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024 バトルリーグ開幕

 ソウルヴァース学園は、若き訓練生たちに勇者としての資質を磨かせる、世界有数の教育機関だ。

 校内には、さまざまな試練と競技が用意されており、その中で最も注目を集めるのが、年に一度のバトルリーグ。


 これはトーナメント形式の実戦試合で、生徒の力量を評価し、学園内の序列を決める重要なイベントだ。

 勝てば評価は急上昇。将来の進路も大きく開かれる。だが、敗北すれば、それまで築いてきた立場を一気に失うこともある。


 今年のリーグには、特別な意味があった。

 創立者であり、伝説として語り継がれる三人の勇者が、視察のために来訪する。

 有力な人材を自らの戦力として迎え入れるという噂が、学園内で飛び交っていた。


「三勇者が直々に来るって、本気すぎる……」

「まさか自分が選ばれるわけないけど、ちょっと期待しちゃうよな……」


 競技場を見つめながら、教室や廊下のあちこちで、生徒たちは声をひそめて話し合っている。

 誰もが、内心ではチャンスを狙っていた。

 だが、それが甘い話ではないことも知っている。


 ロウィンも、その中にいた。

 異世界での過酷な戦いを思い出しながら、静かに準備を進めている。

 手にしたトーナメント表を見つめると、胸の奥がじりじりと熱を帯びる。


 今日という日は、自分にとって特別だ。

 これを乗り越えた先に、何が待っているのか。それはまだ見えない。

 だが、自分を変えるには、今しかないということだけは分かっていた。


「今日は負けられない」


 その言葉は、決意ではなく確信だった。

 シルヴァーナとの約束、異世界で共に戦った仲間たち。

 すべてが今の自分の背中を押している。


 広場に掲げられた巨大バナーが目に入る。

 金色の文字が踊っていた──


「バトルリーグ開催中 特別視察:三勇者」


 その光景を見上げ、ロウィンは小さく息を吸う。


 舞台は整っていた。

 競技場には、すでに多くの参加者たちが集まり、黙々と装備の確認をしている。

 その表情には、言葉にできない緊張と焦りがにじんでいた。


「ここで証明しなければ、何も変わらない」


 そして、ついに合図が鳴り響く。

 バトルリーグ、ついに開戦だ。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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