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112 天界の全面衝突――運命を賭けた神々の最終戦争

「始まるのか?」


「なら、思いきりやるだけだな」


 神々が静かに集まり、これからの行く末を語り合っていた。


「ゼウスが決断した。もう止まらない」


 シルヴァーナの声には、焦りと決意が混ざる。


「このままだと世界が丸ごとまれる。止めるには、こちらも動くしかない」


 反ゼウス派の神々は、無言でうなずいた。



 ゼウスが創った世界は、崩れ始めていた。


 天界の力は薄れ、人間の信仰も減り、異世界とのつながりは揺らぐ。

 支配の及ばない領域では、反乱勢力が勢いを増している。


 その現状はゼウスの怒りをさらに強めていった。


 彼はすべてを奪い返すため、天界規模の“アルマゲドン”に踏み切る覚悟を固めていた。

 世界を壊し、命も歴史も一から作り直すための暴挙だ。


 だが、ゼウスにはかせがあった。

 魂はシルヴァーナが管理し、依り代を通す時だけ本来の力が発揮できる。

 それが彼の苛立いらだちを増幅させ、怒りがシルヴァーナへ向くことも多い。

 それでも彼女は怒気を受け流し、暴走だけは押さえ込んでいた。


 そして、ひとつの提案を切り札として掲げる。


「神々が直接戦うべきよ。勝者が、この先を決める」


 ゼウスはそれを受け入れた。

 こうして、ゼウス派と反ゼウス派の全面衝突が幕を開ける。


 どちらも世界の命運を背負った戦いだ。

 ゼウスは再生のために、反ゼウス派は破滅の阻止のために、それぞれの正義を抱えて立つ。


 天上の戦場に立つ神々の視線は鋭く、誰ひとり退く姿勢を見せない。

 ゼウスは頂点を守る意志を燃やし、全力解放の域へ踏み入っていた。

 反ゼウス派は恐れを抱きながらも、覚悟だけは崩していない。


 結末は誰にも分からない。

 ただ、この戦いが世界の形を塗り替えることだけは、確かな事実だった。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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