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722 【真・結城編】ルーティーン


 七百二十二話  【真・結城編】ルーティーン



 それは年も明けて3学期が始まり、卒業式まであと約1ヶ月くらいになった2月のとある日の夜。

 普段と変わらない感じでオレが優香お手製の夕食を幸せいっぱいに口へ運んでいると、突然優香が「あのさダイキ」と話しかけてきた。



「ん、どうしたの?」


「桜子のことなんだけどさ、別に何も変わりない?」


「え、桜子ちゃん? うん、特に何も変わった様子はないと思うけど」


「そうなんだ」



 オレの返答を聞いた優香が小さく「おかしいな」と首をかしげる。



「なんで? なんかあったの?」


「え、ううん、なんでもない……変わりないんだったら大丈夫なの」



 一体どうしたというのだろう。

 もしかしてあれか? 結城の今住んでる家の地区的に、校区が別の公立中学校になるから……優香はそれで周囲の人間関係がリセットされることを心配してるのだろうか。


 オレは改めて優香の妹思いな一面に感動。

 しかしそれと同時に、優香は大学の位置的に結城と会おうと思えば会えるのだろうが……オレは今後は結城と会えないことが多くなるんだなと感じ、少し……いや、かなり寂しい気持ちになった。



「んんー……おかしいなぁ」


「えええ、どうしたのお姉ちゃん、さっきから変だよ?」


「あのさ、一昨日ってバレンタインデーだったじゃない? チョコ、誰から貰ってたっけ」


「チョコ? えーと……朝にお姉ちゃんに貰ってから、エマ、エルシィちゃん、三好、多田、小畑さん、水島、桜子ちゃん……そんで帰ってから星さんかな」


「ーー……も、貰いすぎだね」



 優香が若干引きつった笑顔で突っ込んでくる。



「え?」


「ううん、なんでもないの。 でもそっか……そうだよね、チョコはちゃんと渡してるんだもんね」



 んんん? ガチで優香、どうしたんだ?



 その後オレがどういう意味か尋ねてみても優香は最後まで教えてくれず。

 オレはモヤモヤした状態で夕食を済ませ、自室へと向かった。



 ◆◇◆◇



「んーー。 なんなんださっきのは。 ーー……いや、最近ずっとあんな感じか?」



 思い返してみれば、最近は先ほどのような質問を優香やギャルJK星からよく聞かれてるような気がする。

 


 それも決まって『桜子ちゃん、最近どう?』。

 


「ほんと2人とも何が聞きたいんだ? どっちも向こうの連絡先知ってんだから、気になるところがあるんだったら直接聞けばいいのによ」



 ベッドの上で仰向けになりながらボヤいていると枕元に置いていたスマートフォンが静かに振動。

 電源をつけて確認してみると、結城からのメール受信通知が表示されていた。



「桜子ちゃん……そういや前に比べてガチで絡んでくれるようになったよな。 これも綾小路式を取り入れたラブリー100パーセントで接した成果か?」



【受信・結城さん】今さ、電話できる? 時間あったら話したいな。



 うん。 このお誘いも最近はほぼ毎晩来てる気がする。

 とは言っても結城は結城母との時間を大事にしているため、基本的には結城母がお風呂に入っている時間……大体15分から20分くらいの軽い雑談なのだが、今思い返せば話が終わる最後らへんで毎回様子がおかしくなるんだよな。



「まぁ……とりあえず返事するか」



 オレが結城に『いいよ』と返信すると、すぐに結城から着信がかかってくる。

 こうしていつものように『雑談』というのが相応しい、内容のない会話をスタート。 そして時間は過ぎて残り2・3分弱。 そろそろおかしくなるかな……と予想していると、案の定結城の様子がおかしくなってきた。



『そ、それでね……ダ、ダイキくん、話が変わるんだけど……』


「うん?」


『あ、あの……あのあのあの……わ、私……私さ』


「うん」


『す、すす……ダイ……んんっ、えっとその……本当はあの時、ダイ……』


「桜子ちゃん? 大丈夫?」


『え、あっ……う、うん。 ありがとう』



 電話の向こうからは結城の大きく息を震わせながらの深呼吸音。

 ちなみにこれも毎度のことで、再び結城が『あ、あのね……!』とオレに話しかけようとするも、決まってその後ろの方から……



『桜子、お風呂終わったよー。 あ、またダイキくんとお話してるの? 今日はちゃんと言えt……』



『ひゃああああああ!!! も、もおおおおお、ママぁーーーー!! 絶対タイミング計ってるでしょーー!!!』



 それからもルーティーン。

 結城が小声で『な、なんでもないの! じゃ、じゃあママお風呂上がったからもう切るね、きょ、今日もありがとう、おやすみなさい』とだけ伝えて電話を切るのだ。



「うむむ、毎度のことだけど本当なんなんだ? まぁオレからしたら毎晩推しの声を間近で聞けて、かつハートフルな母と娘の日常会話を聞けて微笑ましい限りなのだが……」



 考えても分からないものは仕方がない。

 通話を終えたオレはしばらくの間、無言でスマートフォンの壁紙に設定している結城のクラゲ水着画像を凝視。

 


「ーー……うへへ、この下の若干食い込んでるところが実に堪らんぜ」



 そこからは今度はオレのルーティーン。

 推しの女の子のちょっとエッチな水着画像を見て興奮しない男子はいないよな?


 オレは慣れた手つきで画像フォルダをタップ。 結城と同じ日に撮影をした優香&ギャルJK星の動画や写真をこれでもかというほどに拡大したりしながら男のお楽しみタイムへと移行したのだった。

 


「そうそう、あの時は気づいてなかったけど、ここの、このシーン……優香も星さんもはみ出てるの気づかずにじゃれ合ってんだよなぁ! これはいつ見ても抜け……ゲフンゲフン、心が癒されるぜぇええ……!!!!」

 


お読みいただきましてありがとうございます!!!


実は前回の挿絵の結城ちゃん水着画像……作者もスマホの待ち受けにしております!!笑

要望があればTwitter( @mikosisaimaria )にて高画質版も用意出来ますので、お気軽に話しかけてやってください☆


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