561 【水島編】まるで嫁入り!?
五百六十一話 【水島編】まるで嫁入り!?
「こんばんは福田くん。 不束者な私ですがよろしくお願いします」
「花江の母です初めまして。 娘をどうぞよろしくお願い致します」
リビング。 テーブル前で隣同士に座った水島と水島母が対面に座っているオレたちに向かって深々と頭を下げる。
それに対して優香も「あーいえいえ!! こちらこそ不甲斐ないところも多いと思いますが、ダイキ共々よろしくお願いします!」と水島母に負けないくらいに頭を下げた。
ーー……なんだこれ。
まるで結婚……両者の親を交えた挨拶みたいじゃねーか。
それから水島母は興奮気味に優香との雑談を開始。
それは出来れば娘には聞かせたくないような内容だったようでオレは水島を連れて自室へ。 2人の会話が終わるまでの間、魔獣ハンターでもしようかという話になったのだが……
「おいなんだ水島、大剣使いやめたのか」
お互いにゲームを起動しオフライン通信でクエストを始めたオレは水島のキャラの変わりように驚く。
画面内、オレの操作するキャラの隣に立っていた女性キャラには以前のような大剣は背負われておらず、戦士のような装備も取っ払われている。
変わりに白いシスターのような衣装を身にまとい、その背中には弓矢が装備されていた。
「うん、そうなの。 いろんな職業で試してみたんだけどね、花ちゃん的にはこれが一番いいかなって」
「なるほど。 弓使いか」
といってもこのゲーム、弓使いには2種類ある。
1つは近距離でも遠距離でも敵に一定のダメージを与える純粋な【弓使い】。 そしてもう1つが攻撃力はやや下がるがマジックポイント……MPを消費して低ランク魔法も行使できる【魔法弓使い】だ。
そして水島は後者の魔法弓使いになったと。
どうしてそれに決めたのか理由を聞いてみたところ、戦士だと立ち回りが慣れないこともあり回復薬が足りなくなることが多かったらしい。 なので回復を魔法で補え、かつ遠距離で安全に攻撃できる魔法弓使いを選んだとのことだった。
「ご主人さまはずっとその武器だったの?」
「いや、違うぞ。 オレは最初立ち回りのしやすい【小型剣使い】でやってたんだけど、最終的には今のこの【騎士】で落ち着いてる感じかな。 移動速度は若干落ちるんだけど攻撃力や防御力が高いんだよ」
「へぇー。 動き遅いのに敵を倒せるなんて、さすがご主人さまー」
そんなことを話しながらもオレたちはクエストを開始。
教えていない弓を水島がどう操作するのか興味があり観察してたのだが、まぁ水島の操作の上手くなってること。
「えええ水島、今の攻撃避けながら弓撃てるのか! ヤベーな!!!」
「えへへー、前にご主人さまに教えてもらった回避のタイミングを応用しただけだよー」
「いやいや!! 避けるだけなたまだしも、そこからすぐに攻撃できるとか……!」
恐るべきJSの成長スピード……。
「あ、ご主人さま体力半分切ってるよー。 回復魔法使うねー」
「味方の体力管理まで完璧!!!!!」
水島のウォーミングアップを兼ねての低レベルクエストではあったのだが、思っていたよりも早く討伐完了。 そのまま次のクエストへと向かおうともしたのだが、クエスト中に優香や水島母に呼ばれても厄介だ……オレは「ちょっと2人の様子を覗いてくるわ」と水島に伝えて部屋を出る。
すると水島もなんだかんだ気になってたらしく、「花ちゃんも行くー」と2人で静かにリビングへと向かった。
◆◇◆◇
音を立てないよう四つん這いでリビングまで移動してきたオレたち。
扉を完全に締め切っていなかったため隙間からそっと顔を覗かせると、話も終盤なのだろうか……水島母が優香の手を握り激しく感謝の言葉を述べていた。
「ほんっとーに姫には感謝しかないんです!! まだ姫が中学生だったころ相談させてもらったことで離婚せずに済んだんですから……!」
「あー、あれですか? 旦那さんの車に自分のじゃない長い髪の毛が落ちてて離婚したいって話でしたよね」
「覚えててくれたんですか感激ですーー!!! あの時姫が『決めるの早すぎ。 もしかしたら同僚を乗せてあげただけかもしれないし、それカツラの可能性とかもある……旦那さんの趣味に女装関係がないか調べてからでもよくない?』と言って下さって……それから旦那のいない間に部屋を漁ったら同じ色のウィッグが出てきて……本当に助かりました!!!」
「「!!!!!!!」」
な、なんという相談内容&水島父の隠された趣味。
四つん這いになっているオレの下に潜り込み、うつ伏せの状態で観察していた水島も信じられないような表情をして固まっている。
ていうかこの体勢……やめてくれないかな。 なんだかんだでいい感じに挟まってんだよなぁ水島は今それどころじゃないんだろうけど。
その後の会話を聞いていると、どうやら浮気ではないことで安心した水島母は離婚することを思いとどまったらしい。
旦那にとってはそれがストレスの捌け口……別に誰にも危害を加えていないことから、今に至るまで見て見ぬ振りをして黙認しているとのことだった。
「今日はその結果をどうしても伝えたくてお邪魔させていただいたんです!」
「そうでしたか。 確かにそれは娘さん……花江ちゃんの前では言えないですね」
「そうなんですお恥ずかしながら」
あー、やべぇな。
とんでもないタイミングで覗きにきちまったよ。
ちなみにそれ以降の話は水島母が優香の心配をしていたくらい。 「学業に家事に凄いですよね……何か困ったことがあったらいつでも相談してくださいね」と連絡先を優香に教える。
「あー、すみませんありがとうございます。 では、もしもの時は頼らせて頂くかもしれません」
「もういつでも連絡してください! 風邪でも引いた日にはすぐに看病に向かいますので!」
「あははは、ありがとうございますー。 ていうかお母様、お時間大丈夫ですか? 結構話し込んだと思うんですけど……」
「あああ! ほんと!! すみません姫、私ったらついつい話しすぎちゃって……!」
水島母がそろそろ帰るとのことで優香もともにゆっくりと席を立ち上がる。
これは2人揃って呼びに来ると悟ったオレは急いでフリーズしていた水島の肩を叩くことに。
「ーー……」
まぁそんな風になるのも無理もないか。
水島の反応がないことからオレは「おい水島、部屋に戻るぞ! じゃねーとバレちまう!!」と耳元で声をかける。
するとそれに水島はビクンと反応。
「う、うん分かった!」と勢いよく立ち上がろうとしたわけだが、今水島がいるのは四つん這い状態のオレの下。 お尻には何がとは言わないがとても気持ちのいいものが挟まっていた状態でお尻を上に突き上げたものだがら、それはもう極上な刺激な訳で……
グニィイイ!! クニュウウウ!!!
YEAHHHHHHHHHH!!! あの感覚……お久しぶりでえええええええす!!!!!
てか突き上げてくるこの感覚……エッロおおおお!!!!!!
さすがにハックションしないまでもオレの身体は興奮状態。
腰を若干引かせながらもなんとか優香たちにバレることなく部屋へ戻ることに成功したのだった。
お読みいただきましてありがとうございます!!
前回ありがたいことに【優香編】・【美咲編】のリクエストいただきましたのでこの水島編が終わり次第追加します!!
とりあえず最後は【真・結城編】に決めているので、もしリクある場合は提案してみてください 笑
『久々このキャラの特別編見たい』も大歓迎です!!




