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150/923

150 「できそこないの村人」が、世界で一番幸せな男になる日

 大空と天界が一つに溶け合い、穏やかな光が地上を隅々まで照らしていた。この日、世界が固唾かたずをのんで見守る中、シルヴァーナとロウィンの結婚式がり行われる。


 神々が祝福し、あらゆる種族が集うその光景は、まさに新たな時代の幕開けを告げる平和の象徴だった。


 式場となったのは、天界の中心に位置する「銀色の大広間」だ。天の力が満ち、きらめく星々が空を彩る中、神々や英雄たちが列席していた。仲間も、共に戦い抜いた日々を思い返しながら、心からの微笑みで二人を見守る。


 花嫁姿のシルヴァーナは、息を呑むほどに美しかった。純白のドレスをまとい、優雅にまとめられた髪は光を反射して輝く。その立ち姿には、かつてのりり々しさと、今この瞬間に感じる幸福が溶け合っていた。


 隣に立つロウィンは、端正な黒の礼服に身を包んでいる。かつての戦友として、そしてこれからの伴侶として。誇らしさと照れが混ざったその瞳には、彼女への深い愛と未来への希望があふれていた。


「シルヴァーナ……」


 ロウィンの静かな声に、彼女はそっと目を閉じた。再び開かれた瞳には慈愛が満ち、唇に柔らかな笑みが浮かぶ。


「散々振り回してあげたんだもの。これからの未来も、責任を持って隣にいてあげるわ」


 重なり合う視線。そこには、幾星霜いくせいそうの時を共にしたかのような深い信頼があった。誓いの言葉と共に二人が手を取り合うと、神々から祝福の光が放たれた。


「今、この瞬間が新たな始まりだ。この命ある限り、君を愛し抜くことを約束する」


 ロウィンの言葉は、心から湧き上がる確かな決意と共に、シルヴァーナへと向けられた。


「ええ。あなたと共に歩む未来こそが、私のすべてよ」


 天空に鮮やかな祝砲の花火が上がった。盛大な拍手と歓喜の声が響き渡り、各界から集まった者たちがこの幸福を分かち合う。


 一つの物語が終わり、そして新しい未来が始まった。シルヴァーナとロウィン、そして彼らを支えたすべての人々の心に、希望という灯火は永遠に灯り続けるだろう。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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