表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

47/923

047 剣聖アレクサンドロス唯奈

 「ヒーローズ・カレッジ」――それは、かつての勇者養成アカデミーが生まれ変わった新たな学び舎だった。堅苦しい雰囲気は消え、ユーモアと楽しさに満ちたキャンパスは、新学期の始まりを告げていた。


 シルヴァーナとロウィンもその一員として戻り、新たな冒険の一歩を踏み出した。


 入学試験は人物重視で、新たなクラスが一から始まることになった。かつてのクラスメイトのほとんどが、学園マスターのアダムスによる強力な洗脳魔法にかかっていたからだ。その魔法は解除に時間がかかるとされ、学園長やマスターの再人選は、三勇者――サラ、レイナ、そしてかなえによって厳格に行われた。


 晴れ渡る空の下、ロウィンとシルヴァーナは並んでカレッジへ向かう。


「婚約期間は卒業までなんだけれど、ロウィンはハーレムを楽しんでるみたいね」


 シルヴァーナが頬を膨らませた。


 ロウィンは照れくさそうに笑いながら、彼女を見つめる。


「そんなことないって。みんな面倒見がいいから、つい楽しくなっちゃうだけだよ。でも、シルヴァーナと一緒にいるとやっぱり落ち着くんだ。なんだかんだ、君が一番だからな」


 ロウィンは軽くシルヴァーナの手を握り、安堵したように肩をすくめた。


「だから、気にしないで。これからも一緒に頑張ろう。卒業までじゃなく、ずっと」


 その目に浮かぶ誠実な光に、シルヴァーナは少し顔をそむける。


「ふふ、ちょっと照れるじゃない……でも、あなたがそう言うなら、きっと大丈夫ね」


 二人は微笑み合い、そのまま学園のキャンパスに足を踏み入れた。


 そのとき、背後から声がかかる。


「シルヴァーナさんとロウィンさんですよね?」


 振り返ると、神秘的なオーラをまとった見知らぬ女性が立っていた。


「今、百年前に撮影された魔王との戦いが注目を集めていて……あれって、先輩たちですよね?」


 ロウィンとシルヴァーナは互いに顔を見合わせ、驚きを隠せない。過去の出来事が、まさかこんな形で話題になっているとは思いもしなかった。


「申し遅れました。私は剣聖アレクサンドロス・唯奈。先祖が異世界帰りの勇者で、ロウィンさんと一緒に戦ったことがあるんです」


「まさか、君が……」


 ロウィンが言いかけると、唯奈はにっこりと微笑んだ。


「お祖父ちゃんは魔王との決戦に臨みました。私も、その使命を果たすつもりです」


 唯奈の言葉には、未来を切り開く強い意志が感じられた。


 シルヴァーナがニヤリと笑う。


「あなたのご先祖様と、こんな形で繋がるなんてね。運命って、面白いわ」


「もしよければ、私の実力を見ていただけませんか? 先祖の名に恥じぬよう、私も力を磨き続けていますから」

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ