038 晩餐会の対立――シルヴァーナをめぐる言葉の剣
晩餐会の会場で、シルヴァーナの婚約者候補たちが次々と立ち上がり、それぞれの思いを述べ始めた。だが、彼らの言葉には、ロウィンへの軽蔑と見下しの感情がにじんでいた。
アルヴァス・ダークブレードが、堂々とした態度でシルヴァーナに語りかける。
「私は王族、そして戦士として、あなたに尽くす覚悟があります。しかし、この者があなたの傍にいる意味が理解できない。下等な存在が、我々の世界で何ができるというのか」
ロウィンへ冷たい視線を向け、彼は言い放つ。
「あなたの未来は、王族の血を引く者にこそふさわしい。私に従うべきです」
次に、情熱的なバトルマスター、エリオット・シャドウフレイムが立ち上がった。
「あなたのためならどんな困難も乗り越えます。だが、人間がそばにいる意味が分からない。所詮私たちダークエルフとは違う」
熱意のこもった言葉だが、その目はロウィンを捉えていた。
「私が力を示し、二人の未来を守るべきだ」
そして、ザイラス・ノクタリスの言葉は、計算し尽くされていた。
「あなたと共に歩む者は、必ずしも力だけで決まるものではありません。だが、この……異質な者が果たして何の利益をもたらすのか」
彼は冷笑を浮かべ、鋭い眼差しでロウィンを見つめる。
「彼の知恵では、将来に何の貢献もできない。あなたが真に望む未来を手に入れたいのであれば、私と共に歩むべきだ」
ロウィンは彼らの言葉を受け止め、シルヴァーナに目を向ける。
「……どれだけ蔑まれようが、俺はシルヴァーナの力になりたいだけだ」
ロウィンは挑戦的な目で婚約者たちを見返す。
「シルヴァーナが選ぶべき未来は、君たちの力ではなく、彼女自身が決めるべきだ」
シルヴァーナはその言葉に、心の奥で深く頷いていた。彼女は彼の優しさと温かさに支えを感じながら、他の候補者たちの無理に迫る姿勢に違和感を覚えていた。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。




