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転落したけど、ナニクソ精神で頑張ります。  作者: ヒコしろう


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快適な牢獄と自由な囚人


ホープ村に戻ったが、


以前のギーネ一味の様にお貴族の坊っちゃん達を〈檻〉に入れっぱなしにするわけにもいかずに、


〈さてどうしたものか?〉


と考えていたら、


ベンチャー村の村人チームが、


「アリマ様にお願いしたら良いのでは?」


と提案してくれた。


〈おぉ、ナイスアイデア!〉


確かにダンジョンを改造して監獄ゾーンを作れば、


脱出手段も無いから見張りも少なくて済むし、


拘束の必要もないから帝国の貴族達も自由に出来る。


それにアリマはダンジョンポイントが毎日〈捕虜分〉追加で入るからダンジョンをいじってもお釣りがくるだろう


全方位お得な提案に、


俺は、その足でベンチャー村まで檻馬車と移動して、


日中はダンジョンの一階層のベンチャー村内に〈サブマスタールーム〉という別荘を建てて暮らしているアリマの元に向かった。


アリマに事情を話して、


「監獄って出来る?」


と聞くと、アリマは、


「出入り口は転移陣のみの新階層を作れば簡単ですし、転移陣の前に二重の鉄格子…何ならダンジョンボスに警備させますか?」


とノリノリになり、


アリマはダンジョンポイントを使い、あっという間に監獄フロアを作りあげた。


ワンルームマンションの様な小部屋が並び、かなり広い運動場に、綺麗な水が湧き続ける噴水、温度も一定、明るくて本も読めるし、夜には少しだけ光が弱まる天井…


暇なだけで快適な空間にはベンチャー村の兵士隊の建物の奥からしか転移出来ない作り、


万が一鉄格子を突破して転移したとしてもウチのスキルモリモリチームならば問題無く鎮圧出来る…


と、始めた監獄運営だが…



一週間も経たない内にカオスな状態に成っている…


先ずは、ジールさん達教会組による布教活動で、〈俺教信者〉が生まれていたり、


「体が鈍る!」


とゴネた将軍さんの為に監獄フロアの奥にプチボス部屋を作り、


六時間毎にリポップするランダムお肉魔物を将軍さん達が素手にて倒して、お肉を持ち帰って来る…


しかも、アリマの悪ノリで倒した魔物に応じてポイントが加算されていき、


ポーションなどと交換でき、最終的にはフルポーションという欠損部位も病気も治る魔法の薬が手に入ると言うことで、


帝国軍の武闘派のオッサン達は交代で猪や牛や鹿の魔物を倒しまくり、


食べきれない程の肉を


「我々の食費の足しにしてください。」


と食事を運んで来るベンチャー村の村人に渡しているらしい…


食通の貴族の息子は、ウチの品種改良ウマウマ野菜や果物の虜になり、


王国から買い集めた本を移動図書館としてアイテムボックスに入れて牢の本棚にならべると、


本好きの貴族が、


「この話しは読んだ事がない!」


と、本を読みふけり、


最後は、貴族話を聞きたいアリマが鉄格子越しに皇太子殿下と話しを毎日している内に…



〈二人は恋に落ちてしまった…〉


万が一に備えて、アリマには〈毒無効〉〈精神攻撃無効〉〈即死無効〉〈呪い無効〉の神様級のクオリティのオリハルコンの守りの腕輪と、


本人もスキルモリモリにして、


物理耐性大と魔法耐性大のほぼ無敵状態になり大胆な性格に成ったアリマと、


小さい頃からガチガチにレールの上を走らされている皇太子と、


お互いに知らない世界の住人…興味から〈恋〉に発展するのに時間はかからなかった…


皇太子〈エルス〉様は現在、齢数百歳のウサミミ少女にゾッコンである。


エルス様は、


「ビル殿…私はどうすれば良いと思う?


使徒としてのお知恵を貸して頂けないでしょうか…」


と鉄格子越しにお互いに椅子に腰かけて話すが…


正直〈知らんがな…〉


って気分が半分と、アリマの恋を実らせてやりたい気分が半分の複雑な状態で相談に乗っている…


しかし、


相手は大国の皇太子…


どこぞの姫でも難しい相手だ…


ただのダンジョンマスターの娘が…


?ただのダンジョンマスターってなに?


考えたらダンジョンマスターの娘さんなんて〈激レア〉だし、ウサミミ少女なんて世界に一人かも知れない…


この世界の最高神アモール様の〈祝福〉を受けた聖女様だし…


イケるのかな?


もう、エルス様の〈悩み相談〉という〈おノロケ〉も聞き飽きた…


早く戦争を終わらせて、人質解放交渉の場を設けてくれないかな…?


〈いや、本当に…〉


流石にこの自由な方々をいい加減引き取って欲しい…


将軍達は変にレベルが上がったのか、


「アリマ様、もう少し歯応えのある敵を…」


とか言い出している…


ちなみに、ここの全員は、


エルス様とアリマの恋を応援している…


〈もう、このメンバーで国でも作ってくれたら問題なくアリマと結婚も出来るのになぁ〉


と思いながら、


皇太子殿下の


〈昨日、アリマとのふれあいの報告〉を受ける。



マジで勘弁して欲しいよ…



読んで頂き有り難うございます。


「ちょっと応援してやるか!」と思って頂けた方、


ブックマークを宜しくお願い致します。


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合わせて、感想や誤字報告もお待ちしております。


皆様の応援で〈頑張るぞ〉となれますので宜しくお願いします。

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