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…窓際には、君が  作者: たかさば


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学園祭準備

「ちょっと誰か背の高い人!!テント持ち上げるからこっちきて!!」

「ねえねえ!!試食用のふぐの干物一枚食べて良い?てゆっか食べたー!」

「おーい!!さくちゃん!!網足んない、持って来てー!!」

「へいよwww」

「早季先生!!このジャーでか過ぎない?!電源足りる?!」

「明日は今パパが使ってるの持ってくるからもう一つ増えるよ!!」

「あ、このU字溝はこっち向きでないと並びません」

「すみませーん、明日のステージの打ち合わせのことなんですけどー!」

「石橋君いけそう?!」

「今手離せないからあたしが聞いてくるね!」

「Slow down! くすのきたんの手、危ない!!」

「は、はわわ!!!ごめ、ごめ!!」

「瑞希、僕やるから!!…大丈夫?」

「ッ!!か、彼方、うちわが足りないけどどこにヨビッ!?」

「ごめん由香、向こうに…」

「石橋先輩のハニさん、コッチにいっぱいありますよ~」

「わあ!!ヤバイッス!!バケツ踏んじゃったッス!!」

「オイ!!俺がせっかく運んできた水!!」

「もー、心狭いなあ!!だからモテないんだよ?!」

「しつちょー!!あ、間違えたカナキュンだった!!」


 学園祭を明日に控えた、秋晴れの昼下がり。


 ゴムグラウンドでは、準備に追われる学生達がてんやわんやの大騒ぎ状態!!今回一番大きなブースを運営することになってしまったので、学生会役員はもちろん長兄に次兄、次兄の会社関係者、羽矢先生と早季先生それと上の娘さん、楠先輩の彼氏なんかも手伝いに来てくれて…もう何がなんだか!!


 もくもくと作業に没頭してる人もいるけど、基本みんなおしゃべり好きで騒がしい人たちばかりなので、正直うるさい!!はっきり言って余裕が……ない!!!やばいぞ、久しぶりに由香に会っているのに、良いところを見せるチャンスが!!


 今年の学生会の学園祭出し物は四つ。

 去年もやった海鮮バーベキューとメイクアップコンテナ、処分品バザーに体育館のステージ企画ミラクルボイスライブ。


 海鮮バーベキューは、ものすごく人気だったことを踏まえて二日間続けてやることになったんだ。本当は一日だけで良いって話だったんだけど、俄然長兄が張り切っちゃって……。


 そりゃ張り切りもするだろうけど!!


 実は長兄は・・・このたびめでたく、森川さんとお付き合いをするって発表があってね?!それはそれはもう甲斐甲斐しく、森川さんに尽くす姿をね?!

 僕は生まれてこの方、ずっとガサツでいい加減な長兄と暮らしてきたからね、もう頭が痛いというか、何かやらかしはしないか、大切な友人に失礼があったりしないか、もう心配で心配で!!!


 次兄のメイクアップ企画は、海の家で使ったコンテナハウスを使ってやることになった。

 海鮮バーベキューの煙がにおうので、密室にしてはどうかという話になったんだ。去年みたいにショーは開かず、メイクサービスをする企画になっている。コンテナの中にドレッサーブースを三つ設け、メイクのプロが最新のコスメを贅沢に使ってメイクアップをしてくれるのだ。


 もちろん化粧品各種のサンプルの配布も並行する。企業アピールを大々的にという体ではあるけど、なにげに優秀な人材を探しに来ている部分も大きいらしい。美学学科の第一期生の卒業は近隣で少し話題になってるらしいんだよね。美しいものを研究した学生のセンスが欲しいと思う企業は少なくないとか何とか。


 今年初の試みとなるのは不用品バザー。大型テントとコンテナショップを並べたら、会議机一本分のスペースが微妙に開いてしまったので、そこを使って何かできないかなって話になってさ。

 学生会室の奥に放置されていた、わけのわからない雑品を処分するいい機会だって三上先輩と森川さんが声をあげてくれたんだ。学生部のほうから収支をきっちりと報告するように言われているので、すべての品物に値札をつけないといけなくて…細かく値段シールを貼っていたらかなり時間がかかってしまい、今の大混乱を底上げしていると言っても過言ではない。由香が多めにシールを買ってきていなかったら、今頃もっとパニックになっていたに違いないぞ。


 日曜のステージ企画は僕のクチパクによるライブステージなんだけど!!

 途中で衣装替えありの、東浦先輩指導のもとダンスを習得した学生会メンバーによるパフォーマンスつき、なんかもうどれだけ悪乗りしてる?!はしゃぎすぎでしょうという感じのね?!


 ナンバーは河合先生の【タケポンサンバ】スタート、東浦先輩の【ヨヨヨヨメ天使】、結城先生の【YES to DAY】、楠先輩の【木星】、トリは河合先生の【プレゼンター】。

 リハーサルをしてみたらわりと制限時間ぎりぎりになってしまったけど…全部はずせないって言うんでねじ込むことにしたんだ。


 何が驚いたかって、楠先輩の普段のへっぽこぶりが嘘のような、信じられない歌声!!!別人どころか歌ってる僕ですら涙が浮かぶような聞かせる吐息にもうね!!

 …なんか、微妙に盛大な勘違いが発生しそうで僕は気が気じゃないんだけど、もういまさら変更もできないしやるしかないという。


 ああ、何事もなく、無事に終わってくれよと、祈るしか……ない!!


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