平穏の終わり
ゆっくりペースですみません。
アリマが、仲間になり
はや一年が過ぎた…
うちの村は完全に都市になり、ビルドとベンチャーの街も含めて、〈都市国家ホープ〉となってしまった。
まぁ、通称ではあるが…
もう、ポイントか日に日に増えて凄い事に成っている。
ベンチャーの街も、完全にダンジョン内に引っ越しが完了し、
アリマも、
「出来る事が増えた!」
と、喜んでいる。
スタンピードの心配も完全に無くなり、皆安心して暮らしている…
そして、ダンジョン全体が仲間に成った事により、希少金属の安定供給と、鍛治職人達の急激な技術の上昇が国への変化を後押ししている。
扱う金属の種類が増えて、使う技術も増えた事による個人の鍛治スキルの上昇と、
ダンジョンと俺の力により、
スキル付きの装備の量産が可能に成った事が大きい。
変わった事はそのくらいなのだが、
一点気になる事がある…
あれだけ、頻繁に来ていたターニャ嬢が、全く来なく成った。
別に寂しい訳では無いが、
なんだか、いつも居る人間が居ないのは落ち着かない…
そんはある日、異変が起こった…
北の方から、人がぞろぞろとビルドの街を目指して移動してきたとの報告が有った。
アホな王国が完全にアホに成って攻めて来たのかと思い、
戦える者を集めて、ビルドの街に移動し、街を目指して迫りくる集団を迎えにうつ為に布陣する。
こちらに向かう一団から騎馬が一騎向かって来て、
「敵意は御座いません!
どうか我々をお助け下さい!!」
と叫んでいる。
…敵兵ではなく、難民のようだ…
日照りでもなく、難民が出る理由が解らない…
すると、馬車が1台、騎兵の横をすり抜け向かってくる。
敵か?
と、一瞬緊張が走るが、馬車からハンカチを振るターニャ嬢が見えた。
隊長達は武器を下ろす合図をだし、
馬車の到着を待つ…
到着した馬車からはターニャ嬢降りてきて、
「お久しぶりにございます。ビル様
この度は、父、ギャベッジが北の帝国の侵攻を受けて、
…領都を占領され、完全に敗北致しました…
領民五千を連れて命からがら落ち延びて参りました、どうかお慈悲を…」
と涙ながらに訴える。
俺が、
「辺境伯は?」
と聞くと、ターニャ嬢はゆっくりと首を横に振る…
俺は納得し、
「皆、難民の受け入れ準備を、
大工組に連絡して、ホープとビルドの中間地点に新たに難民村を作り初めて下さい、いったんビルドの壁内に案内を、
料理の出来る者は炊き出しの準備を、
農家組は農地の拡大の準備を、人口が倍になる予定だから!!」
と指示をだした。
あれだけの指示で全てを理解して動き始める人々…
遠くまで見える難民の列、
そして、難民受け入れを許されて、安堵し、へたり込み泣き出すターニャ嬢に、
なんとも言えない気持ちになる。
三日間がかりで何とか仮の受け入れが完了したが、
帝国の侵攻は止まらず、
一旦戦地に戻った兵士から聞いたと、百人規模の難民が集まってくる。
もう、改造町人を量産し受け入れ体制を加速しても追い付かないほどだ…
村長達との会議で、〈今後どうするか?〉の話し合いが成されたのだが、
〈このまま放置すれば、王都まで進軍を許すと、難民だけでも数万人になる予定だ。〉
敵国の窓口に成っている辺境伯領を奪い返すしかない…
との意見になり、
受け入れ体制準備組とは別に、スキル付きの武器を手にした二千の部隊が辺境伯領を奪還に向かった。
俺も行きたかったが、
「国の代表はデンと構えとけ!」
と言われて、難民のの受け入れの準備を進める事にした。
一万近い人口の街を占拠した敵を二千で追い返せるかは不安だが、
王都を目指して進軍しているのならは、後ろは〈がら空き〉かもしれない…
皆の無事を祈り、受け入れ体制を強化していく。
急激に増えた人口に対応する為に、テイムされた牛魔物を使い、仮設住宅用に切り出された森を耕し〈豊穣〉付きの畑に変えてジャガイモを生産する。
そして、難民のなかで、大工や鍛治師からスキルモリモリに変えていき工事や、もしもの場合の武器や防具の生産も平行して行う。
難民が来ても、休めるように、
そしてお腹いっぱい食べれる為に…
夜通し働き、倒れるように休み、起きればまた働く…
ここも、また別の戦場と成っていた。
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