作業の様ではあるが、素早く終えた。


 最後の1人が紹介を終えた所で、オーレルカ先生が黒板に2つの文字を書いていた。

 それは、このクラスの由来なのだろう。


 かなり読み辛いが『Diligent』『Spirit』の単語の様に見える。

 もしそうなら、『勤勉な精神』とでも訳せば良いのだろうか?


「皆、紹介が終わったな。今書いたこれは、リヒト王が使っていたとされる文字の1つで、解読する事が難しい創成期の文字となります。意味は勤勉と精神、つまり一生懸命に行う精神を持ちなさいと言う意味ですが、何事にも挑戦しましょうというのが、学院が名付けた意味となります。皆さんの夢、したい事にどんどん挑戦していってください。授業は明日から始まりますので、選択科目の紙は来週末までに提出して下さいね。今日はこれで終わりですので、ご自由にどうぞ」


 オーレルカ先生はそう言って、教卓に座る形で見回していた。アーサー達も、他の生徒と話をしている様だ。

 特殊加工職人の技能スキルを得るのなら、まず加工職人の科目を受ける必要があるが、どうしたものか。

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