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12 「暇なんですか?」

短めです。


「やぁ、ヴィクトル。これからカフェに行かないか?」



そう言って話しかけてきたのはクロヴィス殿下_クロ。「よう」とでも言うかのように、その左手は上がっています。



「2日前もそう言って無理やり連れてったじゃないか。それに今日はレティシア様に会いに行くから無理」


「そうか。なら明日にしよう」



一昨日もカフェに行きましたよね?今日も行けて明日も行けるって王族って暇なんでしょうか。



「言っておくけど暇ってわけじゃないからな。ただ未来の義弟と仲良くなるために時間は必要だろ?」



ニヤニヤして言った後クロは足早に立ち去ってしまいました。

最近よくからかわれますが叔父様の仕業ですね?いいでしょう。そっちがその気ならコチラも考えがあります。



* * *



()()、レティシア様に会いに来ました」


「ヴィクトル?叔父上だろう?」



威圧的な笑みを浮かべられますが、私もお返しでニッコリと(黒い)笑みを浮かべます。



「何をおっしゃいますか()()()()の様な身分の高いお方を叔父上などと呼べるはずがございません!ですからこれからは()()と呼ばせていただきます。クロヴィス殿下のことですがクロと呼ばせて頂いております。もし、問題があれば直ちに直しますが…()()ならお許しくださいますよね。あぁ、レティシア様もいつまでも様付けでは婚約者らしくありませんね。レティシアと呼ばせて頂きたいです()()?」



早口でまくし立てると叔父様の顔が青ざめていきます。怒っているんですよ?伝わりました?

愛娘であるレティシアと甥にあたる私が婚約者になるからとはしゃいでいるのはわかっております。認めてくださるのは嬉しいですし、たまーにちょっかいをかけるくらいならいいです。が、ことあるごとに別の誰かを使って、からかってくるのはいただけませんね。



「ヴィ、ヴィクトル?お、怒らせてしまったのなら謝ろう。だから……叔父上と呼んでくれ!!泣いてしまう!」



一国の王がこれで泣いてどうするんだ……



「…………………………冗談ですよ〜叔父上。ですが」


__次は、ないですよ?



にっこり笑って威圧をしました。これでしばらくは間接的にからかわれることはないでしょう。そうでなければ叔父上だけ他人行儀にするだけですがね。

叔父上にはちょうどいい罰だと思います。というか普通に会ってますけど大丈夫なんですか?暇?そうですか。



「そういえば、レティシアに何か言ったのか?」


「何故です?」


「いや、最近嬉しそうに頬を緩めることが多くなってね。レティシアが嬉しそうにしているときは大抵ヴィクトルが関係しているから…」



なにそれ可愛い!!

嬉しくなって少し口角が上がったのがわかります。やはりレティシアは可愛いです。第一王女とは大違いですね。



「それにしても、第一王女殿下は何がしたいのですか?婚約者とも取れるような発言をなさいますし…」


「それは…すまない。それにしても名前で呼んだりしないのか?」


「名前で呼んだら喜ばせてしまいますでしょう?」



嘘です。名前忘れました。ええと、第一王子がクロヴィス。第二王女はレティシア。この二人は正妃様の子供。第二王子、は…名前なんでしたっけ?第一王女は…ぶっちゃけ知らなくても生きていけますよねぇ。

知り合う前までは覚えていたはずなんですけどね。え?忘れたんじゃなくて記憶から消したのではって?ソンナワケナイジャナイデスカー。外国の名前って覚えづらいですからね。はい。


というか叔父様といい、クロといい、第二王子といい……王族って暇なんですか?まぁ、叔父様とクロは優秀というか、要領がいいというか、計画的というか_時間を作るのが上手いですからね。浮いた話ばかりしかない第二王子は知りませんけど。

レティシアはちょいちょい何かやっていますし、何もしてないのって側妃様とその子供だけですよね。ううん…まあいいでしょう。私や私の周りの方々に迷惑にならなければわざわざ面倒ごとに関わる必要もありませんしね。でも一応、もしもの時のために色々調べておいた方がいいかもしれませんね。対策はしておいて損はありませんし。


もしも、この日々を壊そうというのなら容赦はしない。

前世はされるがままだった。反論せず、言われるがままに行動した。

だから、利用されるのはもういい。運命におぼれるのはもういい。

自分で道を切り開きたい。

この世界で、ヴィクトル・ベルナードとして___










___________________________

《ステータス》

ヴィクトル・ベルナード


8歳

Lv 1

HP 5,400

MP 2,700


《職業》

???


《称号》

ベルナード公爵家長男 異世界からの転生者 神の愛し子

シルヴェストル・ボワレーの主 運命にあらがう者

レティシア・ビュファールの婚約者


《適性》

魔法 9,999

魔術 9,000

剣 9,000

槍 8,500

弓 9,500

体術etc.


《状態異常》

悪夢

___________________________

次回は5月25日投稿です。

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