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転落したけど、ナニクソ精神で頑張ります。  作者: ヒコしろう


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馴染む人々と国同士の話し合い


数日に一度はベンチャーの街でエルス様のイチャイチャ話しを聞かされ、


新設の難民村にいる旧ギャベッジ辺境伯領の方々の様子を見て回り、


以前よりも何故か距離を置かれる様になったターニャお嬢様に少し寂しさを覚える


なんとも忙しい日々を送る事3ヶ月


もう、ビルドの街とホープ村は通称〈ターニャ村〉によって繋がり、一つの馬鹿デカい街の様になっている。


皆ここの生活にも慣れて、店を始める者や、畑を作る者に、大工や鍛治師に弟子入りする者や、ナンディ商会などに勤めに行く者と様々だが、


〈もう、領都に帰ろうとする者は居ないのでは…?〉


と思える。


確かに二万人近い人が死んだ街…ガチの心霊スポットよりもヤバそうに思えるし、


きっと、嫌な思い出も有るだろう…無理に帰る必要はない…


にしても、何故かターニャ嬢が俺を避けている気がするのだけが気になる…


「なんでだい?」


と聞くのもアレだし…

何か気に触る事でもしちゃったかな?…俺…


少しモヤモヤした日々を過ごしていた

ある日に、


フォレスティアのアルゼ国王の使者がビルド迄来たと知らせを受けて、


ビルドの役場で会うことになったのだが…


王国は何と、


かなり攻め込まれ落城寸前だったそうだ…


〈情けない…〉


しかし、帝国が皇太子を人質に取られたと知るや引き返して行き、


フォレスティア王国は辛くも滅亡の危機を乗り切ったらしく、


現在は復興に向けて動き始めたのだが、


『帝国側から、〈話し合いの場を持ちたい〉と言われているが、


王都はボロボロで、会談出来る場所も無いし、人質を連れて来られても預かる場所もないので、


すまないがビル君の所を貸して欲しい』


と、グリムさんの手紙を渡された。



そして、


帝国が王国に攻めて来てから約半年後の春、


ホープ村の改修されより立派に成った大教会にて帝国と王国と通称〈都市国家ホープ〉ことホープ村の三者会談が開かれた。


メインの参加者は、


帝国側が、なんと皇帝陛下が御自ら宰相さんを連れてやってきた。


その他傘下の国の王様達も我が子可愛さにやって来ている…


そして、フォレスティア王国はアルゼ国王に、弟のグリム公爵さまと、宰相さん、


ウチは俺と、教会の代表ジールさんに、ビルドの代表としてエドガーさん、ベンチャーの代表はアリマに、


あとは、人質代表のエルス皇太子と、


被害者代表のターニャお嬢様


そして、帝国貴族の方々やウチの騎士団や王国の軍務卿など沢山の観客が見つめる中で会談が始まった。


主に話されるのは今回の戦争の責任の所在を明確にし、


謝罪と賠償の話し合いをして、


両国が和解した後に、人質解放交渉に移る流れだが、


正直、息子に箔を着ける為だけに、〈宣戦布告〉も無く兵を差し向けた帝国には大義名分もなく何の正義も無い…


本当に何一つ考慮する余地もない…


よって、


それはそれは多額の賠償金を払う事に成った。


皇帝陛下がターニャ嬢に頭を下げたが、ターニャさんは唇を噛みしめ涙をこらえているのがやっとの様だった。


現在は世話焼きのミミちゃんが寄り添ってくれているので任せる事にした。


さて、問題は…人質解放交渉よりもアリマちゃんとエルス君の恋の行方なのよね…


あくまでも優位に立って好条件を勝ち取り2人の仲を皇帝パパに約束させねば!


皇帝陛下が、多額の賠償が決まったあとなので、


「ウチも一万三千の兵を殺されたので、何とか痛み分けで人質を解放して頂けまいか?」


と寝ぼけた事を言って来たので、


俺は、


「ふざけて貰っては困る!


全人口五千の村や街に難民を五千人出す様な非常識な進軍しておいて、


何が〈痛み分け〉だ!!


占領はまだ許すよ…問題は帝国さんが虐殺したからだろ!?


広場や街の中の死体の山は最初から終いまで帝国に悪さをしたことがない人々だ…


それをいきなり攻め込み殺しまくる!


そこに正義も愛も有るわけがない!!


皇帝さんよぉ…

あんた、神様に自分が正しかったといえるのかい?!」


と、思わず怒ってしまった…


帝国の宰相は


「不敬だ!」と騒ぎ


帝国側の王達もピリピリしている。


王国側はヒヤヒヤして見ているが…


〈知った事ではない!〉


まず、戦争の動機が許せない!!


悪いが上手に交渉すればフォレスティア王国なんて小さい国は一滴の血を流さなくても属国に成ったかも知れないのに、


わざわざ皇太子に〈国取り〉の箔を着ける為に戦争に踏み切った皇帝は駄目だ!


俺の怒りは最高点に来そうなその時、


ジール大司教の、


「貴方方こそ不敬!


神々の使徒たるビル様に向かい何たる振る舞い…


そこの宰相もそうだが、先ほどから殺気を飛ばす者共よ、


立場が解っておらぬのか!?


神の前で懺悔するべきは貴方方ですよ!!」


と、代わりに怒ってくれたが…


かえって、


「何が神の使徒だ!」


などと野次を飛ばされて少し傷つく俺がいた…


〈ごもっともだよ…〉


別に〈使徒〉をやるぞ!

と、意気込んでこの世界に来た訳ではない…


しかし、


そんな事を許してくれないジール大司教と…


神像が目映く光りだして、大教会に()()涼やかな声が響く、


「愛の無い者達よ!私は怒っています!!」


と…


まぁ、教会だから…出て来てもおかしくないけど…


読んで頂き有り難うございます。


「ちょっと応援してやるか!」と思って頂けた方、


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