401 運命のクラス分け!【挿絵有】
四百一話 運命のクラス分け!
とうとう新学期の朝。
前日に三好からクラス替えがどう発表されるかを教えてもらっていたオレは、同じく知らないエマにその方法を教えながら学校へと向かっていた。
「どうやらあれらしいぞ、正面玄関前に一斉に張り出されてるっぽいぞ」
「そうなの? なんかいろんな学年いて混雑してそうね」
エマが「新学期早々憂鬱だわ」と頭に手を当てながらため息をつく。
「オレはそれよりも今回からほら、隣町の小学校吸収したからあの問題児たちが来るんだよな。 オレはそっちの方が嫌で嫌で……」
オレが「マジ変な因縁とかつけられたらどうしよー」とボヤいていると、そんな負のオーラに満ちたオレに気づいたエルシィちゃんが、その小さな可愛らしい手でオレの指先を優しく引っ張った。
「お? どうしたのエルシィちゃん」
「ダイキ、どしたぁ? がっこー、いやなぁー?」
エルシィちゃんが純粋な瞳でオレを見上げてくる。
「あー、まぁねぇ。 隣町から面倒なやつらが来るらしいから……エルシィちゃんも気をつけなね」
「そうなー? エッチー、きをちゅけゆー?」
オレが「そうそう」と答えているとエマが「ちょっとエルシィに変な不安与えないでよ」とオレとエルシィちゃんの間に割って入ってくる。
「大丈夫よエルシィ。 エルシィに何かあったらエマが絶対に守ってあげるからね。 その時は絶対にエマに教えるのよ」
「あーい!!!」
うむ、素晴らしき姉妹愛かな。
こうしてオレはそんな2人の平和な空気に満たされながら学校へと向かったのだった。
◆◇◆◇
「じゃあエマはエルシィのクラスを一緒に見てから自分の確認しに行くから。 ダイキは先に行ってて」
「分かった。 じゃあな」
「うん」
「ダイキ、ばばーい!」
校門を抜けると大勢の人だかり。
エマはエルシィちゃんのクラスを一緒に見に行ったため1人で『新6年生』と書かれた掲示板を探していると、「やったね同じクラスだー!」やら「うーわ、あいつと同じクラスじゃん……最悪なんだけど」といった声が至る所から聞こえてくる。
「そうだったな、オレもクラス替えの時はドキドキだったぜ。 またこんな感覚を1回だけとはいえ味わえるなんてな」
そう呟きながら歩みを進めていると『新6年生』の紙の貼られた掲示板を発見。
どうやら全6クラスに増えていたようでこれは何組から探すかなーと考えていると、目線の先に見覚えのある後ろ姿……太陽の形をした髪ゴムで括られたポニーテールを発見したので声をかけることにした。
「おーい、三好ー」
オレが声をかけると三好がクルリとこちらを振り返る。
しかしその顔はとても悲しげで目からは涙が溢れていてーー……
「え、ちょ……三好? どうした?」
オレがそう尋ねながら近づこうとしたのだが三好はそれを拒否。
「ーー……バカ」と小さく吐き捨て正面玄関の方へと走り去っていってしまったのだった。
「ーー……なんだったんだ?」
首を傾げながら三好の後ろ姿を見つめていると、一緒に登校してきたのであろう小畑と多田が「おはよー福田ー」とオレの背中をバシンと叩いてくる。
「あーうん、おはよう」
オレが2人を振り返ると、小畑が「福田、何組だった?」と尋ねてくる。
「今見るところだよ」
「そっかー。 私と同じクラスだったらいいのにねー」
「え」
小畑がニヤニヤしながら耳元で呟くと、それを聞いた多田が「え!? どういう意味!?」と楽しそうな表情をしながらオレたちに詰め寄ってくる。
「いや、どういう意味って言われても」
「だよねー福田ー。 それ言われたら福田、佳奈にシバかれちゃうもんねー」
「え、なんで三好に?」
オレが頭上にはてなマークを浮かばせながら尋ねると小畑は「あ、やっべ」と舌を出して話を中断。
「えっと私のクラスはどこかなぁー」とわざとらしい声を出しながら自分の名前の書かれたクラスを探しだした。
「あ、私2組だ。 ーー……てかうわ、麻由香も佳奈もいないじゃん最悪なんだけど」
小畑が唇を尖らせながら「おもんなー」と呟く。
その隣で多田が「ウチは1組だって。 佳奈と一緒だよかったー」と安堵の表情を浮かべていた。
「えー、麻由香、佳奈と一緒なんだ。 いーなー」
「でしょー」
「でもあれ、1組にも2組にも福田の名前ないね」
小畑が指差しながらオレの名前を探し始める。
「ーー……あ、あった。 福田3組だって」
「ほんとだ」
小畑の指先に視線を向けると確かにそこ……【6ー3】の欄にオレの名前が記されている。
「ありがとう小畑さん」
「いいよーん。 また遊びに行くわ。 あとクラス変わってもオーディションの手伝いは頼むよーん」
「うん」
その後オレは小畑や多田と共に下駄箱の方へ。
「佳奈大丈夫かな」とか「後でウチ、同じクラスだし様子見てみるよ」などと話していたのだが……やはり三好、何かあったのだろうか。
もしかしてあれか? 仲良し3人組がバラけちゃって悲しかったのかな。
「めちゃめちゃ仲良いじゃん羨ましいぜ。 てか今年からあの3人と別のクラスって……なんか寂しいな」
オレは新しい下駄箱で上履きに履き替えると、隣町のヤンキー共と同じクラスにならないよう必死で祈り続けながら小畑と多田の後ろを歩き、【6ー3】と書かれた教室へと向かったのだった。
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