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162 光誓の契約⦅エターナル・オース⦆

圧倒的な力をほこるアザロス軍の心臓部へといどむ。

ヴァルディア大陸、北端の要塞ようさい都市とし――〈グラディス・ファルク〉。

アザロス軍の心臓部に、珠玖羅すぐら奏羽かなはたちは乗りこんだ。


とどろ衝撃しょうげき。魔力がぜ、空をめる敵群てきぐんがうねりをあげる。


「行くよ、風花!」


奏羽の声に応え、琴莉ことり風花ふうかが前へおどり出る。

まされた動きで敵陣てきじんつらぬき、鋭い一撃クリティカルを放つ。

またたに数十の魔物が地へ倒れた。


桜乃さくらの羽音はねおとは仲間をかばい、飛来ひらいする斬撃ざんげき魔弾まだんを受け止める。

一歩も退しりぞかず、るぎない守りが戦線せんせんを支えた。


紫月しづき花蓮かれんは広範囲の魔術陣を紡ぎ出す。

雷光がほとばしり、敵軍中央を打ち抜いた。

黒煙こくえんが地表をい、げた匂いが立ちのぼる。


後方では琴音ことね青葉あおば支援しえんじゅつを重ねていた。

回復と強化が重なり、仲間たちの動きはさらにまされる。


奏羽は仲間の背に静かに手をかざし、力を注ぎ続けた。

感覚がうすれ、身体は冷たくなる。

それでも、目の前で仲間たちが戦う姿だけが、彼女を支えていた。


――異変は、唐突とうとつに訪れた。


どこからともなく灰色の瘴気オーラが立ちのぼり、奏羽を包みこむ。

彼女のスキルは遮断しゃだんされ、仲間への力の供給が絶たれた。


「……くっ!」


身体が重く、足元が沈んでいく。

敵軍は奏羽の支援しえん途絶とだえたすき見逃みのがさず、攻勢を強めた。

押し寄せる圧力に、戦線がじわりとくずれはじめる。


その時だった。

疾風はやてのごとく光がけ、魔物や敵兵たちをなぎ倒した。


「……誰?」


かすれた奏羽の声に、答えるように少女が姿を現す。

胸元に銀のペンダントを輝かせ、無邪気むじゃきみを浮かべていた。

その身に宿るのは、はかれぬ加護かごの輝き。


「――助けに来たよ!」


ユイナだった。

その背後には、巨大な存在感を放つリチャード、深き闇をまとうルビー、金狼にレベルアップしたエルフィーナ、黒眸こくぼうのクロエ、気配すら消しているビビアンが並び立っていた。


彼らの到来により、戦場をおおっていた重苦しさが吹き払われる。

敵軍の動きに迷いが生じ、支配していた恐怖が溶けていった。


「パーティー組もう!」


ユイナが笑みを向け、ステータスウィンドウを展開する。


現れたパーティー申請。

奏羽はふるえる指先で、承認ボタンに触れた。


――その瞬間。


ユイナの称号〈超ラッキースター∞〉がひらめき、光の奔流ほんりゅうが奏羽の胸に流れこむ。

奪われた力の源に、まばゆい輝きが宿った。


【新スキル取得:光誓こうせいの契約⦅エターナル・オース⦆】


脳裏のうりに声が流れこむ。


――“絶望を超え、きずなつむぐ。すべての仲間に、希望の光を。”


新たな力に目覚めた奏羽は、そっと両手を広げた。

指先から放たれる無数の光が、仲間たちのもとへと届く。

その光は肉体と精神を満たし、限界を超えた力を呼び覚ました。


光は広がり、遠く離れた地にいる人々の心にも触れた。

失われた希望が、再び胸に灯りはじめる。


――奏羽たちの反撃が、いま始まる。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


『アニメの主人公みたいなチートスキルを手に入れたけど、執事が万能すぎて、使い道がわからない!』は、ユイナのスピンオフ作品です。彼女の新たな冒険や成長、そして執事との関わりが描かれていますので、ぜひご興味のある方はお読みいただければ幸いです。


次回作でもユイナや新たな仲間たちの活躍をお届けできればと思っています。これからもよろしくお願いします!

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