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異世界に転生したけどファンタジーなのは俺だけらしい  作者: 三十六
王都武芸大会編

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75話 イシュマルの神話

-王都マハル 特別区-


「貴女達はイシュマルの出身なのか?彼女の強さも相当なものだけど、その恰好にはもっと驚きだわ」


 ノーマも例の話は知っている様だ。こういう誤解をされるのは仕方あるまい。


「いや、全然関係無いんだよ。この恰好をお嬢が気に入ったってだけでね」


「ほら、やっぱりこういう反応されるって言ったじゃない」


 まぁ、俺達でもそういう視点で見るからな。ブラックロータスを見たタニア達の反応が良い例だ。


「今大会では私以外にも居るみたいですけどね」


「ああ、あっちはミレニアに良く似ている。今回の決勝はかなり注目されるだろう」


 ミレニア?聞いたことが無いな。メリッサ達も首を傾げているところを見ると彼女達も知らないのだろう。


「イシュマルの神話の一つさ。ミレニアというのはアウレラの姉に当たる女神で正義を司る神として祀られている」


「へぇ、私らは戦神の方しか知らないわね。お話の中ではどんな感じなんですか?」


「アウレラより強い女神として登場するよ。ただ、話の展開としてミレニアは倒されてしまうのだけどね」


「ほう、なかなか面白そうじゃないか。お嬢が勝てばその神話の再現ってことだな」


「だといいけど。ノーマさんはイシュマルの方なんですか?」


「いや、違うよ。でも何度かイシュマルには足を運んでいるからね。あそこの神殿にはどちらの像も飾ってあるから、機会が有れば見に行くといいよ」


 女神が一人とは限らないか。俺達の思い込みだったな。ギリシャ神話でも似たような話は有る。それにしても偶然とは言えブラックロータスの姿に似た女神か。


「アウレラとミレニアは姉妹なのに戦うのですか?」


「いや、そういう筋書じゃないよ。ミレニアが倒されてアウレラが仇を討つ。そういう内容だったね。だからさっきタニアが言ってた場面は神話には出て来ないね」


 そりゃそうか、『正義』と争ってたら信仰されるはずがないものな。


「しかし、イシュマルの方達からはどう見えるんでしょうね。少し気になります」


「どちらも人気の有る女神だからね。神話には無い場面だし、案外と楽しみにしている人達が多いのではないかな」


 ふむ、どちらも人気の有る、か。これは見せ方に気を付けねばなるまい。しかし、神話ではミレニアの方が強い設定なのは都合がいい。結果は決めているが、どういった展開にしたものかな。

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