表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
640/733

640 【真・結城編】驚きの真実!!


 六百四十話  【真・結城編】驚きの真実!!



 茜のパンツに引き寄せられて……なのかは定かではないのだが、何にせよオレたちの目の前に美香の姿をした神様が降臨。

 本人曰く『これは美香じゃなくて、美香マーク2』とのこと。 しかし茜はそんな言葉には一切耳を傾けず、涙を流しながら美香に抱きついた。



「むぅ……茜、苦しい。 こうなるんだったら霊体でくるんだった」



 茜に強く抱きしめられた美香が若干顔を赤らめながら小さく呟く。



「いや、ゆーて美香嬉しそうじゃん」

「うるさいわダイキ」



 仕方ない。 オレも話したいことあるけど今は茜を優先させてやるか。

 オレは一歩引いたところで2人の様子を見守ることに。



「神様、あのね」


「なに」



 茜は自分に新しい人生をくれたこと、朝起きて学校に行き、夜は家族みんなでご飯を食べるという日常の幸せをくれたことを嗚咽を交えながら感謝する。



「そう、それは良かった」


「うん、私毎晩幸せを噛み締めて……寝る前には神様にお礼言ってるんです」


「うん、知ってる。 茜の心からの想い……伝わってる」



 美香はそれにウンウンと無表情で頷きながら返事をすると、静かに茜の頭に手を置く。

 茜はそんな美香の手を握りしめながらゆっくりと美香を見上げた。



「か、神様……?」


「茜、正負の法則って知ってる?」


「正負の……法則?」


「そう。 簡単に言うと、良いことがあったらそれだけ悪いことが……逆に悪いことがあったらその先に必ず良いことが起こるという法則。 これ以上の詳細は禁則事項だけど、人は基本的にこの法則の中で生きることとなる。 茜は長い間病気と戦った……だからその分幸せな毎日を過ごすのは当然」


 

 茜がじっと美香を見つめる。

 そして茜の口から出た言葉は……思いもしないものだった。



「もう1つ……聞きたいことがあったんです」


「なに?」


「ーー……なんで私だったんですか?」



 え。



 無表情ながらも目を大きく見開いている美香に茜は顔を近づける。



「茜」


「他にも私のように……それか私以上に病気や怪我で苦しんでる人もいるのに、なんで私を助けてくれたんですか?」



 うわああああああああ!!! それを言っちゃあおしまいじゃああああああああ!!!!!!



 茜の問いかけを聞いたオレは激しく動揺。

 美香のやつ、今の茜の疑問に何て返すんだ!? 『実はロリ茜を一目見たときに一目惚れしたから』とかバカ正直に……いや、神正直に言っちゃうのか!?!?

 それ以前に茜もそこを詳しく聞くのは御法度だろおおおおおおおお!!!!!



 オレの脳内シミュレーターでは神様の答える結果全てがバッドルートへ向かう予想に。



・幼い頃の姿を見て一目惚れしたから……嬉しいし感謝してるけど、おじいさんとは付き合えませんごめんなさい。

・なんとなく……私ってなんとなくな存在だったんですね。

・可愛かったから……顔で選んだんですか。 じゃあ近くにもっと可愛いこいたら私死んでたんですね。



 あああああ、これ神様どう答えるんだあああああああああああ。



 もしオレが神様の立場なら、全ての負けを認めた上で『初めて会ったときに一目惚れして好きだったから』と想いを伝えて消えるだろう。 おそらくは神様もオレと似たような返事をするはず、そう思っていたのだが……



「むぅ、そこまで真剣な目で見らたら美香、本音で答えるしかない」



 美香は茜の抱擁から離れると一歩後ろへ下がり改めて茜を見つめる。

 その後「今から美香が言うことは、別に信じなくてもいい」と前振りをした上で小さく深呼吸。 先ほどとは打って変わり神様口調でゆっくりと答え始めた。



「茜よ」


「は、はい」


「茜は信じられないかもしれないのじゃが、遥か昔にイチコという娘がおってな。 その娘はワシを祀っておった神社の娘でかなりの恩義があったのじゃ。 じゃがちょいと不幸なことがあっての、そのイチコは若くして亡くなり……そこでワシはそのイチコの魂を【堀江キヨ】という裕福な家庭の娘の身体に転生させたのじゃ」


「堀江……」


「うむ。 少しは察したと思うがその堀江キヨこそ茜、お主の遠いご先祖さまじゃな」



「「!!!」」



 神様からの衝撃の事実にオレと茜は思わず声を詰まらせる。

 しかしそんなことは気にもとめず、話を続け……簡単にまとめると、こんな感じだ。



 神様は亡くなってしまったイチコの魂をオレや茜と同様に記憶を引き継がせて転生させたとのこと。

 そして転生させる際、イチコと交わしたらしき会話……



『必ずご挨拶に伺います。 その際には今の名前を名乗りますので覚えててくださいね神様』


『あぁ覚えておく。 楽しみしているよ……イチコ』



 こうしてまた会う約束をして別れた2人だったのだが神様曰く、それ以降キヨが神様の神社に訪れることはなかったとのこと。

 神様はそれからずっとキヨのことを心配していたとため息交じりに語った。



 ーー……。



「いやまさかのバッドエンドかよ!!!!」



 思わずツッコミを入れてしまうオレ。

 しかし神様は静かに首を横に振り……なんということだろう、美香の顔では珍しくクスリと微笑む。



「ふふ、違うんじゃなーこれが」


「は?」


「時代こそ変わってしまったがイチコ……いや、キヨは約束を守り会いに来てくれたのじゃ。 まさか瓜二つの顔の子孫が来るとは思わなんだが……あの時はあまりの衝撃で本殿から少しあとをつけてしまったわい」



 神様が茜に優しく微笑むと茜は「私が……キヨさんの子孫」と小さく呟く。



「そうじゃ。 それでワシは満足していたのじゃが、まさかあれから茜は遠くへ引っ越していたとはな。 しかもそこでダイキと知り合い……更に病に苦しんでいると聞いた時には目が飛び出るほど驚いたぞ」



 神様はオレに視線を移し、「ダイキを転生させて良かったわ」と親指を立てる。



「おうよ! じゃあオレは神様に感謝してるし神様もオレに感謝してる……ウィンウィンだな」


「そうじゃな。 ダイキが居らなんだら茜はそこで終わっていた。 イチコの……いや、キヨの命のタスキをそこで止めてしまうところだったわい」



 あ、だからか。 茜はキヨさんから繋がれた命のタスキだから……それ以上にキヨさんそっくりだったから神様は助けたいって思ったんだな。



 一応念のために確認を取ってみると「そう、そうじゃ。 流石はダイキ、話が早くて助かるわい」と神様からお褒めの言葉をもらう。



 なるほどな。

 いやでも驚いた……オレはてっきり当時のロリ茜に惚れたから茜を救おうとしていたのかと思ってたけど、まさかそんな過去・理由があったなんて。

 神様、なんだかんだでカッコいいじゃねえか。



 とりあえずこれで茜が神様に聞きたいこと伝えたいことは終わったよな。

 なら今度はオレの番だ。



 完全にオレのターンに移ったと感じたオレは一歩前に出る。

 そこで「オレも聞きたいことがあるんだけど」と話しかけようとしたのだが……



「あとはあれじゃ……現世に降り立ったついでじゃ。 茜、お主に嫌な想いをさせておる同級生にでも罰を与えに行くかのう」



 神様が茜の肩にポンと手を乗せる。



 は?



 神様、あなたは一体何を言ってるんだ?

 茜が同級生に嫌がらせをされている? そんなの知らない……聞いてないぞ?

 


 オレが1人で驚いていると茜は「それも知ってたんですね」とバツの悪そうに視線を逸らす。



「その身体は元々ワシが使用していた……この地域内なら一番感知しやすいのじゃ」


「そうだったんですね」


「うむ。 じゃからして……」




「いや2人ともちょっと待てええええええええい!!!!!!」



 

お読みいただきましてありがとうございます!!!

神様過去話は553・554話の【茜編】の特別編にて詳しく書かれておりますのでそちらをどうぞー!!

神様に仕えていた女の子の名はイチコ……神様が反応を示したパンツはイチゴ柄。 これは偶然でしょうかね 笑

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ