611 【優香編】ギャルJKの秘策!?
六百十一話 【優香編】ギャルJKの秘策!?
春休みといえど塾はあるもの。
なので春祭りの翌日は春季講習のため優香は朝から夕方まで塾へ。 委員長JK七瀬やインキャJK早乙女も朝には各家へと帰ったため、オレはギャルJK星と自室のベッドで横に並びながら漫画を広げてのんびり過ごしていた。
「そーいやさダイキー、アタシもうちょっとしたら食材とか買いに行こうと思ってるんだけど案内してくんね?」
いつの間にか漫画を置いてスマートフォンを弄っていたギャルJK星が半分寝返りをうってオレに体を向けてくる。
「うんいいよ。 ていうか買い物だったらオレ行くから星さんゆっくりしてくれててもいいんだよ?」
「いやいや。 ダイキ手首怪我してんだし、んなわけいくかー。 それに数日間お世話になるんだから何もしないわけには行かんじゃろー」
「でも星さんお客さんじゃん」
「ちげーぞダイキ。 アタシらは姉弟……キョウダイだ」
ギャルJK星はニカッと微笑むとキラリとウインクを決め、オレに親指を立てた。
「そ、そうでした」
「じゃろ? だから道案内だけ頼むべ」
か、かっけー……!!!
それからギャルJK星は少し前にジュースを飲んでいた影響からか「出かける前にちょっとトイレ行ってくるわ」とお手洗いへ。
その際スマートフォンを枕元に置きっぱなしにして行ったのだがーー……
「ん?」
メールを打っている途中だったのか誰かへのメールの返信画面が表示されっぱなしに。
オレはてっきりその相手が優香なのだと思い、なんの悪気もなしに目を通してしまったのだが……
【うん、じゃあそれでよろしく! これで勝てるわ!】
な、なんの会話をしているんだあああああああ!?!?!?
なんだかんだで盗み見をしてしまった事実には変わりないのでオレはこのことをお手洗いから戻ってきたギャルJK星に聞くことができず。
おそらくはゲームか何かの話題なんだろうなと考え、すぐに忘れることにした。
「あ、そーだダイキ」
「な、なに?」
「明日ゆーちゃんたち、教科書とか貰いに学校行くって言ってたじゃろ」
「うん」
「ちょっくらアタシ、でっかい花火打ち上げに行くから見にきなよ」
「ーー……え」
デカい花火?
まさかギャルJK星のやつ、学校に花火打ち込みに行く……とかそんなこと考えてるわけないよな?
しかし優香にひどいことをしている奴らにはそういうこともやりかねん。 も、もしかしてさっき見たメールに打たれてた『じゃあそれでよろしく!』って花火の発注じゃねえよなあああああああ!?!?!?
「ほ、星さん……そろそろ何するか詳しく教えてくれてもいいんじゃない?」
「んー、内緒ー」
本当にギャルJK星は明日何をする予定なんだあああああ!!!
おそらくそれはさっきから一定間隔で通知が届きまくっているメールと関係があることは間違いないのだが……気になりすぎて仕方ない!!!
結局その後オレが幾度となく尋ねてみてもやはりギャルJK星は話をそらしたりして教えてくれず。
まぁなんだかんだで春祭りの時のダーク優香のように特殊部隊員を招集する……みたいなことはしないとは思うが。
この時のオレはまだギャルJK星のことを甘くみていた……まさか翌日、ギャルJK星があそこまで大胆な行動に出るだなんて。
「あ、そーだ。 昨日ゆーちゃんたちに絡んできてたヤンキーいたっしょ」
「うん」
「あいつら全員退学させられたって。 んでそれに対して文句言ってきてた親もいたらしいんだけど、色んなところから圧力が働いて引っ越しすることになったんだと。 受験シーズンなのにザマァだよなー」
「そ、そうなんだ」
優香姫やギャルJK星に楯突いたんだ……そりゃあそうなるわな。
喧嘩を売る相手を見誤った相手にかなり僅かな同情をしつつもオレとギャルJK星は夕飯の買い出しへ行くことに。
そして無事に買い物を終え、店を出た時のことだった。
「あ、ボクくん……それと美咲さん」
ちょうど買い出しに来ていたのかそこにいたのはインキャJK早乙女。 しかしいつもと雰囲気が違う。
雰囲気……いや、違うな。 なんと説明すればいいのだろう。
その姿を見たオレとギャルJK星は同時に声を詰まらせ絶句。 だって仕方ないじゃないか。
なんの心境の変化なのかは分からないがインキャJK早乙女は今までモッサリしていた髪をバッサリと切っており、髪色をギャルJK星と同様……金にしていたのだから。
「えー! 昨日初対面のアタシが言うのもあれだけど、サッちゃんどうしたのそれー!!」
オレよりも早く脳を動かせたギャルJK星が持ち前の陽キャムーブでインキャJK早乙女に歩み寄る。
「切って、染めた」
「なんでー?」
「ウチ、美咲さん見てカッコイイって思ったけん。 昨日初めてあったけど憧れたん」
「それでそこまでしたの!?」
「うん。 ウチ、まずは見た目から入るタイプやけん」
そう言われてみればと詳しくインキャJK早乙女の現在の身なりに目を向けてみると、小さな反抗なのか胸元近くまで上着のボタンが開けられており、薄っすらとではあるが血色のいい口紅も塗っている。
「おーイケてんでサッちゃん!!」
「うん、ウチもそう思う。 これでユカちんをもっと守れると思うけん、美咲さんも安心してほしい」
「うおおおおお!! アタシは猛烈に感動した!! じゃあサッチン、もっとイケイケになる秘訣を教えよう!!」
「おー、それは百人力や」
こうしてオレたちのこれからの予定は帰宅ではなくインキャJK早乙女の更なるイメージチェンジのお手伝いをすることに。
といってもオレは手首とか痛めてるから荷物もなんも持ってないからな。 オレはただただ2人の後ろをついていき、少しずつ色んな意味でパワーアップしていくインキャJK早乙女を見て『見た目でこんなに人って変わるんだな』と改めて感じていたのだった。
◆◇◆◇
翌日。
「じゃあダイキ、美咲、ちょっと行ってくるね」
制服に着替えた優香が3年生時に使用する教材を貰いに学校へ。
学校ついたら見違えたインキャJK早乙女に驚くんだろうな……。
優香が出てしばらく経ってからギャルJK星もゆっくりと立ち上がる。
「んじゃアタシもちょっくら行ってくるわ。 ダイキもスカッとしたいなら後でゆーちゃんの様子見に来な」
「え、一緒に行かないの?」
「色々準備とかあんのよ」
「じゅ、準備……」
危険な香りがする……そこまで言われたら見に行くしかないよなぁ。
オレは言われた通りにギャルJK星が出発して少ししてから家を出ることに。 若干胸を高鳴らせながら優香や委員長JK七瀬・インキャJK早乙女の通う高校へと向かった。
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