509 【共通】ホットサマー!
五百九話 【共通】ホットサマー!
晩御飯の支度を終えた優香とギャルJK星がテーブル上にこの世で一番尊いと言われても過言ではないJKお手製の手料理を次々と並べていく。
やはりこの光景、いつ見ても最高だぜ。
ーー……これから再び開催されるのであろうパンツ事件の話し合いがなけれ尚更な。
オレはギャルJK星の「ダイキ、ご飯できたべー」の声に反応してテーブルの前へ。
先に席について待っていると、お茶やらコップやらを持った優香とギャルJK星がいつも通りの雰囲気で会話しながらキッチンから出てきた。
「すごいね美咲、まさかここまで上達してたとは思わなかったよ」
「ふふん、美咲ちゃんはやれば出来るのだ! まぁこれもいい先生のおかげさね。 ダンケダンケ」
「ーー……なにそれ」
「ドイツ語じゃん。 ドイツ語で『ありがとう』。 知らなかった?」
「へぇー。 勉強してるの?」
「なわけ。 授業中暇でなんとなく世界中の『ありがとう』を調べてただけー」
「暇かって」
「アハハハ」
2人は少し前の気まずい空気など微塵も感じさせないまま「よいしょ」と席につく。
その後手を合わせて「いただきまーす」と晩御飯タイムが始まったわけなのだが……
「ーー……え?」
思わず声が口から漏れる。
一体どうしたというのだろう。
すぐに開催されると思っていた話し合いは一向に始まる気配がなく……というよりも優香とギャルJK星は「んっ、美咲、これ美味しいよ」やら「おー、アタシの調味料ミスが意外なところで活きてんじゃん」などとほのぼのとした空気が流れているではないか。
「ん、ダイキ?」
「どしたー?」
オレの声に反応した優香とギャルJK星が同時にこちらへと視線を向ける。
これはこのまま黙ってた方が……いや、それだとオレの気が休まらねぇか。
オレは正直に話し合いが始まらないことに違和感を覚えていたことを告白。 するとそれを聞いた2人は互いに顔を見合わせ、その後揃って「ふふふ」「ハハハ」と笑った。
え、なんだなんだ?
「あのね、ダイキ」
「あ、はい」
「その件ならさっきアタシとゆーちゃんでカタがついたのさ!」
ーー……え。
「ええええええええええええええええええ!?!??!???!」
◆◇◆◇
それからギャルJK星が簡単にキッチンでの話の内容を教えてくれたのだが、大体はこんな感じだ。
ギャルJK星がオレにくれたパンツ……あれは足の付け根部分の締め付けがちょっとキツくて捨てようかなって思ってる時に、下半身のとある部分にテントを張ったオレを発見してあげようかなと思ってあげた。
そのことを優香に言っていなかったのは優香がそのことに対して嫉妬するかもなーと思っていたから。
もし言ったらそれに対抗して優香もオレにパンツをあげ始めるに違いない。 そうすればもう優香は止まらないなと考えての行動だった……といったものだった。
「ほんっと失礼しちゃうよね。 お姉ちゃんがそんなことで嫉妬してパンツをダイキにあげるとか考えるわけないのにね」
優香が「まったくもぉー」と、少し顔を赤らめながらギャルJK星が作ったのであろう春巻きを口の中へと運び入れる。
「いやー? 分からないべ? もしかしたら今夜ゆーちゃん、ダイキの部屋にこっそり忍び込んでパンツ置いていくかも」
「そんなことしないよ!」
「どうだかなぁー」
気づけば楽しい食卓に。
オレは心底ホッとしながら改めてJK2人作の料理に舌鼓していたのだが、それは優香も同じだったようでポツリと本音を漏らす。
「はぁ……。 でもよかった。 もしこれで本当にダイキが美咲の下着を盗ってたってことになってたら……お姉ちゃん、悲しいけど決断するところだったよ」
優香が柔らかくなった表情でオレを見つめる。
「え、決断?」
「うん。 そのことを美咲が来るまで部屋で……ずっと1人で考えてたの。 もしそうだった場合、ダイキがそんなことしちゃったのはお姉ちゃんが甘かったせい。 だったらもうお姉ちゃんじゃなくて、おじいちゃんたちに任せた方がいいんじゃないのかなって」
「えっと……それはもしかして『転校』ってこと?」
「そう」
うわあああああああああ!!!! あっぶねええええええええええ!!!!!
オレは優香がそこまで考えていたことに驚愕。 それと同時にかなり追い込んでしまっていたことを深く反省したのであった。
しかしそれと同時に1つの疑問点が。
「あのー、お姉ちゃん、ちょっといい?」
「なに?」
「ということは……なんだけど、星さんのパンツ……あれは結局どうすれば?」
恐る恐る尋ねると優香は噴き出すように口元に手を当ててフフと笑う。
「いいよ」
いいの!?
「え、それはなんで……」
「美咲ともさっき料理中に話してたんだけどね。 お姉ちゃんは女だからそこまで深くは分からないんだけど、男の子って女の子が考えてるよりもその……エッチな欲求が強いんでしょ? だったらまぁ仕方ないのかなって。 もちろん普通に考えて人にもらった下着を弟が持ってるのはお姉ちゃんイヤだけど……まぁそれは美咲の……ダイキのもう1人のお姉ちゃんのだからね。 今回は特別に」
そう言うと優香は「だから……はい、これ」と没収していたギャルJK星のパンツを少し照れつつもオレに渡す。
「えっと……その、ありがと」
「うん。 でも今度から美咲に貰ったりするときはお姉ちゃんに報告してね。 じゃないとまたダイキを疑っちゃうかもしれないから」
「わかりました」
おお……なんか許されたんですけど。
そしておかえりオレのお宝パンツ。
オレは手の中で包み込んでいるそれを大事に胸の前で抱きしめると、それを見たギャルJK星が「アハハハハ!!! みてみてゆーちゃん! めっちゃダイキ喜んでんよ!!」とオレを指差しながら笑い出す。
「もうダイキ……そんなに大切そうにしちゃって。 お姉ちゃん流石にちょっと恥ずかしいよ」
「んじゃあもうゆーちゃんもこの際だし1枚あげたら?」
「は? 美咲?」
「いいじゃん別に。 ゆーちゃんも1枚渡して一緒に大事にしてもらおうべさ」
「なんでそうなるのー!?」
優香は全力で首を横に振りながらそれを却下。
その後オレに同意を求めるように「ねっ、ダイキもそれはおかしいって思うよね!?」と尋ねてくる。
「お、お姉ちゃん? 何が?」
「ダイキは別に美咲のがあれば……お姉ちゃんのパンツになんか興味ないもんね!?」
優香が真剣な眼差しでオレを見つめてくる。
これはもしかして……チャンスなのでは?
「えっと、もし仮にオレがお姉ちゃんのも欲しいって言ったらお姉ちゃん……くれるの?」
「えぇ!? そ、それはまぁ……ダイキがいいならお姉ちゃんは別に。 それでダイキがさらに美咲に求めないんだったら」
優香の頬が少しずつ赤く染まっていく。
まったく……『ピンチはチャンス』誰が作ったんだろうなこの言葉。 まさにその通りなんだが。
オレはすぐに返事をすることに。
「じゃあ欲しいですお願いします」と頭を下げるとその答えを予想していなかったのか優香は「ええええええええ!??!!?!?」と驚愕。 その後ギャルJK星を含めた3人で優香の下着入れを見に向かったのだが……
「じゃ、じゃあダイキ、どれでもいいよ」
優香がかなり恥ずかしそうにモジモジしながらオレに視線を向ける。
「おお……おおおおおお!!!!」
まさにパンツの宝石箱……白い棚の引き出しを開けた先には白を主とした色とりどりのパンツが綺麗に丸められて収納されているではありませぬか!!
しかももちろん全て使用済み!!! イェス!! イェス!!
イェエエエエエエエエエエエエス!!!!!
「アッハッハハハ!!! 見てゆーちゃん!! ダイキもう勃っ……テンション上がってんでぇーー!!!」
「もうっ……!! 恥ずかしいから早く選んで欲しいな」
優香がオレの背中を軽く押しながら急かしてくる。
なんて神秘的かつ心躍る光景なのだろう。 しかしオレはそんな夢の国顔負けの高揚感を楽しみながらも、こう口にしたのだった。
「ーー……違う。 ここにオレの欲しいパンツはない」
「え?」
「オレが欲しいのは今お姉ちゃんが履いているパンツ。 もちろん洗わずにそのまま頂きたいわけで……」
「もおおおおおおお!!! ダイキのエッチーーーー!!!!!!」
結果オレが指定したパンツはもらうことは許されず。
しかし特別措置として今優香が履いているパンツの上から新しくパンツを履いてもらい、それをもらうことに成功したのであった。
6年生最後の夏休み。
なんともホットな思い出が出来てしまったぜ。
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さぁ、次は【エマ編】の世界へ!!!




